ざっくりした2018年第1四半期記録
春ですね。
この時期、川沿いの桜を見つつ散歩をするのが大好きです。道行く人が目を細めて顔を上げ歩いているのも、世界の明度が上がったように見えるのも良い。
推し事記録がまったく捗っていないので、少しでも記憶があるうちに振り返り記事を悪あがきのように書きます。ざっくり。
- 01.03 十条らくご
- 01.10 TENTH next to normal
- 01.14 ミュージカル刀剣乱舞〜つはものどもがゆめのあと〜東京凱旋公演 楽
- 01.16 おしゃべり稽古
- 01.20 TENTH ニューブレイン
- 01.20 ハダカ座公演vol.1「ストリップ学園」千秋楽
- 01.24/01.28/01.29 TENTH この森で、天使はバスを降りた
- 02.12 spiファンミーティング Valentine 両部
- 02.27 立川流「あたらしい会」2
- 02.28 映画グレイテストショーマン
- 03.04『熱海殺人事件』CROSS OVER 45
- 03.07 映画バーフバリ・王の凱旋
- 03.14 ギャング アワー
- 03.16 閉店拒否!〜俺たちは帰らない〜
01.03 十条らくご
ステフェスでの年越しカウントダウンをしたけど、それを除外すると実質推し事はじめ。
sotoカフェというカフェで落語を聞いてきました。
ワンドリンクオーダー制。わたしはあったかい何かとアップルパイを頼みました。
お酒を飲んでる人もいたな、ビールとか。
気軽にリラックスした雰囲気で良かったなー。
客層は中年〜年配の方も多め。地域の方が多いのかな。
最前ドセンでがっつり聞けました。
鯉八さんやっぱり大好き!
01.10 TENTH next to normal
なんでこれ1日しか入らなかったんだろう…!
早めに観てれば確実に追いチケしました。
普通とは何か、自分と他者との違い、喪失やそれにどう向き合うかなど、考えること感じることがとても多いミュージカルでした。
夫婦、家族、恋人関係に医療問題や精神障害を絡めた見応えがある舞台。
再演してほしい。何度でも観たい。
こちらは記事にしてるので、よろしければぜひ。
01.14 ミュージカル刀剣乱舞〜つはものどもがゆめのあと〜東京凱旋公演 楽
非常に挙動が気になる人が視界の端にちらついて集中できず、今となっては正直その記憶しか残っていない…。
Twitterを読み返すと舞台については「近くてすごかった」と書いてあった。どうすごかったのか書き残しておいてほしい。
1度目に観たときの感想はこちら。
01.16 おしゃべり稽古
五十嵐雅さんが出るなら行くしかないでしょう!ということでいそいそと。
おしゃべり稽古観てきました>RT
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月16日
暴走機関車のような五十嵐さんにめちゃくちゃ笑いつつ、志ら乃師匠のお話には自分の仕事にも通じる部分がたくさんあって、本当に行けてよかったー!
ジャージの首のところに扇子突っ込んで、しょっちゅう手ぬぐい床に落としてる五十嵐さんおもろすぎたw
ジャージなのに首のところに扇子を指しているまさし氏。いいなあ…。
一生懸命しゃべっているのになんかズレてる、だけど憎めないまさし氏…。
フリートークはいつ見てもどことなく狂気を感じるまさし氏。
控えめに言ってとても好きです。
物販に立つ五十嵐さんに「舞台観にいきます!」と伝えたところ、眩しい笑顔で「ああ、閉店ガラガラ!」と答えてくださいました。閉店ガラガラではなく、閉店拒否です。閉店はできないやつです!!!
あ、あと山口勝平さんがぬいぐるみをずっとナデナデしてて可愛かったw
01.20 TENTH ニューブレイン
畠中洋さんが本当に渋くてセクシーでかっこいい。素敵…。
感想はこちらに。
01.20 ハダカ座公演vol.1「ストリップ学園」千秋楽
気になってた公演!
TENTHの後にはしごして滑り込み当日券で行ってきました。時間を勘違いして若干遅れてしまったのでチップと紙テープを買う暇がなかったのが残念だった…。
統制された何でもあり感というか、自由なのにすごくハッピーで、誰も嫌な気持ちにならない舞台なのでは!?
2.5のファン層とそうでないファン層はやっぱり少し差がありそうだなと感じました。
みんなかわいかった…そして若き日のアゲハを演じる中村中さんの美しさ!ブラを外しても下着跡がまったく見えないってどういうことなのか。
ストリップ学園、生徒5人がストリップするシーンでレースのスケスケブラのところがあるんですよ。そこに偽パイを入れてるんだけど、大和くんだけ肌が黒くて、偽物感がすごかったww
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月20日
お見送りの時に何度も「ありがとー!」と言ってくれた古谷大和くんの笑顔が眩しすぎて目が潰れました。
ちゃんと記事書きたいな。
01.24/01.28/01.29 TENTH この森で、天使はバスを降りた
そんなシーンで!?というところから泣き、しょっちゅう泣いた。はやくちゃんと記事にまとめたい。衣装も凝ってて、パーシーの汚れたスニーカーや、街の人の毛玉だらけの服を間近で堪能できました。
これも再演してほしい…。土居裕子さんの回想シーンで毎回泣いてた気がする。
この森で天使はバスを降りた感想③
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月24日
衣装のこだわりが好き。毛玉が浮いたベストやシャツ、服の色使い、パーシーの靴が泥まみれで汚れてるところ。特に靴は、森をよく歩き回ってる表現なのかなと思った。(かかとはすり減ってないから新品の靴を汚して衣装として使ってると思う) #TENTH #この森
原作映画はamazonビデオでレンタル・販売してます。まだ観れてないから観たいな。
29日のガラコン、ザナメンバー全員集合のspiさんがかわいかったー!
いつも1人で踊ってたけど、キャンディがいるとこんな感じなのか!なんだか気弱な、おっとりした男の子…という感じでかわいかったです。あとねぐせ。ねぐせで後頭部の髪がぴよっとしてた(セットで)。
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月29日
か、か、かわいい…。カテコのムーとした笑顔もかわいかった…。かわいいしか言ってないね。
キャンディの後ろをちょこちょこ着いて歩く、サ行が言えない生徒会長アーヴィン。好き!!!!
TENTHのためにわくわくしながら駅を降りる、楽しい月でした。
02.12 spiファンミーティング Valentine 両部
2月に入ってからはこのイベントのためのお花のあれこれやファンアートの作成などで忙しすぎた。完徹したりしてた(凝りすぎ)
しかしはるばる横須賀へ行き、誂えたというスーツがとても似合うspiさんを見て、うーん…やはり好きだ…と再確認しました。
ちょっと〜、推しさん素敵すぎじゃないですかー?やめてー?スーツ似合いすぎじゃないですかー?ありがとうございます。いきなりステーキのカードとか送りたいです。駄目ですか…
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年2月12日
面識がなかったフォロワーさんとも会えて楽しかったなー!
接触で親戚の酔っ払いのおっさんみたいなテンションで話しかけてしまい(照れ隠しです)、ああこれだからオタクは!と思いました。オタクは!というかわたしか。
02.27 立川流「あたらしい会」2
鯉八さんと、ずっと観たくてたまらなかったテニスコートを見に。
出てくる人全員おもしろくて、ずっとげらげら笑ってしまった。
未だに寒空はだかさんの「タワー♩タワー♩」の歌が頭から離れない…!
鯉八さんは多数決の話。いつも人間のズルさや弱さを笑いに変えてて好き。
林家彦いちさんはなんと、枕が長すぎてネタを最後まで話せないというアクシデントがあってめちゃくちゃおもしろかった!!
彦いちさんの高座は2度目なんだけど、ガンガン共演者のネタを突っ込んでくるところと、立ちすぎてるキャラがすごく好き。また聞きたいなあ。
私服もおしゃれなんだよね、好き…!
金額の話をするのはアレだけど、寄席ってコスパ良すぎじゃない???3時間大笑いしてで2500円ってどういうことなの!?
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年2月27日
寄席に行ったことない方は行ってみてほしい。とても楽しい。
02.28 映画グレイテストショーマン
差別を乗り越えそれを武器として戦う人の心の機微を描いた映画だと思って行ったら肩透かしを食らった。ベイマックスを感動ものとしてCMしてたけどヒーローものじゃん!みたいな感じの落差に驚いた…。
期待していたものとの差に初めは非常に混乱したけど、初見と2回目でだいぶ感想が変わりそう。観なきゃ。
グレイテストショーマン⑦
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年2月28日
たぶんこれ、「貧しい仕立て屋の息子として生まれ、早くに親を亡くした夢見がちな男が、奇抜な発想で成功を収める物語。映像も歌も素晴らしい映画」として観たらパーフェクトなんだと思う。
サーカスの出演者やジェニーのバックグラウンドをあんまり考えなければ…!
グレイテストショーマン⑩
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年2月28日
マイノリティの心情を描いた話だと勝手に思って観に行ったから肩透かしを食らったんだな。これはあくまでも興行主が成功を収める話だ。
This is meの後でアンを取り巻く差別が描かれるから、そこで混乱してしまった。
https://twitter.com/KansouBn/status/968837868108967936
The Other Sideが最っ高に好き。
少年マンガ脳をこじらせた人間なので、やはり能力(このシーンではネゴシエーション)で殴りあう展開がアツすぎる。
殴り合いすなわち愛。(極論)
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年2月28日
ちゃんと感想書きたいな、初回と次回以降も含めて。
03.04『熱海殺人事件』CROSS OVER 45
どこを切り取っても美しいってどういうことなんだろう。机に足を上げてるところも、両手広げて煙草吸ってるところも。
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年3月4日
芝居掛かった?といったらいいのか、節のついた言い回しもかっこよかった。でたらめなキャラクターだけど好きだな…
数ヶ月前からスケジュールを手帳に書き込んでいたものの、不調が極まりダウン。
もう観ましたか?と連絡をいただいた事で、「味方さんを劇場で目撃せねば…!」と這うような思いで紀伊國屋ホールへ。
熱海は初見。前情報を入れずに観に行きました。
木村伝兵衛という男のインパクトがすごい。
最後列に近い場所でも伝わってくる味方さんの迫力。そしてどの瞬間を切り取っても成立する美しさ…!なんてフォトジェニックな人だ…!
畳み掛けるように飛び交う台詞、独特の台詞回しと癖のある世界観。「わたしは一体何を見ているんだ?なんかすごいもの見てるな!?」と混乱しますねこれ!
色々な意見がある例のシーンですが、わたしはただただ圧倒されてました。
それが演出に必要なのか否か、良いのか悪いのか、それはわたしにはわかりません。
でも、ひとつひとつの動きがくっきりと鮮やかで、美という暴力に殴りつけられているように感じる、そんなシーンでした。
思い出すときはコマ送りみたいに、静止画を何度も見せられているように、目に焼きついた瞬間瞬間が脳裏に浮かぶ。
暴力というのは純粋な衝動で、だからこそ美しく、しかし排泄と同義なので忌避されるものなのだろうと改めて感じました。
03.07 映画バーフバリ・王の凱旋
ディストピアじゃないマッドマックスみたいなヤツだな!?と思って行ったらそんな感じだった。バーフかっこいいよバーフ…!!!
察しが悪いマンなので、途中まで時系列がさっぱりわからなかった。最後の方でようやくわかった。
バーフバリがデーヴァセーナに3本の矢を使って弓を射る方法を教えるシーンが激アツ。少年マンガかと思った。こいつはヤベェ映画だわい…。久しぶりに会った友人と「バーフバリ観た!?」「あのシーン最高では!!弓のとこ!!」「手首は!返して!使う!」と盛り上がりました。
これもまた観ないといけない…!!
そしてバラーラデーヴァがセクシーがすぎる。インド映画に開眼しそうだ。
グレイテストショーマンを観たときも思いましたが、映画ってすごい値段ですね…曜日を選んだら1,100円って、もうタダじゃん!!!!!!
03.14 ギャング アワー
ギャングアワー、2日目でこんなにかっこよくて笑えて迫力があるの!?ってびっくりしたんだけど、再演だったのね。
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年3月14日
塩田さんと橋本さんが今回はじめてだったのか。素敵だしかっこよかった、橋本さんはかわいかった…!
ギャングってかっこいいじゃないですか(厨二)
裏社会に生きる男たちのあれこれってわくわくするんですよ、任侠ものはだいたい角刈りふんどし筋肉彫り物みたいな感じでかっこいいし(ただの性癖じゃねーか)(そしてふんどしはどこから出てきた?)、マフィアはスーツ拳銃流血薔薇色女性大好きみたいな感じでクールかつキュートだし、そしてギャング、ギャング…はあんまりわかんないけど、ヤクザとマフィアより少し年齢層が低い感じでしょうか、なんにせよ裏社会ゆえのあれやこれやとか、仲間や敵対する組織とのあれやこれやが起きるやつやな!
当日券アタックでおそろしい神席に座れ、間近で俳優さんの演技を堪能できました。
演出がスタイリッシュだし全員キャラ立ちしてるし、息をつく間もなくめまぐるしく切り替わる状況、激しいアクションの迫力に、ドキドキしっぱなしの100分でした。
思わず予定になかったブロマイドを購入してしまったぜ…
ギャングアワー、最高にスタイリッシュでかっこよくて笑える話だった。また観たい…当日券チャレンジするか…! pic.twitter.com/ZAijZyUfvu
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年3月14日
これもちゃんと感想書きたい。
03.16 閉店拒否!〜俺たちは帰らない〜
大体の舞台は前日にチケット買えばええやろ、なんなら当日券でフラッと入れるやろ?という大変な慢心野郎なので、気づいたら前売りが完売していて大慌てしました。
ご縁があり無事に観劇できました、良かった…!
五十嵐雅さんがものすごく好きな感じでした(つまり狂気じみていた)
途中からどんどん富田さんと福澤さんの掛け合いがヒートアップしていって、げらげら笑いっぱなしでした。
コメディだと思いきや、他者との違いや受容についての話で、観終わった後は少し優しくなれそうな気持ちになりました。
シアターサンモールにて「閉店拒否」観てきました。ネタバレやめてねって公式からアナウンスがあったので詳細は言えないんだけども、テンポが良くて笑えて、でも観た後に少し他人に優しくなれるような話だった。アドリブもおもしろかったなー!今日のが円盤収録されるそうで楽しみ。 #閉店拒否 pic.twitter.com/i1z68fa7VH
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年3月16日
アプローチはまったく違うけど、next to normalを思い出した。似たテーマを全然違う表現ができるって、お芝居って面白いなー!と思います。
ざっくりまとめだけで6,000文字!ほんとにこまめに書かないとやばい。
第1四半期まとめと書きましたが、月内にまだ現場残ってます。だれか非課税でおかねをください。
だめならマシュマロでふわふわしてください。
TENTH第2週ニューブレイン感想
TENTH〜!!さいこうかよ〜!!
取り乱しました。すみません。
TENTHは第1週目のNext to normalを観て、「あ、これは全部観ないとダメなやつですね?」と確信し、急遽2週目も追加しました。目当ては「デパート!」でのトト役が最高にキュートだった畠中洋さん。
余談ですが、畠中さんの息子さん、畠中祐さんは声優をやられているんですね。
わたしの人生を変えた衝撃的作品「KING OF PRISM」で香賀美タイガ役をやっているというのを今更知って、泡を吹いて倒れそうになりました。
これはもう、運命じゃん…畠中洋さんに惹かれるのは、運命じゃん…!(?)
残念ながら(?)そのデスティニーに気づくのは見終わって数日後だったので、普通に感想を。
第1部、「ニュー・ブレイン」
あらすじ
ニューヨークに住む売れない音楽家のゴードンは、ブロードウェイ・ミュージカルを手掛ける事を夢みているが、子供番組に音楽を書き下ろして生活費を稼ぐ日々を送っている。今日も、着ぐるみのカエルが歌い踊る楽曲のことで頭がいっぱい。しかしどうしても上手くメロディーが湧いてこない。そんな悩みや苦しみや愚痴を、友人でもあるエージェントのローダにこぼしていた彼は、突然、原因不明の頭痛と目眩に襲われて緊急入院する。検査の結果、脳手術を受けなければならない危険な状態であることが知らされた。ボスであるミスター・バンジー、勝ち気だが心配性の母親・ミミ、恋人のロジャーが病院に駆けつける中、ゴードンの脳裏にはさまざまな思いが交錯する。夢を遠ざけてしまうような仕事、家族を捨てた行方知れずの父親、聡明なホームレスの女、そして、まだこの世に遺していないゴードンのオリジナル曲。
彼の人生は、夢は、大切なメロディーは、この世界から消え去ることなく、輝き続けることができるのか?彼に再び春はめぐり来るのか?
結論から言うと、文化的背景を知ってた方が楽しめたんじゃないかなあという印象。
2部のガラ・コンサートの時のMCで確か伊礼さんかな?がおっしゃっていたと思うのですが、ゴードンがユダヤ人である事、ユダヤ人の母親は「ジューイッシュ・マザー」と呼ばれ、子供に多大な影響を与える存在であることなど、そのあたりを知っていた方がより物語を深く解釈できたかもなあと思いました(わたしはできなかったー!ざんねんー!)
また、ゴードンがゲイであることや、音楽家というのは他人からどういう評価を得ているか、このあたりもあまりピンとこなかったので、入り込めなかった原因かもしれません。
ゴードンの音楽家としての評価は、入院中のやりとりで看護師リチャードが語る部分がありますが、「恵まれていないリチャード」と「成功し全てを持っているゴードン」という個人の対比になっていました。
個人的にはもうちょっと「世間的に見て」ゴードンという人物がどう見られているのか、という描写がほしかったです。
しかし、しかしですよ…!畠中さんのロジャーがほんっとうに素敵だった!
端正な顔立ちと色気がある雰囲気が魅力的…とずっと見惚れていました。
左耳だけキラリと光るピアスをつけていることに気づいた時は、あまりのセクシーさに倒れるかと思いました。かっこいいよーーーー!!!すきーーーーーー!!!!
ざっくりとしたボーダーのニットでヨットに乗っている爽やかな出で立ちも素敵ですが、一番かっこよかったのはタキシードを着ていたところでしょうか…
タンゴを踊る畠中さん…やめてください、かっこいい!しんでしまう!!!すき。
一番好きなシーンは、いじけたゴードンに病室でやさしく接するところ。
自分が倒れた時にヨットで海に出ていたロジャーに対し、ゴードンは怒って(かわいい)、「出て行け、出て行かないと殺す!」などと拗ねるのですが、ロジャーは笑ってベッドの中に潜り込んで話を聞きます。
なおもいじけるゴードンですが、身体に回されたロジャーの腕をしっかりと握り(かわいい)、「出て行かないと殺す!」ロジャーは微笑みながら「殺されてもいいよ」
……なんっなんですか!!!萌え殺す気ですか!!!!??
決して若いとは言えないゴードンとロジャーですが、このあまりにも初々しくキュートなやりとりにきゅんとしました。何かあるたびに、ロジャーはこうやってゴードンをあやしているんだろうなあ…。なんてかわいいカップルなんだ。劇中で、ふたりの関係性がとても良く現れているシーンだなと感じました。あと畠中さんかっこいい。すき(2度目)
余裕綽々に見えるロジャーですが、ちゃんとゴードンのことを愛していて。
失敗したら死んでしまうという手術を明日に控えた夜、ロジャーは「今夜はふたりで過ごそう」とゴードンに伝えます。
しかし、ゴードンは自分の仕事、作曲を優先します。
憔悴し、街を彷徨うロジャー。
しかしわたしは、この状況で自分の仕事を優先するゴードンに、仕事への誇りと強さを感じました。
わたしが「え、失敗したら死ぬ?成功したら何も問題ないわけでしょ?」みたいな楽天的な部分があること、かつ、仕事に対しては日々、色々思うところがあるからかもしれません。
畠中さんのかっこよさに悶えていましたが、マルシアさん!
ホームレスのリサを演じる彼女もとても素敵でした。
パワフルな歌声や、ふてぶてしい?演技、「こんな素敵な方だったのか…!」と驚きました。他の演技も見てみたいなあ。(全然関係なのですが、推しの父親が優勝した外国人歌謡コンテストにマルシアさんも出ている…?同じ大会かどうかは謎ですが。こうして繋がっていく色々な無駄知識。)
2部ガラコンサート
印象に残ったのは伊礼さんのトーク。
アンナ・カレーニナの話につなげるために、「最近不倫はやってますよね!」とか言ってて(ちょうど某氏の不倫&引退報道の翌日でした)ハラハラしました。
そしてピンク系の肌の色が暗い色の衣装に映えて美しいなあ…と思っていたのですが、チリ人と日本人のハーフなんですね。彫りの深い顔立ちとかっちりとした衣装に、「わー、王子様みたいな人だなー!」と思いました。
BLOOD BROTHERSは、第1週とは違うキャストで観られたのがうれしかった。
キャストが違うとまた違った味わいがありますね。
きみはいい人、チャーリーブラウンはみんなかわいらしかった!
TENTH第3週は数回観劇予定があるので、「この森こそ」を聴けたのもうれしかったなあ。
TENTH、1〜3週目のどれも素晴らしいのですが、わたしは今やってる3週目が一番好みです。
初日、土居さんの歌に序盤から泣きっぱなし…。
衣装のこだわりがまた良いんですよ…
パーシーの泥だらけの靴とか、途中で皆の服の色が明るく変わるところとか、服が毛玉だらけなところとか…
詳しい感想はまた書きます。
ちょっとずつ増えていくサインを見るのも楽しい。
「ニュー・ブレイン」について - 畠中洋さん 私設ファンクラブ「ハタ坊の会」
初演時、他の方の感想ブログなど
推しとオタクにまつわる50の質問に答えたよ
お借りしました50の質問。
流行りものには乗っていくスタンスです。
推し語りも、推し語りしてる人を見るのも好きです!
皆様と同じく、いにしえのインターネッツを思い出して変な動悸がしてきたけど気にしない!!!
1.推しを知ったきっかけは?
某ミュージカルの新作ビジュアル発表で。
2.推しが気になったきっかけは?
一番初めはキャラクターそのまますぎるビジュアル。
そのあとは演技で。
3.推しを推そうと決めた理由は?
2でも書いたけど、役の解釈に驚いて衝撃を受けた。なんでそういう演技をしたんだ…ものすごく聞きたい。でも「なんだっけ、忘れちゃった〜」と言われそう。
4.推しを聞かれて答えられる?
特に隠してないけど、ゴリ押しもしないかんじ。
5.推しの宣伝はしてる?
「自分はこう思う」「ここが素敵」という言い方で。
楽しそうに話してると興味を持つ人も増えるのでは!?と思うので、刷り込みをねらってます。
ド新規なのであまり大きい声で言うのも違うなあという気持ちです。
ただ、イベント近くになるとダイマ記事などをRTし始めます。
6.推しを大切な人へ紹介したい?
割と言っちゃう。
「ところでわたしの推しを見てくれ…こいつをどう思う…?」
「うーん…」
「いいもん!推しかっこいいもん!!」
というやりとりを何回もやってる。好みの分かれる顔だとは思う。
7.推しはどんな顔?
なんか四角い。長方形。くちびるがすごく特徴的。
「んー」って口角を上げて笑ったところが好き。
くしゃっと笑うところも好き。
純粋な造形や美醜でいうと自分が美しいと感じる基準とは若干ずれてるんだけど、好きなんだよなー。かっこいいです。なんだろう、好きの魔法かな…❤️
8.推しはどんな声?
低いときは空気にやさしく溶け込むような包容力がある声。
高いときは間抜けな感じでかわいい。
くもりの日の午前中、微かな雨音を聞きながらシーツにくるまってる休日みたいな、静かでおだやかな気持ちになる。
9.推しはどんな手?
あんまり見てないな…。でも肉厚ふわふわ。
感触思い出したらパン食べたくなってきた。
10.推しはどんな体型?
でかい。固太りと筋肉質の中間という印象。
あと自分の周りには腰から膝までのラインにファンが多い。
セクシーです。確かにスーツ姿は「まじか…」と思いました。
セクシー罪で逮捕、セクシー罪で禁固10年。
11.推しは表情豊か?
すーごく表情豊か! いろんな顔で写真に写ってくれる。
くるくる変わる表情が好き。勉強になる(?)
自分の表情が相手にどう見えてるかわかってるあざとさも好き。
トークのときに若干キャラを作って挑むときの表情も好き。なんかとぼけた芸人みたい。
12.推しは恥ずかしがり屋?
すごく恥ずかしがり屋だと思う。だけどそれを隠してウェイなノリに持っていって事故を起こしたりしてる。やめなよ…!
13.推しは素直?
素直というか、善悪とか常識があまりよくわかってない無垢なこどもみたい。
今までどうやって生きてきたんだ。もう少し大人の対応ができるようになってほしい。(たぶんまわりが「あいつはああいう奴だから…」とあまやかしてるんだと思う。わかるけど〜! でももうおっさんだからちゃんとしてくれよ〜!)
14.推しは秘密主義?
隠し事できなさそう。
「(若手俳優的に)これ答えたらいけない質問かもー…」って思いながら迷い迷い答えているな…!?と思うときがある。
15.推しはおしゃべり?
おしゃべりっぽく見えるけど、たぶん能動的にしゃべるタイプではない。
が、トークを求められる場では「そういうキャラクター」になってるぽい。
気を許した相手には大型犬(オス)みたいな感じで「きいてきいてー!」って人懐っこくくっついていくタイプのような気がする(オタクの妄想です)
16.推しは運動神経いい?
すごくいいと思う。身体の使い方好きです。
17.推しは人見知り?
ぱっと見壁ゼロに見えるけど人見知りだと思う。
気を許した人にはすごく人懐っこいし、わーい!って無邪気に近づく印象。
でも非常に繊細なところがあるから、そこは開示せずに「外向きの」自分で明るく接してるんじゃないかなー。どっちも本人でそこに嘘はないと思ってるけど。
18.推しは友達が多い?
年上、年下関わらずいじられてるイメージ。愛されキャラ。
ただ本人がそれをどこまで「友達」カウントしてるのかはわからない。
割と分け隔てなく「友達だよ!」と言いそうだけど、他者との違いや分かり合えなさのなかで、ひとりぼっちでもがいて戦ってる人だと思ってる。
19.推しはセンスがいい?
すごく答えづらい質問だなこれ…。
20.推しの好きなものは?
人間とテクノロジー。他人の努力の成果を感じられるものに惹かれるんだと思う。
あとピザ。ピザ好きすぎでしょ…。
21.推しは写真写りがいい?
自撮りセンスがすごくいい。仕事の写真はカメラマンとの相性次第っぽい。
22.推しは涙もろい?
どうなんだろ。小さいころ結構泣いてそう。
23.推しは偏食?
そういうイメージがある。炭水化物!チーズ!みたいな。
でもしょっぱいもの嫌いって言ってるんだよなー。どっちなんです????
24.推しはSNSやブログを活用してる?
活用してるけどいろんな意味であまり使わないほうがいいと思ってる。
使い方がへたくそすぎるぞ!
25.推しの仕事面ではどこが好き?
腹を括ったときの底力。舞台の神様を味方にしてる!と思うときがある。
長丁場の舞台だと演技が変わっていくのも楽しい。
役に対して誠実。(それゆえ考え込んでる感じがたまに心配)
26.推しのオフ面ではどこが好き?
オフって存在するのかなー。わたしはSNSもサビ残だと思ってるからわからない。
27.推しに手紙書いたことある?
あります。手紙書くの好き。
28.推しに最初に出した手紙は?
わりと簡素に2枚くらい。市販の便箋と封筒で。
29.推しに1番最近出した手紙は?
先週。このところ「詳しくはまた書きます!」みたいな出席確認的な軽い手紙が多かったので、ちゃんと書いたら長くなってしまった…。
30.推しへの手紙のポイントは?
モチベーションが上がるような内容にすること。
だらだら書かずに、見てて飽きないような構成や紙面を考えて工夫すること。
封筒は毎回舞台にちなんだものを作ってます。
内容は、容姿を褒めるより演技について触れる。こう感じた、こう見えたという感想を書くこと。
容姿について褒めたり好きだと言うのは現場に行かなくてもできると思う。でも推しの本業は演技だから、現場に足を運んで、ちゃんとあなたの仕事を見てるファンがいますよ、ということを伝えたい。「◯月◯日のソワレの××の部分で」とか「SNSでの××という発言と関係があるのかなと思った」など、なるべく具体的に書いています。
推し本人も「こういうことを考えて役作りをした」という話をするのが好きなこと、ロジカルに役にアプローチする人、おそらく他人の頭の中に興味がある人なので。
31.推しにプレゼントしたことある?
あります。悩むけど楽しい。
32.推しに最初にあげたプレゼントは?
なんだっけ…。
33.推しに1番最近あげたプレゼントは?
地方公演時に便利そうなものを。具体名は伏せます。
34.推しへのプレゼント選びのポイントは?
この辺に詳しく書いてます。
もらって負担にならなさそうなもの、他人にあげても罪悪感が少なそうなもの。
たとえ捨てられてもあげなきゃよかった…と泣きたくならない金額のもの(自分のお財布と相談して無理をしない)というのは気をつけます。
35.推しへ次にあげたいプレゼントは?
今のところ特に思い浮かばないです。リラックスグッズとかかなあ。
36.推しと接触したことある?
あります。
37.推しとの接触は緊張する?
そりゃしますよ…なんだかんだ言っても推しだもん。好きだもん。照れる〜!
照れると自分の中のオッサンが出現して可愛げがないことを言ってしまう。もっと可愛い感じでいきたいんですけど。無理だな。
38.推しとの初接触は?
舞台のあとのお見送りハイタッチかなあ
39.推しとの1番最近の接触は?
たぶんチェキ。
「おっ!推しさん! いいね〜、ここぞとばかりに近づいちゃいますよ〜!」とかオッサンみたいなこと言ってた。はー…。
でもわたし、推しは好きなんだけど、まったく神格化してないし、めちゃくちゃ普通の人とも同時に思ってるからこういう態度になってしまう。
40.推しとの接触で心に残ってる思い出は?
ひみつ!
41.推しとの次の接触でしたいことは?
舞台に立ち続けると言ってたから、客席で待ってます、というのは伝えるようにしてる。特に思い浮かばないけど、ありがとうっていう気持ちはいつでも伝えたい。
42.推しの発言で心に残っているものは?
「俺はずっとここ(舞台)にいるから。いつでも帰ってきていい」
この繊細な人が、人前に立ち続ける道を選んだという覚悟の強さと業の深さに胸が詰まった。
43.推しのために心がけていることは?
良きファンでいること。何が良くて何が悪いかは推し本人にしかわからないから、せめて害悪や迷惑にならないようにしたいと思ってます。ファンのマナーの悪さで推しの評判を下げたくない。観劇マナーもそうだし、推しや他の俳優さんを悪く言わないとか。
それはこの辺に書きました。
あと極力負担になりたくないので、Twitterでエゴサされても大丈夫そうなラインの発言しかしません。オタクってほぼ例外なく気持ち悪いじゃないですか(偏見)。だからメンヘラこじらせ病みツイートとかガチ恋ツイートは避ける。(そもそもガチ恋じゃないのでそういうツイートはしないけども)
ただ、こじらせたオタクという自覚はあるので、なるべく気持ち悪くないラインでの発言をしたいなというのと、主語を大きくせず「あくまでも自分はこう思う」という言い方に気をつけます。受け取り方は人それぞれなので、十分気持ち悪いかもしれないけど!
あとSNS更新してほしい、動画配信ほしいとかも言わない。板の上に上がってくれてればそれでいい。SNS更新はうれしいし(やらかしてなければ)テンション上がるんですけど、オタクが推しに何か…主に無料での供給を求めるって違くね?と思うので。(これは個人の意見であり他人に強制するものではありません)
44.推しを推し始めて自身に変化はある?
人生楽しくなりました。
・全然知らない世界、文化を知ることができた
・推しの出演に限らず、観劇自体が趣味になった
・なんなら落語も見るようになった
・交友関係が広がった
・やりたかったブログを始めた
・それがきっかけでお礼を言いたかった方に感謝の気持ちを伝えることができた(のはこちらに書きました)
・サボりがちな美容へのモチベが以前より保てている
・知らない世界に触れて、物事を以前より考えるようになった
45.推しのことを考えるとどんな表情になる?
表情にはあんまりでないと思う。
だけどウルトラかっこいい写真を見るとでれでれしてると思う。恥ずかしい。
じぶんがきもちわるい。
46.推しのことはどんな風に好き?
この世に生まれ落ちてしまったけど、がんばってサバイブしような!というような同士みたいな気持ちと、
キュートな三歳児かよー、んもーー、かわいいわね!みたいな気持ちと、
絶滅危惧種!?保護したい!みたいな気持ちと、
まじかっけーわ…なに魅了してきてんの!? という嫉妬とライバル心、
いやほんとかっこいいやめて恥ずかしい!という乙女な気持ちと、
いい加減にしろよ!という弟に対するような気持ち。
47.推しのこと好きだなあと思う瞬間は?
自分や他人に真摯でいようとするところ。笑顔が素敵だなと思うとき。
48.推しは心の支えになる?
自分を支えるのは自分の両足であって、他人を支えにはしたくない。
だけど推しの存在で生活にハリが出ているのは確か。ありがとう。
49.推しは心を安定させてくれる?
歌声は落ち着く。ほかは安定させてくれない。どっちかというとハラハラする。
50.推しへ伝えたいことは?
あなたを知って今までより世界が輝いて見えるようになったし、知らないこともいっぱい知ることができました。勝手についていくし財布を開くので、ファンのことを気にしすぎず自由に生きてほしい。
板の上に立つあなたが好きだし、その選択をしてくれたことに、ものすごく勇気付けられています。ありがとう。
人間変わりゆくものなので、「ずっと好きだ」なんて約束はできないしするつもりもないけど、すこしでも長く舞台の上で輝くあなたを見ていたいし、ずっと好きでいられたらうれしいなと思ってます。
だけどどうか言動には気をつけてくれ…。
もしも何かがあなたの心を挫いて、私たちの前から姿を消すことを選んだとしても、どうか幸せでいてほしい…!あなたが見せてくれたあらゆる美しい光景が、確かに私たちの心を活かし、躍らせ、自由にしてくれたのだ…!!!だから推したちよ!!!!どうか少しでも永く幸せに生きていてくれ…!!!!
— かんそうぶん (@KansouBn) 2017年9月21日
これはわたしのサビなので何度も言うけど、推しに対する気持ちはこんなかんじ。
あーーー、推し語りエントリたのしいよーーーー!
ほかの方のものを読むのも楽しみです!今から見てこようっと!!
▼推し語り関連エントリ▼
今後書きたい記事と最近書いた記事
・悔いなく推すために〜2018年抱負〜→書きました
・真剣乱舞祭2017 広州公演
・真剣乱舞祭2017 広州公演(公演以外の感想・旅行記)→書きました
・らぶフェス中国行きで使ったサイト、気をつけたことまとめ→書きました
・十条らくご
・ウエアハウス感想
・ステージフェス&ブタキン感想(もうまとめて書く)
・自分の見る世界は“normal”か 〜他者を愛し愛されたいと願う物語〜TENTHネクスト・トゥ・ノーマル感想→書きました
・おしゃべり稽古感想(まさし最高だった。好きやで)
・愛という名の暴力シリーズ〜往復書簡〜
・同担拒否と同担歓迎について
・なぜ若俳オタクのメンタルは不安定なのか
・ファンに何かを求める俳優の心理
・終わりなきマウンティングをやめないか?
・若手俳優を推すのは恥ずかしいのか?〜嘘をつく心理〜
自分の見る世界は“normal”か 〜他者を愛し愛されたいと願う物語〜TENTHネクスト・トゥ・ノーマル感想
2019年1月10日、TENTH 1週目、ネクスト・トゥ・ノーマル(Next To Normal、以下N2N)を観に行きました。
TENTHソワレ行ってきた。恐ろしいものを観た…。すごすぎてまだ脚と指がちょっとふるえてる。本当に観てよかった…。N2Nで何回も泣かされて圧倒的な歌唱力で何度も頭を殴りつけられるみたいな衝撃を受けたし、ガラコン…!音響が素晴らしすぎたし、パフォーマンスがすごすぎて5回くらい死んだ。
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月10日
普通とは何なのかとか、それに付随する問題として精神疾患や発達障害、「常識」についてはよく考えるテーマなので「どんな話なんだろうなー、パンを床に敷き詰める?奇行に振り回される家族の話なのかな…」とぼんやりした気持ちで観に行ったのですが、予想を大きく裏切られました。
最高だった。
あまりにも衝撃が大きすぎて、1部が終わったあと指と脚が震えてました。
あ、あまりの衝撃に電車逆方向乗ってた…。TENTH…おそろしい…ほんと…なんなの…
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月10日
そして帰りは逆方向の電車に乗っていた…。
<作品解説>
2009年トニー賞11部門ノミネート、主演女優賞・楽曲賞・編曲賞 3部門を受賞。2010年には『RENT』に次いで、ミュージカルとしては史上2番目のピューリッツアー賞受賞作となる。
作品タイトルから連想される「何が普通で、何が普通でないのか?」という普遍的なテーマを、力強いポップ&ロックで描く。<ストーリー>
父と母、娘と息子。現代アメリカの平凡な家庭のはずだった。しかし、母親であるダイアナは双極性障害を患い、現実と幻想の間で生きている。朝食のサンドイッチ用のパンを床一面に敷き詰めたり、一人で会話をしたり、不可解な行動を取る彼女・・・そんな彼女をなんとか支えようとする夫のダン。そんな日常の中でなんとか「普通」に振舞おうとする娘のナタリー。16年間の闘病の中での苦痛、喪失、そしてその先に見えた希望の光とは。
以下、感想です。(決定的なネタバレは避けていますが、ストーリーについては触れています)
恥ずかしながら、ミュージカルという事すら知らずに行きました。
開始早々、キャストの皆さんの歌声の力強さに打ちのめされ、登場人物それぞれに感情移入し、観ながら何度も泣いてしまいました。
ネクスト・トゥ・ノーマルは「亡霊」にずっと縛られ続ける家族が、自分の信じる「普通」を求め、他者にぶつけ、愛されたいと願う物語だった。ゲイブのここにいる、生きている、というのは全員の心の叫びの代弁なんだろうな…
↑ 観劇当日にTwitter(ふせったー)に投稿した感想です。
妻のダイアナは夫のダンが、喪失、闇の中にいる自分を理解してくれないと思っている。夫のダンは妻のダイアナが、献身的に支える自分を理解してくれていないと思っている。
母のダイアナは娘のナタリーを、「天才だけど変人」だと評している。娘のナタリーは母のダイアナに、完璧な兄の影を追い続け自分に向き合ってくれないという不満を抱いている。
ナタリーは恋人のヘンリーを家族のいざこざに巻き込みたくなくて遠ざけようとし、ヘンリーはナタリーを受け入れようとし、自分が差し伸べる手をどうか掴んで、諦めないでと懇願する。
娘、息子と母親
ダイアナとダンの息子・ゲイブは18歳になるのに家を出て行かない。
後から振り返るとこのゲイブ、あらすじを知ってから見ると全然見え方が変わるキャラクターなんだろうな…と思います。
ゲイブに対して「いい歳をして(出て行かないなんて)」というようなダイアナの台詞が始めの方に確かあったかと思うのだけれど、ダイアナのゲイブに対する態度、ゲイブのダイアナに対する態度、これがなんだかいびつなんですよね。
微妙な違和感がある。距離感が少しおかしい。親と子供という関係よりも、なんだかうっすらと、恋人同士のような雰囲気すらある。
それはさっきのセリフでもそう。非難するような響きではなく、お互いに依存しあったような雰囲気。
医師からもらった錠剤を捨て「夫は気づいてくれるかしら…」と呟くダイアナに嘲るように笑うゲイブの姿だったり、ナタリーとヘンリーの関係に気づくダイアナに対して「娘を監視してるの?」と問いかける姿だったりする部分でも感じました。(ダイアナとゲイブの関係は、物語のなかで明らかになります)
そしてあの、問題のバースデーケーキのシーン。
ナタリーが恋人のヘンリーを頑ななまでに家族に会わせようとしなかった理由が明かされます。
「パーフェクト」なゲイブを愛する母に振り向いてもらうべく、「完璧」でいたいナタリー。「完璧」になれば、ダイアナは自分を見てくれる。「ノーマル」になってくれる。この家族は「ノーマル」になる。
だけどそれは叶わない。
TENTHネクストトゥノーマル感想⑨
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月10日
ダイアナのナタリーへの印象が「彼女は天才、だけど変人」
ナタリーが感じる母からの評価は「彼(息子)はパーフェクトボーイヒーロープリンス、彼女(自分)は透明」というところ、絶望的なすれ違いを感じる。
「認められるために完璧を目指す子ども」というのは→
「認められるために完璧を目指す子ども」というのは物語としてありふれている。
けれど、N2Nは母親が精神疾患(双極性障害)を患っている部分、そして母と娘だけではなく、母、娘、息子、父、娘の恋人が抱える問題(そして医療問題)がそれぞれ複雑に絡み合うのがすごいなあ…と思います。
ナタリーとヘンリー
ナタリーは、人物としてはクレイジーだけど「音楽は」ノーマルなモーツァルトを弾く。一分の遊びもなく決まった音符を決められた通りに弾くクラシックを選ぶのは、「完璧」でいるために。
普通でありたい、普通でいなければ…と「普通」に囚われるナタリーだから、クラシックを選択するんでしょう。
一方、ヘンリーが「自由な」ジャズを好むのは、キャラクター造形としてすごくすんなりくる。「普通」「完璧」の呪縛から彼がナタリーを解き放つわけで。
ヘンリーが注意欠陥障害(ADD)という設定がそこまで絡んできてないように感じたけど、フルサイズ版だと違うんでしょうか。医療用マリファナの部分しか自分は読み取れなかった…。恋人同士の関係より、親子、夫婦関係を描くことに重きを置いて編集したのかな。フルサイズ版が観たい。
…と思ったけど、これは自分の周りに発達障害の人や、自分の意見をはっきりと表明する人(日本人的な過剰に空気を読む遠回しなコミュニケーションではなく、意見の主張をしっかりする人)が割と多いため気にならなかっただけかもしれない。
ヘンリーの「君のパーフェクトになりたい」という発言は、印象的でした。
普通に考えて「完璧になる」なんて無理ですよね。
人間だから。
そういうことを言ってしまうヘンリーはこどもっぽい男の子なのかしらと思っていましたが、最後の「僕も狂うかもしれない」という台詞で、彼の気持ちや覚悟が生半可なものではないことがわかり、ナタリーへの愛の深さにぐっときました…。
ヘンリーの「僕をあきらめないで」という台詞は、ナタリーに寄り添うようでいて、必死に懇願する心の叫びみたいで胸が詰まりました。(そしてこういう言い回しが海外の作品…という感じがした)
夫と妻
ダンは舞台後半で、ECT (電気けいれん療法)を受け記憶を無くしてしまったダイアナと一からやり直そうとします。
「失ってしまった記憶、出来事よりももっと素晴らしいことがあるかもしれない」
過去を無かったことにしようというダンの姿勢は、上記の一節からも明らかです(と言いながら歌詞はうろ覚え)。しかし、当然そんなことはできるわけがない。
起こってしまったことは、なかったことにはできない。
ダンの行動は、不安定な基礎の上に新しく家を建てようとするようなもので。徐々に記憶を取り戻すダイアナと、それを止めたいダンの気持ちを思って胸が苦しくなりました。
現実を受け入れるダン
夫を愛しているけれど、事実を受け入れ回復のために家を出ることを選択するダイアナ。
このあたりの「全て解決、何も問題のないハッピーエンド」として終わらせない部分がわたしは好きです。
現実って、割り切れないことがたくさんありますから。
このシーンは回復を望み踏み出したダイアナの強さと、目を背け続けてきた現実と向き合うダンの対比が印象的でした。
ダンは「喪失」をなかったこととし、目をそらして生きることを選択しているため、「喪失」そのものに囚われ生きているダイアナとは分かり合えなかった。
病気で風変わりな行動をとる妻ダイアナを献身的に、「ノーマル」に支えてきたダン。
しかしながら、16年もの間ダイアナが同じ医師の下で薬漬けにされ、自分の思いや感情を他人のそれのように語るという症状を良しとした(変えようとしなかった)ことを考えると、やはりダンもまたノーマルではない。
それに気づいていなければまだ救いはありますが、ダンは自らの異常さに薄々気づいている。
舞台序盤でダンが歌うシーンで「狂っているのは俺のほうか」というような一節があるのですが、その辺りが闇が深いなあと思います。
精神疾患の症状を表す演出
「記憶をなくす」
この恐ろしさと絶望がよく表れているのが、ダイアナがドクターの名前を間違えたシーンだと思います。
ダイアナ「記憶をなくすことがあるとドクターミッシェルに言われたわ」
ダン「ダイアナ、ドクターの名前はマッデンだよ」
個人的には、このシーンが怖かった。
わたしは過去に病気で記憶障害の症状が出たことがあります。
「覚えていない」というのは、絶望であり恐怖です。
自分が出来事を覚えていないと自覚してしまった時の絶望。
自分の知らない自分を、他人が知っているという恐怖。
「覚えていないという事実」に触れた時のまわりの腫れ物にさわるような反応。
まるでそんなことがなかったかのように振る舞われフォローされるたびに、ざらざらとした感情に心が乱れたことを覚えています。
簡潔なセリフのやり取りだけのシーンですが、その時のことを思い出して苦い気持ちになりました。だからこそ、その後の、自分のことを覚えていないダイアナを責めるナタリーも、覚えていないことを良しとして、都合の悪い過去から目を逸らせようとするダンの姿もつらい…。
そしてこのN2Nで「おお…!」と思ったのは、ダイアナの症状を観客にも擬似的に体験させる演出でした。
具体的には、ドクターマッデンと初めて会うシーン。
緑のライトに照らされる舞台、大音量で鳴り響く音楽と大声で話すドクター。
ああ、ダイアナに見えている世界はこういう世界なのか…と思うと、コミカルに見えるけれど笑うことができなかった。
他人が見ている風景、感じていることを同じように体感することはできないけれど、お芝居を通じて擬似的に体験ができるのはいいな、芸術っていいな…と妙なところで思いました。
これははじめに知っておきたかった
青=ノーマル
赤=クレイジー
赤+青=紫=next to normal
黒=弔い、死
白=ノーマル
https://genshinactor.wordpress.com/2013/09/10/nexttonormal/
上記ブログにあるこの部分、これは予備知識として仕入れておきたかったな…と思いました。
わたしは観劇の際に、あえて情報を入れずに行く事が多いのですが、あとからこれを見てなるほどなー…と思いました。
ラストシーンでナタリーの服の色だけは赤が使われておらず紫なのが、何かを示唆しているようで少しぞっとした…
観劇後、上記の感想を持ったのですが、色もしっかり話に絡んできてるんですね。
ほかのシーンの色をそんなに覚えていない…。
覚えているところは
・冒頭のダイアナのシャツワンピース…白
・息子ゲイブのTシャツ…紫(?)
・病院に行くダイアナのワンピース…赤
・ダンスパーティーに行くナタリーのドレス…青
・クラブに行っているナタリー服…黒
・ヘンリーがナタリーに着せる服…青(緑だけど青にカウント?)
・ラストシーン…ナタリー以外赤と黒
余談
※ネタバレ部分反転で読めます
ダンも負い目というか、自分はおかしいんじゃ?という気持ちを抱えているのは劇中の歌でもあったけれどゲイブを失ったことから目をそらすためにセックスに逃げてたのか?というのは邪推なのかなあ。
ダイアナが「わたしは欲求不満な(セックスレスの?)子育てで家に閉じ込められてる主婦とは違うの」みたいなことを言ってる台詞あったしなあ…。
冒頭から「わたしはパパとセックスしてくるの」と娘のナタリーに伝えているから何かしらの意図はあると思うし、ナタリーも「普通だったらこういう時どう振る舞うのか」と言っていたから、物語の重要なキーのひとつにはなるのでは?と思ったけど、そこ掘り下げた描写なかったのでちょっと消化不良でした。(でもここ、ダイアナは「ノーマルの象徴」である白い服を着てるんですよね)
もう一回観たかった…!
全体を通しての感想
N2Nは精神疾患をメインに据えているためにある意味では「他者との違い」がわかりやすく描かれていますが、突き詰めるとこれって普遍的な問いなんですよね。
わたしたちは、自分自身が見ている世界を “normal” …正常であり、標準であり、一般的な、「正しい」ものだと思いがちです。
しかし、本当は唯一絶対の正解なんてどこにもない。
皆どこかしら狂った部分がある。
その振れ幅は人それぞれだし、受け取り手も千差万別なので、単なる「性格の不一致」「違和感」などで処理されることも多くあります。
逆にその差異が「あいつはおかしい」「間違っている」などと糾弾の材料になることも珍しくない。
“normal” …「普通」ってなんなんでしょうね。
一体誰が決めた基準なんでしょうか。
ネクスト・トゥ・ノーマルは「亡霊」にずっと縛られ続ける家族が、自分の信じる「普通」を求め、他者にぶつけ、愛されたいと願う物語だった。ゲイブのここにいる、生きている、というのは全員の心の叫びの代弁なんだろうな…
冒頭に書いた感想の再掲です。
Next To Normalは、自分にしか目を向けていないそれぞれの登場人物が、
現実を直視し、他者を受容し、一歩踏み出す人間賛歌の物語だとわたしは感じました。
他者を理解できなかったとしても、
他者から理解されなかったとしても。
迷ったり傷ついたりしても、
自分や相手が普通じゃないと感じても、
私たちは生きていくしかない。
これから先も「自分の普通」に逃げ込まず、
しっかりと事実を見つめられるように、
そして少しでも「誰かの普通」に寄り添っていけるように。
間違えたら何度でも話し合って解決していこう。
そんなことを感じたミュージカルでした。
まとめ
N2N、素晴らしいミュージカルでした。
ダイジェスト版のテンポも好きですが、是非フルサイズ版も観たいです。
初演時は安蘭けいさんとシルビア・グラブさんなんですね。
シルビアさんはミュージカル「デパート!」でのパワフルな歌声(特に2幕のアリア!)に魅了されてしまったので、お二人のWキャストで観たいなあ…再演希望です。
ガラコンで新納さんが歌った(日本版ではカットされてしまったという →カットされたのはオフブロードウェイからブロードウェイにあがったタイミングだそうです。(1/17訂正))「feeling electric」もロックで素敵だったー!
この「feeling electric」、もともとのタイトルは確か舞台のタイトルと同じ「Next To Normal」、→ 「Next To Normal」のタイトルがもともとは「feeling electric」で(1/17訂正)、表題曲なのに日本版でカットされてしまったんですよ!?と新納さんがおっしゃってました。それを聴けたなんて本当にラッキー…!
記事の途中にも書きましたが、精神疾患という重くなりがちなテーマを、「すべて解決」というハッピーエンドではなく、明るさ前向きさを感じさせつつ、観客へ問いかける形で終わらせた部分もとても好きです。
日本では差別対象になりがちな精神疾患が、こういった作品を通じて理解されていけばいいなとも思いました。(「差別意識はない」と言いながら無意識に蔑視や差別する人はとても多い。自分も含めて、「自分が思う普通」と違う人間に対し、100%フラットに接することができる人というのは少ないんじゃないでしょうか。)
わたしは観劇自体の経験も浅く、今回のTENTHでシアタークリエも初めて行きましたが、作品のクオリティの高さだけでなく、音響の素晴らしさにも感激しました。
TENTHは2週目、3週目も観劇予定なのでとても楽しみです。
▼舞台についての感想を書いている関連記事▼
関連記事など自分用メモ
紹介記事など
シアタークリエ10周年記念コンサート『TENTH』が開幕! 『ネクスト・トゥ・ノーマル』&『ガラコンサート』公開リハをレポート | SPICE - エンタメ特化... https://spice.eplus.jp/articles/166177
2018年1~2月の注目!ミュージカル
https://allabout.co.jp/gm/gc/472809/
キャスト新納さんのブログ
https://ameblo.jp/shinya-niiro/archive1-201801.html
ほかの方の感想ブログ(2018年版/初演版混在)
私たちの「隣」にある物語~『ネクスト・トゥ・ノーマル』(N2N)(ネタバレあり) http://bit.ly/16K6LWA
ネクスト・トゥ・ノーマル〜自分なり解説〜
https://genshinactor.wordpress.com/2013/09/10/nexttonormal/
精神疾患をテーマにしたミュージカル『ネクスト・トゥ・ノーマル(next to normal)』が本気ですごい。
http://www.atashimo.com/entry/nexttonormal
↑2018年版の感想。楽しく読ませていただきました!
↑歌詞の和訳があってありがたい…
初演時
ミュージカル『next to normal』ゲネレポ 感激観劇レポ
http://okepi.net/kangeki/340
ミュージカル『next to normal』スペシャルライブイベント
http://enterminal.jp/2013/08/next-to-normal/
ブロードウェイ版紹介
https://aarontveit.themedia.jp/posts/1488725
今後書きたい記事と最近書いた記事
・真剣乱舞祭2017 広州公演
・真剣乱舞祭2017 広州公演(公演以外の感想)→書きました
・らぶフェス中国行きで使ったサイト、気をつけたことまとめ→書きました
・十条らくご
・ウエアハウス感想
・ステージフェス&ブタキン感想(もうまとめて書く)
・TENTHネクスト・トゥ・ノーマルが最高だった話→当記事です
・おしゃべり稽古感想
・愛という名の暴力シリーズ〜往復書簡〜
・同担拒否と同担歓迎について
・なぜ若俳オタクのメンタルは不安定なのか
・ファンに何かを求める俳優の心理
・終わりなきマウンティングをやめないか?
・若手俳優を推すのは恥ずかしいのか?〜嘘をつく心理〜
▼関連するかもしれない記事▼
現実を直視すること、違いを受け入れることについて
【ドラフト】若俳サービス残業接触商法とかあれこれ
何度でも言うけど、俳優とか人前に立つ職業の人は、もうその道を選んでくれた時点でとてもありがたいし、仕事してる姿に色々もらってるから、ファンのことまで考えなくていいよ!と思う。勝手に好きで勝手について、勝手に財布開きますので。SNSとかブログとか、無料でサービスしなくていいです。
— かんそうぶん (@KansouBn) 2018年1月6日
ここからはじまるツイートをテキストで貼付け。覚え書き。
若手俳優のSNS更新はサービス残業だよなとか、接触商法による俳優の摩耗だとか、業界の今後とか、俳優を辞めたらどんな道があるのかなとか、終着点を決めずにつらつら考えた記録。
時間あるときにちゃんとまとめる。
何度でも言うけど、俳優とか人前に立つ職業の人は、もうその道を選んでくれた時点でとてもありがたいし、仕事してる姿に色々もらってるから、ファンのことまで考えなくていいよ!と思う。勝手に好きで勝手について、勝手に財布開きますので。SNSとかブログとか、無料でサービスしなくていいです。
もちろん新規顧客獲得のためにある程度持ち出しでがんばらないといけないのはわかる。そして自分の事情だけでなく、例えば事務所の方針でやらざるを得ないこともあると思う。だけど、もしも無償労働が負担になるならそんなものは投げ捨ててくれていいよ!と個人的には思います。
これは俳優の話じゃなくて一般的な話、提供する側/される側という話で考えてもらいたいんだけど「お金を払わないのに何かを要求する層」に注力してると、客層が悪くなるんだよ、確実に。金払いが悪い客にサービスしてると、お金落としてる側へ割くリソースが減る。となると、サービスの質が低下する
金払いが悪いのに要求だけはする…って人にサービスを提供してたら、お金落としてる側は面白くないよね。「じゃあ正当なサービスを提供するところを選びます」って選択をする人も多い。例えば素晴らしい料理を提供してくれるレストランでも、客層が悪ければ避けるという人はいると思う
なぜなら「料理ではなく、雰囲気も含めてそこで食事をする時間を楽しみたい」という層がいるから。その層が脱落するのは割と痛手。
わたしは仕事する上で、全ての要望を拾い上げる必要はないと思ってる。取捨選択して力配分考えないと、トータルの利益が減る。
長期で仕事していくなら、目先の利益より確実に収益が増える選択をしたほうがいい。そのためには顧客の選別も当然行ったほうがいい。
俳優業で考えると、接触ビジネスとかサービス残業のSNSで増えたファンが、どこまでメインの仕事にお金落とすかっていうのは気になる。統計とかないかな。ないな。
割と接触ビジネス多いみたいだよなー、でもこの俳優さん、たぶん接触苦手ぽいし、やりすぎると疲弊するのでは?と思ったりする。お仕事として割り切れる人もいると思うけど、アイドル的売り方に葛藤ある人も中にはいそうだしなー。こういうビジネスモデルってどう移り変わっていくのかな。
アイドルの売り方は、AKBの接触商法から、もうすでに新しい文脈が発生してるということをニッポン放送の吉田尚記さんがおっしゃっていた。だからもしかしたら、俳優もそういう感じにシフトしていくのかと思う。
ただ、いま接触商法でやってるなら同じ流れが出たとしても数年先になるのかな、そこまでどれくらいの若手俳優が残るのかな?というのはちょっと疑問。若手俳優は多すぎ!という話も聞いたことがあるから、そこまでにある程度淘汰されて数が落ち着くのかもしれない。その頃には2.5ブームとかも落ち着くのかもなー
わたしは若俳業界の歴史とかよくわからないままつらつら今これ書いてるんだけど、数が多いというなら若俳的には戦国時代かもなと思うし、2.5がブームなら(普通の情報番組でも取り上げられてるからこれは間違いなさそう)バブルだし一攫千金のチャンスなのかも。
ただ、そういうタイミングって割と山師みたいな輩もうじゃうじゃいそうだから、使い潰されないように自衛してほしいなあと思ったりする。ただ、そこも含めて板の上に立ち続けられるかって、本当に本人の才覚とか才能に依存するし、駄目ならそこまでの格だったんだろうなあという見方もできる。
仕事だと割り切り、俳優を労働力と割り切れば、どこまで心身のケアをするかというのはその会社次第だろうし。「ブラックならそこから抜け出す」という選択肢も当然取れるから、潰される前に逃げるのも手だよなー、ただしがらみがめちゃくちゃ多そうなので、芸事の世界でそれが容易かは謎。
そしてこわいのは「使い潰され疲弊した人間は、環境を変える選択肢が浮かばない」というところ。ブラック企業経験者とかうつ病患者とかなら、この辺理解できると思う。どんなに現状が辛くても、それを変えるアクションを起こすのは膨大なエネルギーが必要なんだよ。
すでに正常な思考能力が破壊されてるし、茹で蛙みたいに徐々に環境が悪化していったら、身動き取れなくなるまでそこにい続けるしかない。気付いた時にはもう、抗うだけの体力も精神力も無くなってる。誰かの支配の元で、踊り続けるしか無い、倒れるまで。
っていう状況にならないように、若俳も普通の人も気をつけてほしい…
で、ふとこわいなあと思ったのが、一般の社会人経験がない若手俳優が使い潰されて、芸事の世界から降りた場合の道ですよ。どんな選択肢がある?って考えると、これ結構闇が深そうでぞっとする。20代半ばならいいけど、たとえば30過ぎで会社勤めの経験がないとかね…。
営業とかでどこか潜り込めたらいい線いけるかもしれないけど、その後の人生設計…年収…とか考えると結構こわい。歩合でガンガン収入上げられるところに行ければいいよなあ。
とっちらかってきたから今日はこの話そろそろやめる。あと吉田尚記さんのアイドルの文脈の話については、URL探してそのうち貼る。めちゃくちゃおもしろい。
わたしが上記で触れたのはこの⑦のこと。
・ハロプロ後期…アイドル志願兵(モチベーションが高い)
↓
・AKB48…アイドルは会えないものなのに、会える(接触)
↓
・ももクロ…他のカルチャーとコラボレーションする
↓
・生ハムと焼うどん…自分たちで全部作詞作曲している
若手俳優は2.5次元に出たり、グッズのプロデュースとかしてるけど、アイドルの流れに当てはめるとそれはももクロあたりになるのかな。
アイドルよくわからないから、ももクロのコラボレーションがどういうものをさしてるかあまりピンと来てないけど…。
またそのうちちゃんとまとめよう。
たまにこういうことを突如つぶやき始めるのですが、よろしければtwitterなどでも気軽に絡んでください。
推しぴっぴしゅきしゅきエントリ💕
推し事の進捗どうですか!
わたしは隙あらば現場を増やしてやろうと虎視眈々と狙っていたのですが、風邪の気配を察知したので推し事納めに向けて安静にしようかと思います。くやしい。来年は吉田沙保里みたいに強くてかっこいい女になりたい。強い女、セクシーで大好きです。
さて、ブロググループで最近見かける推しへの愛を語るエントリ!!!
好きなものを好きーーー!! って語る人、大好きです。全然知らない人の話でも、読んでてにこにこしてしまう。だからわたしもやってみたいと思います。
でも、「推しぴっぴ」とか「しゅき💕」とか使ったことがないので、普通に書きます。ただ、今回は脳直で書きます。推敲とかしない。
セルフプロデュースのうまさ
自撮りがうまい
加工センスが女子っぽいです。割と自撮りを加工して遊んでる印象があります。ぼかしたり陰影強くしたり、スタンプをいっぱいつけたり。
写真アプリも複数使い分けてる。かわいく見せたいときはめちゃくちゃかわいく加工してきます。男っぽく見せたいときは加工もざらっとしてたり。そういう使い分けするところもいいですね。まめな男って好きなんですよ。ちまちまスマホの画面を見つめながら「こういう加工がいいかなー」と太い指であれこれ選んでる姿を想像するとso cute.
表情の作り方が好き
いろんな表情を見せてくれます。演技のことは後で書くとして、ここでは写真の話の続き。
もうね、ひとつとして同じ表情がない。キリッとした顔、ふんわりとした柔和な顔、いたずらっぽい顔、キョトンとした顔、つんとすました顔、見るたびに違う顔をしてる。ときには全然別人みたいな顔で写る。造形から違って見える。
変顔もよくする。フードかぶってたりするのも好き。かわいい。好き。
役の格好をしての写真のときは、役っぽい表情を作って写真をUPしてくれます。サービス精神旺盛過ぎかよ〜!
あざとい
めちゃくちゃあざとい。自分がファンからかわいいって言われてるのを理解してる。理解して「こういうのがすきなんでしょ?」というものをブチ込んでくる。しかも、自らそれを言う。アアアーーー手のひらで転がされてるぅーー!もっと転がしてください!!
さっきの表情の作り方の話にも繋がりますが、「自分がどう見られているか」「どういうものを求められているか」というのを察知して、それを差し出し、相手が喜んでいるのを見るのがうれしいんだろうなーと感じます。あざとい。あざとい人間は男女問わず好きです。
造形
顔が好き
お顔〜!!!! いい顔ですね!!!いいわよ推しちゃん!すっごくイイ!!!!!*2 純粋な造形でいうと自分が美しいと感じるものからは若干外れるのですが(わたしが顔の造形が心底美しいと思うのは、崎山つばささんです)、そんなことはどうでもいいです。好きです。顔が!好き!!!
カメラマンとの相性が出やすいのか、公式写真だと割とゆらぎがある印象で、自撮りが安定しているイメージがあります。どストライクのものが来るとテンションが爆上がりです。
いやいやいや、ほんとまじでなにこれ?彫刻? やばくない? 黄金比じゃない? 神が創りたもうた造形じゃない? こんなん目の前にいたら腰抜かして死ぬわ。ちょっと今あまりの美しさに動揺してるわ。2次元じゃないんだぞここは!3・次・元!!!そうやって美しさ振りまくのやめて? と動揺します。
どこがいちばん好きだろうなー、骨格でしょうか。額から鼻梁にかけてのラインがとても美しい。二次元?彫刻?と感じます。でもこの角度なかなか出てこないんだよなーーーー!!!自撮りできる角度じゃないので。だれかー、共演者ー!よろしくねがいしまーーーーーーーす!!(サマーウォーズ)
顔を絵に模写してて気づいたのですが(オタクは絵や文章を書きがち)、この人の顔を特徴付けているのは鼻とくちびるですね。口角の感じとかとてもかわいい。むーって感じの上がった口角が好き(伝わりませんね)
マニアックなところなら、後ろから見たときの耳の付き方とか好きです。ちょっと特徴があります。
笑顔が好き
ふんわり笑ったときの顔も、オフで油断してふにゃっとした顔も、いたずらっぽく笑ったところも、こどもがお母さんを見つけたときみたいな無垢な笑顔も、余裕を見せながら少しだけ口角をあげる笑みも、調子に乗って全力で笑ってるときも、穏やかで包容力のある笑顔も、全部好きです。
小さいこどもを見たときにきゅんとするような気持ちや、落ち着いた男性に「大丈夫だよ」と言われたときにぐらっとするような気持ち、そういうめちゃくちゃ両極端な気持ちにさせてきます。罪作り〜!!!
苦しまずにずっと笑顔でいて!幸せでいて!笑って!ファンのためじゃなくて、自分の人生のために!!!!
体格
身体つきが好き。とても均整が取れていると思う。全身に神経が行き届いており、立ち姿も美しい。演技中の姿勢や身体の使い方もとてもきれいです。身体能力が高いから、身体の動かし方が上手なんだろうなあ…。どのくらい力を込めれば、身体がどう動くかを把握する能力が高めだと思う。太めの前腕や外腹斜筋などもとてもよい…
仕事について
演技の幅が広い
といっても、映像化された作品がそう多くないこと、そして推しはじめて日が浅いこと、演劇業界がよくわからないので完全に主観です。
「何をやっても◯◯さん本人」みたいな人もいますが、この人は役によってぜんぜん違う。天才肌だけどちょっとズレてる頼りない男、クールで荒っぽいけど実直さを感じる役、ちょっとなよっとしたオタクやオネエっぽく見える役、落ち着いてどっしりと構えてグループの中心にいるような役、そういう色んな役を演じ分ける。しかもキャラ解釈が日々アップデートしてるのがわかるので、見ててとてもおもしろい。
役へのアプローチが好き
ガラスの仮面でいうところのマヤみたいな憑依系なのかなと思ったこともあるんですが、いまは考えが変わりました。ゴリゴリのロジカル思考。
彼は自分でも言っているけど、感受性が強く繊細すぎる。ここからは想像だけど、感情の振れ幅や自分自身のパーソナリティも多面的、かつ心情の機微への感度がものすごく高い。だから割と「何かを演じる」ことは容易にできるんだとわたしは思ってます。だけど「他人から見てそれがわかりやすいかどうか」というジャッジや整理をするために、茫漠な自分の感情を理論というフィルタに通して精度を上げ、役に近づいていってるように感じる。
そういうところに勝手にシンパシーを感じて、あーー好きだわ。と思います。
1から10まで妄想ですけど。
あと、割と露出趣味があるというか、そういうアプローチの仕方を「答え合わせ!」と言って話したがるところもあって、そこも好きです。考察好きなオタクに答えを提示してくれる。親切!
しかしながら、これはニーズを把握して語ってくれてる面もあるのかもな、とも思います。
演技を変えてくる
役の解釈に変化が出たのか、何か思うところがあるのか、同じ役でも突然演技が変わることがあります。長丁場の舞台なんかだと顕著な印象。
「あれ!?この間までこんなことしてなかったよね!?」「発声の仕方が全然違う」「重心が違う」などなど。多ステしたい派なので、こういう変化はとてもうれしい。何度でも見たい。今思うと、「好き…推します…!」と思ったのって、この部分がかなり大きい要因でした。
楽しそう
ミュージカルの歌唱シーンなど、本当に楽しそうに歌います。見てるこっちが幸せになる。みんなあなたの歌を聴いてるよ、素敵だよ!どうかその気持ちがあなたに届きますように…!と思って拝みたくなる(オタクはしょっちゅう何かを拝む)
他人へ何かしらアクションを起こすことが好き(これは本人も言ってた)だけど、この人は演技よりダンスより、歌を歌うのが一番好きなんじゃないかなあ。
ファンサ大好き
過剰すぎでは?というくらいファンサをする。たぶんやられた側が撃沈する様子を楽しんでる。めちゃくちゃいたずらっぽくファンサをする様子がかわいい。全力ファンサ。加減を知らない猛獣なの???
「…いぬなの?」「こ、こども…?」みたいな感じで大層かわいい…!
いぬ?こども?などと言いましたが、ファンサはかわいいタイプのものではなくセクシーなものが多い(当社比)ので、受けるともれなく死ぬ。*3
ファン思い
とにかくファン思い。でも、「ファンの皆さんに支えられて今のわたしがあります」みたいなテンションじゃなくて、「えっ、ぼくのことすきなの!?ぼくもすきー!」みたいな愛されて育ったワンコっぽく見えます。
ファンがどうやったら楽しいか、ということをすごく考えて応えようとしてくれる。
ただ、たまにそれが裏目に出てやらかすし、その後の対応は大人として果たして…?と思うことも割とある。そこは気をつけてくれー!たのむー!
わたしは「推しちゃんがやることはぜーんぶ肯定💕 推しちゃんを悪く言う奴は許さない!」というタイプでは全くないので、何かやらかしたら「もしも並行世界であなたがわたしの部下だったら懇々と説教するぞ…?」と思います。そのあとしょぼくれてるのを見て、ラーメン食べに行くよ!はやくして!と背中を叩きながら屋台とか行きたい。
あれっこれって飴と鞭を使い分けるDV野郎みたいなマインドなんでしょうか。こわい。自分がこわい(?)
アクシデントに強い
何かトラブルが起きたとき、自分がどうにかしないと!と腹を括った時の対処が神がかってる。結果的に、観た人間や共演者が絶賛するような行動をとります。舞台の神様に愛されてるのかもしれない。
ダンスがうまい
体格に恵まれていることもあり身体を大きく使って踊る印象があるのですが、決して雑な印象は受けず、関節の動きはしなやか。
かっこいいなあ…と思いきや、その体格でめちゃくちゃかわいい振り付けを踊りだしたりするから困る。ギャップ萌えやばい。
そしてダンスもなーー! 演技と同じくガラッと変えてきたりします。やめて…かっこいい、しぬ。そういうサプライズ大好きです。何度か現場に入ったご褒美…?と思って噛みしめます。ありがとう…(財布を勢いよく開ける)
歌がうまい
歌が上手すぎてBGMにできない。聞き惚れてしまうから。
生で聴いても全然ブレない。緩急、強弱のつけ方、どういう声色を出すか、そういうの全部、すごくやさしくて聴いてて心地いい。ほっとする。
そしてやっぱり、歌ってる時の幸せそうな顔がすごくすごく好き…。
性格とか
ひとなつっこい
かわいい。ワンコぽい。え、ぼくのはなししてた!?なになに!?みたいな。好奇心が強くて人を疑わない無垢な感じにキュンとくる反面、「大人ーーー!アンタもう大人ですよーーー!!!気をつけて!!!悪人に食い物にされますよ!!!!」とはらはらする。でもたぶん、まわりがなんだかんだ言って助けてくれて、すんでのところでなんとかなってるんだろう…!人たらしめ…!(すき)
繊細
外見と裏腹に、めちゃくちゃ繊細。見ててはらはらする。たまに危なっかしく感じる。おかしい、これさっきも書いたな…。外界からの刺激に敏感なので「アアーーーー!あったかいもの飲んでぬくぬくして寝て!いいよ、ファンのことはほっといていいよ!SNSなんぞ無理に見なくていい!ブログ更新?そんなのどうでもいい!!自分の幸せとコンディションを第一に考えてくれ!!!」と思う。
わたしはこの繊細な人が他人から見られる職業を選んだことに衝撃を受けて、しばらく駅のベンチで座り込んで動けなくなってしまったことがあります。
しかし繊細でありながらも、人から見られること、自分の能力で他人の心を動かすことに強烈な快感を感じる心理はわかりすぎるほどわかる。(自分もそういう性質であり、そういう職業を選択した身なので)
妙な話ですが他人事だとは思えないため、この人のこれからがものすごく気になる。
これからどんな姿を見せてくれるんだろう。
できれば1秒でも長く板の上に立ち続けてほしい。
トークのおもしろさ
自分で場をまわすのは苦手ですが、頭の回転が速い司会と組ませた時の切り返しがすごい。意味がわからないし狂人ぽい。しかしその意味のわからなさに圧倒されて笑わざるを得ない。あと言葉のチョイスが独特(擬音が多くてちょっと幼い)。
荒野に放たれると繊細すぎて疲弊するけど、適切な広さのある土地で放牧したときに、とてつもない力を発揮するタイプだと思う。
一対多数より一対一、少人数対少人数の方が得意そうな印象。合コンで同じ陣営にいたら、両者の考えを察してナイスアシストを決め……あ、だめだわこの人お酒弱かった。ごめん今のなし。
他者の考えを読むのに長けているけど、お酒を飲むとその精度が狂って暴走したり、酔っ払いのタチの悪い親戚のおっさんみたいになって大事故が起きることがある。心臓に悪い。
字と絵が下手
小学生か!?というくらいに下手。びっくりするくらい下手。絵を描くのが好き!と言ってるけど、じょうずではない。ごめんね。だが大事なのはパッション〜!かわいいからいいよ〜無問題!(激甘)
役によっては流麗な文字を書きそうな雰囲気を醸し出すにもかかわらず、本人は字が下手。かわいい。イイネ!
発音がかわいい
同担の友人に言われて気づいた。たまに舌ったらずな時がある。気を抜いて喋ってる時だと思うんだけど、特定の音がちゃんと発音できてない。かわいい。
「役や歌を歌うときはかなり気をつけて発音してると思う」とみっちり合唱をやっていた友人が言っており、なるほどーーーー!!!すきーーー!!!と思いました。
声の使い分け
役の印象が違うのは、声色が全然違うからだと思う。
ちょっと高めのきゅっとしまったかための声や、身体全体に響かせるような太くて低い声、全然違う声を出す。どっちも…好きです…(完全降伏)
こどもっぽい(かわいい)
全人類が自分を愛していると思い込んでいる5歳児みたいな可愛さとイケメンヂカラを発揮するため死にそうになる。
いい歳したおっさん素敵な成人男性なのに、お人形あそびの動画をUPしたりする。やめてほしい。かわいすぎて死ぬ。
割と服で遊んでて、フードかぶったり袖ひっぱったりしてる。
全体的に、役に入ってないときは無垢で好奇心旺盛な男の子みたいな雰囲気があり、そこと見た目のギャップが大きくて混乱する。かわいい。しぬ。誰か保護してあげてほしい。
自然体
配慮した書き方をしましたが、あんまり色々気にしてない。具体的に言うと、オフショットだとめっっちゃ寝癖がついたりしてます。
ちょっと!!!!身だしなみ!!!
しかし均整の取れた体つきと彫りの深い顔立ち、長身の持ち主にもかかわらず、寝癖がついてたりそれを気にしてなさそうというところが非常にかわいいので良いです。
そういうとこも男の子〜!って感じで好き。
よく中身がはみ出ている
ゲラなので、クールな役なのに、面白いシーンで我慢できずにぷるぷるしてたりします。かわいい。客降りがある舞台でも、「中身!中身が出てるぞ!!」と吹き出しそうになる事があります。これは人によってはマイナスポイントかもしれませんが、わたしはとても好き。「あ、中身」と観察しててふふっと思います。
ギャップありすぎ
いたずら好きのきらきらした目の無垢な男の子、ここぞという時に抜群の胆力と瞬発力を発揮する仕事人、真面目で嘘がつけない愚直な青年、お調子者の三枚目、羽目を外しがちな男子学生、近所の気のいいお兄さん。
そういう感じの色々な面が混在してて、見るたびに違う顔を見せてくれます。
通常時?の男の子〜!という印象がわたしは強いので、役に入った時の雄の魅力溢れる姿を見るとめちゃくちゃ混乱します。艶っぽく悶えるように愛を伝えていたりするとびっくりする。
おま、おまえーー!!おまえだれやーーー!!!!!
はっ!!!!推し!!!!!!???!?
ああそうだった、この人もう十分大人なんだったわ…うん、そうだ、大人の男性だったわ、やばい、かっこいい…ふだんぬいぐるみで遊んでるのに…くやしい…!!そんな雄の色香を振りまきやがって……!!!かっこいい…めちゃくちゃかっこいい…
THE 雄!!!! ウワァァアア!!!!
という複雑な気持ちで叫びだしたくなります。
ずるい!!!!!!わたしだってそんなふうにわたしを翻弄したい!!!!!!!(?)
おわりに
人間や感情というのは、どの部分をどういう大きさでどんな角度で切り取るか、どういう皿にどういう方法で盛り付けるかによって全然見え方が変わるとわたしは思っています。
彼の場合、その振れ幅がものすごく大きい。
料理だけじゃなくその周りのテーブルウェア、果てはそこにかかるBGMまで考えて、どう見せるか、どう見せたいかを緻密に計算している。
演技を変えてくるという話に少し戻りますが、その見せ方の引き出しの多さをとても感じます。どこを足してどこを引くかという計算をとてもロジカルに行い調整している印象を受ける。
それができるのは、本人が言う通り感受性豊かで繊細だからという生まれつきの要因がひとつ。
今までに触れ、吸収してきた様々な舞台や映画などの知識をそこと組み合わせ、
それらをコントロールし狙った出力結果を得るために、後天的に身につけたロジカルシンキングが彼を支えているのかなとわたしは感じます。
少し自分の話をします。
わたしは外界からの刺激にとても左右されやすく、そして頭の中で考えが洪水のように溢れかえっており、それをうまく処理できない子どもでした。
まわりからは感受性が強く頑固だと言われていましたが、あまりにも思ったことをうまく話せない、そして話そうとしてもまったく通じないので、自分が感受性が強いとは思えず、むしろとても鈍いのではないか?と思っていました。
他人の頭の中は覗けないので、自分の頭の中が他人と比べてどうなのかなんてわかりようがない。
ただ、皆自分のような苦しみは抱いておらず、何の苦もなく思ったことを言っているように見えたので、わたしは自分がひどく劣った人間なのでは、と折に触れ思っていました。
大人になってからですが、色々な人と交流する中で、自分がどういう人間なのか、何を武器に人生を生きれば良いのか、どうやって他人と関わればいいのかを少しずつですが学ぶことができました。
これはわたしの妄想だと前置きをして話します。
わたしは推しを見たときに衝撃を受けました。
同じような苦しみを抱き、他者やまわりとの関わり方を迷いながら選び、そして世界と戦うために選び取った方法がものすごく自分と近い人間がいると思って、戦場で名も知らぬ仲間を見つけた気持ちになりました。
同時に、ものすごく混乱しました。
だって、わたしの想像と仮定が正しいとしたら、この人の「人前に立つ仕事を選ぶ」という選択はものすごくつらい。ただ、その仕事に焦がれ、望み、それを絶対に手放したくないという気持ちも手に取るようにわかる。
他者から賛美されること、憎悪を向けられること。
わたしが生きてきたなかで向けられた程度のそれらですら、心を乱すのには十分な量でした。
なのにこの人は、その数十、数百倍の分量の他者の想いをぶつけられる道を選んだのか…と思い、呆然としました。
そして、どうかこの人が思い悩まず、苦しまず、自分が好きなことをやっていけますように、と思いました。
さっきも言った通り、もちろんこれは「わたしがそう思った」というだけであり、答え合わせができる話ではありません。
ただの痛いファンの妄想です。
仮定、推測が事実だと本人の口から明らかになった部分も何点かあるのですが、それについては割愛します。
ただ「あー、やっぱりそうだったか…」という気持ちだったり「でも結局のところ全体像は(本人にすらきっと)わからないし、これはいちファンの妄想だよねー。夢や希望を与えてくれてありがとうな、推し…!」という気持ちで過ごしています。
しかし間違いなく言えるのは、推しの存在で人生が楽しくなったぞーー!ということです。
新しく友達もできたし、先々の楽しみもできました。
何年もやってみたいなあと思いながらもきっかけがなく、尻込みしていたブログを開設することもできました。
そして何より、推しががんばって舞台に立つなら、わたしも生きて、稼いで、現場に入ろう…!輝く推しの目撃者になりたいんだ!!という気持ちを持って生活ができています。
ありがとう推し!
どうか幸せに生きてほしい。
そしてあなたが望む道であなたが輝き続けられることを祈っています。
できれば一秒でも長くそれを見ていたいです。
もしも何かがあなたの心を挫いて、私たちの前から姿を消すことを選んだとしても、どうか幸せでいてほしい…!あなたが見せてくれたあらゆる美しい光景が、確かに私たちの心を活かし、躍らせ、自由にしてくれたのだ…!!!だから推したちよ!!!!どうか少しでも永く幸せに生きていてくれ…!!!!
— かんそうぶん (@KansouBn) 2017年9月21日
ありがとう課金をしたいから、返礼なしのクラウドファンディングとかしてもらえませんかね。ツイッターの写真かわいい!!!ありがとう!500円課金するね!みたいなカジュアル課金ができればいいのに。だめかな。だめかー。
長々と書いてきましたが、結論は
推しサイコー!!!
同じ時代に生きててよかったーーー!!!!
推しが人前に立つ仕事を選んでくれてよかったーーー!!!
それに出会えて好きになれてめちゃくちゃラッキーーー!!!!
こんなかんじです。
はー、好き好きエントリやばいですね。シャブい。テンション上がりました。
関連記事も置いときます。
果たしてこれは愛なのか恋なのか!?(タイトルでネタバレしてるよ)
ミュージカル『デパート!』愛と歌にあふれた舞台
千秋楽からひと月たってしまったけど、忘れないように感想残しておきます。自分の覚書用。
太田さん目当てで観に行ったら、ものすごく好みで急遽チケットを増やした舞台。今まで観た映画、お芝居で一番泣いた。愛と歌に溢れた、大好きな作品になりました。
https://www.atpress.ne.jp/news/137601
創業130年を迎えるスクエアデパート。
いつもと変わらない日常。その裏で従業員たちが様々な問題を抱えていた……
お得意様係のモリスはわがままな常連客オズマン夫妻の対応に追われ、
社長のファーガソンは思うように成長しない息子モリスの事で頭を悩ませている。
フロアマネージャーのビビは若手社員の教育に手を焼き、
手を焼かれているナミは人の話を聞かないビビに逆に参ってしまっている。
そうした状況を他人事のように見つめていたインフォメーション係のマリもある出来事に巻き込まれ渦中の人に……
警備員のイギー、地方からデパートを訪ねてきたピート、果ては創業者のトトまで巻き込み、デパートが1年で一番忙しいクリスマスセールは大騒動に……!?
- モリス(太田基裕)
- ファーガソン(畠中洋)
- トト(畠中洋)
- ピート(染谷洸汰、橋本真一(Wキャスト))
- ビビ(シルビア・グラブ)
- ナミ(前島亜美)
- マリ(愛加あゆ)
- イギー(岡田亮輔)
- オズマン夫人(出雲綾)
- オズマンさん(浜畑賢吉)
- その他・メモ用リンクとか
モリス(太田基裕)
父親のファーガソンにも言われている通り、完璧にできるけど、いまひとつ野心がない感じ。「卒なくこなすけど野心はない」って、今時の若者って感じだよね。昔から父親はバイヤーとして外に働きに出てて、どういうふうに仕事をしているかは知らなかったんだろうな。もしかしたら、母親がいないからファーガソンを心配させないためにいろんなことを卒なくこなせるようになったのかもしれないし、だからなんでも引き受けちゃう性格になったのかもなあ。そう考えるとなんだか切ない。
1部での掛け合いでファーガソンの出張の準備を完璧にこなしてニコニコ笑うところは、2部の始まりで父親に認めてもらいたいと歌うところを聞いて2回目の観劇の時はきゅんとしてしまう。
伝統と歴史あるスクエアデパートで、父の後を継ぐのが当たり前だと思って生きてきて、でもその指針となる姿がわからなくて、妙に器用に生きてきたのかもなあ、モリスは。
御曹司なので、育ちが良くてまっすぐで、仔犬みたいに素直…(かわいい)
「安心させること」をメインにモリスは動いているのかなあと思った。割と他者に同調しがちだし。
「デパートマンとして」の自覚というか、自分の生き方を見つめ直すきっかけになったのは、オズマンとトトが話した仕事への想いを聞いてからあよね。あのシーン、最後までライトがモリスに当たってた。
ピートが持っていたカシナートの刃物に気づけなかったこと、それを取り扱うようになった経緯を知らなかった(=ファーガソンの仕事ぶりやスクエアデパートのことを知らない)ことについて、オズマンに「寂しいだろうな」と言われたシーンで、舞台からはける時、ライトが消えてもがっくりと肩を落としていたのは、あのシーンがあったからなんだろうな。
「これまでも勉強はしていたけれど、はじめて自分から商品のことを勉強しようと思った」と言うモリスは、「まわりに望まれたる道を歩くモリス」ではなくて、デパートマンとして、自分の意思で一歩を踏み出したんだなと思った。
でもナミの話に気づかずツリーを片付けようとするところは、やっぱり御曹司の、(ちょっと抜けてる)まっすぐなモリスだよなあって。でもそれって、ファーガソンから譲り受けたものなのかも。形はちょっと違うけど、どちらも持ってるまっすぐさなのかなって。
太田さんは回を増すごとに細かいポイントが変わっていって、観ていてそこがとても楽しかった!好きなのは口パク芸。ファーガソンにクリスマス企画のことを尋ねられ、忘れてた…って口パクで言うところ、マリのストーカー騒ぎの時に踊りながら怖い顔してイギーに何かぶつぶつ言ってるところ。
前者がかわいいのはもちろん、後者!!!怖い顔でぶつぶついってるのに、仔犬のようでどことなくかわいい…!とてもかわいい…!
仔犬といえば、ビビとナミに福袋に入れる商品を何かないか聞かれて「ウーーーーン……ンンーーーーー……」と高い声で唸りながら考えているところ、そのあとナミの発言にうれしそうに「ああ!」って表情をしたところもとてもかわいい。
小首を傾げながら「目指せ!完売♩」と歌うところも、トイレでトトにキャー!ってしてるところも、それとは対照的にデパートマンとして折り目正しく接客する様子も、父親の前で息子の顔になるところも、好き。
ゲラゲラ笑いながら舞台を走り回るところも、目の前にいるのがトトなのかファーガソンなのかわからずに混乱してるシーンもとても好き。
太田さんは見るたびに演技が変わっていくから、複数回見るのが本当に楽しみ!
ファーガソン(畠中洋)
モリスのスーツの上着をめくったり、身体を触りながらスイッチはどこだ!ってパタパタしてる動きで、息子を心配してる感じがよく出てるし、ファーガソンにとってはモリスはまだまだ子供なんだなあというのが初めから伝わってきた。スイッチがないと明るく答えるモリスがまた頼りない…笑。もうちょっとモリスに野心を持って欲しいと思ってからクリスマス企画を任せたんだよね。ファーガソンはモリスがうんと言わないと思っていたからナミの企画をOKしたけど、つるっとモリスがOK出したから「!!?」って顔してて、それがコミカルでよかった。(回を重ねるごとにそれがわかりやすいお芝居になっていってありがたかった)
おなかを下し続けながらも仕事をするところ、前時代的だとは思うけれども、それがきっかけで改装されたトイレの良さに気づいて、モリスを認める発言をしていてよかった。
バイヤーとして優れているけれど、ファーガソンはソフト面には弱いのかもなあ。それとは対象的に、モリスはきっとその辺が強いよね。まあ自分がトイレにいる時間が長いからその辺に強く見えるだけかもしれないんだけど笑。
お客さんにも、職人にも誠実でごまかさずに対応するファーガソンだから、オズマンさんもデパートに通っていたんだろうな。
トト(畠中洋)
なんってキュートなの、トト!ファーガソンとの対比がすごくよかった。重厚で堅物なファーガソンと、お茶目でキュートでモリスを振り回すトト!回を重ねるごとにノリノリになって、「モッく〜ん!」ってモリスを追いかけ回すところがかわいくてかわいくて…!!!「ゆうれいだ♩」のところでアインシュタインみたいなベー!って舌を出す表情が本当にかわいい。
早変わりに毎回見てて「!?」ってなってた。どうなってるの??本当にファーガソンとトトの二人がいるみたい。
ファーガソンにはトトは見えなかったというけれど、他の人には見えてたのかな。いままで一人でデパートの中をふらふらしてたとしたら、モリスと話ができて嬉しかったのかもなあ。トトは成仏してしまったけれど、またひょっこり現れたりしそう。また会いたいなあトト。
やり手のバイヤーとしての堂々とした姿、息子モリスを心配しつつも、自分の思いが伝わっているのかわからず歯がゆく思う心情がわかるファーガソン。
そして本当にキュートでいたずらっ子みたいで明るくてコミカルなトト。
畠中洋さんは、歌も演技も別人みたいな面を見せてくれてとても素敵だった。
トイレで悲鳴をあげながら歌うシーンとズボンをあげるなめらかな動き、すきだー!ビビの前でモリスを翻弄するシーンが日に日に威力を増していくし、本当に見えてないみたいだった。
ピート(染谷洸汰、橋本真一(Wキャスト))
モリスとピートは対照的。
ピートは物心付く前から家業の手伝いをしてきた。刃物作りが好きでたまらなくて、自分からその世界に身を置くことを選んだ。スクエアデパートはきっと都会にあって、なんでも揃う。夜行バスで12時間かかるということは、1000キロくらい離れているのかな。
ピートは30歳以下だろうけど、おそらく20代後半?(橋本さんと染谷さんだと年代が違うかも。前者は20代前半ぽい)その歳まで都会に出てきたことがないって、本当に毎日毎日刃物のことを考えてばかりだったんだろう。まっすぐ、それだけ。
自分の力を自覚するのは大変だ。
力がないほど他人の能力を計れない。
自分にもできるような気がしてしまう。
でもそうじゃないんだよね。自分と同じように見える人は、自分よりずっと先を歩いているって言葉もあるように、技術って膨大な積み重ねで成立してる。
ピートは20年以上刃物作りに触れて、自分の才能の限界を知ってしまった。その絶望ってどんな感じなんだろう。どれほどのものなんだろう。ピートは「想像できますか」とファーガソンに言っていたけれど、好きで、惚れて、一生懸命に何十年も打ち込んだものなのに、自分の才能のなさを感じるのはなあ…。
でもマリに言ってたみたいに、ピートは刃物を作り続けるだろうし、きっと新しいカシナートの刃物がそこから生まれるのだろうと思う。
同じようにできないなら、違うやり方を探して、自分にできる方法で活躍すればいいだけだから。
マリとの最後の「お友達になってください!」のシーン。これ、何も知らなければズレてるように聞こえる発言だけど、このお芝居を見続けてきた人間には「ピートだなあ」って感じのセリフだ。刃物のことしか考えてなかったから、色恋じゃなくて「お友達」なんだろうな。一方マリは「ゆっくり育てていけばいんです!」ってことだから、ニーズが合致したというか。いい組み合わせだよね。
染谷さんと橋本さんのピートは雰囲気がだいぶ違った。個人的には、染谷さんのピートの方が絶望が深くて、何度もそれに打ちのめされたような哀切を感じた。一方、橋本さんのピートは染谷さんに比べて年齢が若い感じで、絶望の入口をくぐって、でも遠くの方にきらきらした出口を信じてるような印象。同じ衣装、同じ歌を歌う役でも、人によって違うんだなあと観ていておもしろかったなー!マリと会うところの「わあ!」みたいな胸の高まりも、じんわりくる感じと若くて勢いがある感じの違いがあって味わい深かった。余談ですが、 カシナートの刃物を見つける橋本さんの目線がガッツリ来る席に座った回があったんだけど、あまりのきらきらした瞳に動揺した。もちろん観客じゃなくて、その空間を見てるんだろうけど、役者さんてすごいや…と心底思った。
ビビ(シルビア・グラブ)
ファーガソンとビビは同い年くらいなのかしら。同じようにデパートで働いてきた、同士や仲間という感じでいいなあ。
私は私を許そう 発注ミスをした私を
家でも会社でも誰も褒めてくれない
だから自分で自分を褒めるしかない
この気持ちわかる人多いんじゃないかなー。
自分で人生を切り開くために、他人の力を借りずに生きるために、できる!って言い聞かせて、自分の事を褒めていくの。ビビはパートナーもいなくて、15歳になる子供も口をきいてくれなくて、部下のナミも(悪い子ではないけれど)自分に苛立ってくる。だから、パワフルに歌い上げるアリアは歌唱力と相まって胸に迫るものがあった。歌詞の内容が面白いだけに、ぐっときたり笑ったりで忙しかった笑。
わたしは今のところこういう感じを味わった事はないけれど、部下からも家族からも煙たがられるってきついだろうなあ。ナミ側から見ると、悪い人じゃないけど厄介で、前時代的なところがある上司なのかもしれないけど、ちゃんと締めてるとこ締めてて素敵だよなあ。自分のミスに対しても「こういう理由でこうなったのか」ってごまかさないし。感情的に「謝ってください!」と詰め寄るナミに「謝らないわよ!あやまったって解決しない。今必要なのは、どうやってこのピンチを乗り切るか」と切り返すのはさすがベテラン…!と思った。トラブルに対して「責任は私が取る」と即答するビビはすごくかっこいい。
シルビアさんの表情の作り方、とても好きだなー。わかりやすい表情と演技で、安心して感情移入できた。歌声もパワフルですごくすごく素敵。CD出ないのかな。しんどいときなんかに、このアリアを流して頑張りたい笑。ナミの前の上司の顔、気心が知れたファーガソンの前での顔、娘からのメールにうれしそうに笑う顔、いろんな表情が魅力的だった。
ナミ(前島亜美)
こういう子いるー! 途中から天狗になっちゃう系の子!でもナミが憎めないのは、かわいらしい笑顔と一生懸命な姿勢のおかげなんだろうな。ビビに対して怒ってるけど、ナミもしっかりあいまいな点を潰してないからだめだよね。このへん経験が浅い子って感じなのがちゃんと描けてるなあって思った。
後から思えば、モリスへの「あなたのデパートでは働きたくないの」という発言から、この子は「御曹司としてのモリス」じゃなくて、モリスをちゃんと一人の人間として見て接してる。いい子なんだな…。
台詞がない時も、マリとくすくす笑って手を振ってエレベーターから出てきたりしてかわいらしかったなー!
前島さんを見て一番びっくりしたのは、鈴を転がすような声!高く澄んで密度が詰まった綺麗な声だなあ。わたし、こんな声の子が近くにいたら、それだけで色々許しちゃうかもしれない。ビビに突っかかるところやトラブルを乗り越えた後のすっきりしたところ、終始「若くて仕事が面白くなってきたけどちょっと危なっかしいところもある」若者!って感じでかわいかった。
マリ(愛加あゆ)
はじめの仕事の時の顔(インフォメーション係の顔)から、パワフルに歌って踊り出すところのギャップがとてもよかった。ぴらぴらした手の動きが好き。彼女も割とそそっかしいよね、ビビと同じく笑。社長とビビのことを恋仲と勘違いしたり(いや、でもあれはタイミング良すぎるよね、マリすごいよな笑)若干ずれてるけど、仕事もできるとてもいい子なんだろうな、マリ。プライベートでもゴシップ好きで、インフォメーション係は天職なのかもしれない。
イギーがマリをいいと思ってる描写がわからなかった(きみのことがすきだー♩のところ以外)んだけど、こんなハキハキしてかわいらしい子がいたらすきになっちゃうよねえ。歌とダンスとコミカルさで魅せるキャラクターという感じで、すごく笑わせてもらった。すきです、マリ。
愛加あゆさん、イギーと踊ってるシーンの身体がとてもきれい…と思ったら、元タカラジェンヌ(娘役)の方なんですね。指先、つま先まで神経が行き届いたぴしっとしたバレリーナのようなうつくしさよ…! それとは対照的な、インフォメーションガール・マリのキレキレのダンス!娘役ってしっとりした印象があったので、元娘役!なのにあんなパワフルな歌い方を!?って調べたときにびっくりした。
イギー(岡田亮輔)
かわいい。すごくいいキャラクターだった。なんでイギーはなぜ役者のオーディションに落ちてるんだろう…あんなにも魅力的なのに!!モリスにマネキンを頼まれてからが本当に、めちゃくちゃかわいい。「君は俳優だろ!求められたものを提供するのが仕事だろう!?」と言われて、ほっぺたに舌を押し付けて得意げになってる表情がすごく好き。ちいさい男の子みたい!得意げになるものの、初舞台なんだ!と何度も心配になったり、ノリノリになったり、ピートに兄貴のように振舞ったり、いろんな表情を見せてくれたなー。
「見ている…マダムたちが、俺を見ている…。みんな暇なのか…?」
「見ている…マダムたちが、俺を見ている…。欲求不満なのか…?」
から、どんどん身も心も脱ぎ捨てていくイギーかわいい。
マリとイギーは心情を深く掘り下げるキャラじゃなかったけど、その分歌とダンスでとても見せ場があったように思う。
ストリップもとてもよかった…!4列目で見た時、尻までがっつり見えました。身体張ってるな!すきだぜ、イギー!
岡田亮輔さん、はじめはヒネた現代の若者という感じの役なのかしら?…とおもってたら情熱的だったりコミカルだったりかわいらしかったりですごくいいなあと思った。一番好きなのはやっぱりマネキンのシーン!「うぇ〜い…!」と言いながら上目遣いで服を脱いでいくところの表情が最高だった。あっ、でもマリの帰り道に露出する(想像上の)イギーの姿も好きです。あれ?わたし狂気じみたところが好きってことなのかな…
オズマン夫人(出雲綾)
お年を召したご婦人役と思ったら、2幕の歌声が少女みたいにすごく綺麗!しかもノリノリでパワフルで、目が離せなかった。すごくすてき。
湿っぽくならずに前を向いて生きているオズマン夫人の姿に、ぼろぼろ泣いてしまった。だって、前を向いて生きるって、それって自分が死んじゃうってことなのに。
「あの人、私のこと大好きだから」
「一緒にいられなくてごめんなさい」
「コーヒーも蜂蜜も、ここのデパートで買ってます」
「(わたしのかわりにはならなくても)きっと良くしてくれる」
という発言が、もう、もう…!
仕事で忙しいオズマンさんと一緒に来れなかったから、きっと夫人は寂しかったんだろう。でも、あたたかいおもてなしをしてくれるスクエアデパートに通って、オズマンさんはどんなものを喜ぶか考えながら買い物をするのが楽しかった時もあるんだろうな。だからこそ「きっと良くしてくれる」という発言に繋がるんだろうな。
夫として駄目だったところは108つ。「あなたには時間がたくさんあるんだからゆっくり考えて。また一緒に(天国で)答え合わせしましょう」と歌う夫人の愛の深さに泣いた。
自分の最期がわかっても動じずに、遺される相手のことを考えられる、強くてかっこいいオズマン夫人みたいな人になりたいなあって思った。
出雲綾さんの役、はじめはおっとりしたあんまり目立たないキャラクターなのかしら?と思ってたら、イギーのストリップの反応がすごくかわいいし、ピートとの掛け合いの天然?なやりとり(お客さんじゃないけど刃物を持ってる人もいるわ〜のところ)がおもしろいし、そして最後の最後で涙腺を決壊させるし、もう…!オズマンさん見つめる視線に愛が溢れてた。また歌やお芝居をしてるところを見たいなあ。
オズマンさん(浜畑賢吉)
モリスが何を提案しても「いらん」ばかり繰り返してるから、はじめは鼻持ちならないお金持ちかと思ってた。でも話が進むうち、1代で家具の輸入業を起し成功した人物で、仕事に対する真摯で深い考えがあることがトトとの歌の掛け合いで判明して、少しずつ見方が変わったキャラクター。
もうねーー、社長さんとかポジションが高い人って、え!?っていうほんと少年みたいなところがあるじゃないですか。オズマンさんが最後夫人と食事するシーンなんて、ほんと、ああーこの人奥さんが大好きなのね…そうだね、好きな人の前だとそういう顔しちゃうよねって思って。顔をくしゃくしゃにして泣くオズマンさんと優しくハンカチを差し出す夫人に涙腺決壊。
浜畑賢吉さん、カテコで舞台袖に退場する時も、奥さん役の出雲綾さんをそっとエスコートしていて、息が止まりそうになった。か、か、かっこいい…。こういうおじさまが女性に優しくしているところを見るとキュンとしてしまう。「おい!あとで上のレストランで落ち合おうぜ」の得意げな感じ、おじさまなのにやんちゃな感じでとてもかわいい。夫人のことが大好きな感じの演技、とにかくぐっときた。
その他・メモ用リンクとか
http://www.show-biz.jp/departmentstore/
(公式。即動画再生)
http://l-tike.com/play/mevent/?mid=295163
インタビュー
http://engekisengen.com/stage/interview/departmentstore/
http://takarazuka-j.blog.jp/archives/1887577.html
レポートなど
https://sumabo.jp/59772
http://takarazuka-j.blog.jp/archives/1888048.html
https://natalie.mu/stage/news/255360
http://enterstage.jp/news/2017/11/008215.html
音楽が全部生演奏だったのもすごく贅沢だし、三越の中にある劇場でやるというのも贅沢だなーと思いました。
新作=世界初公演だからカンパニーTシャツには関係者の名前を全員載せていると書いてあったけれど、本当に別の国でもやってほしいし、別の国でもできるように外国風の名前だったんだろうな。
できればグッズでクリアファイルが欲しかったー!
デパート!11/6ソワレ、カテコの時に謎のヴーーーーって音が鳴ってて、「なに!?トト!?トト!?」ってもっくんが言っててすごくかわいかった笑。染谷さんの挨拶が終わった後?に「えっ、今度はこっち(で鳴ってる)!!?移動してきてる!!??」とちょっと裏返った声で言うもっくん…ww
— かんそうぶん (@KansouBn) 2017年11月6日
カテコで謎の音に「トト!?トト!?」って裏返った声でうろたえるもっくんがかわいすぎた。
笑って泣ける、大好きな作品になりました。
ぜひまた再演してほしい。そして1ヶ月くらいやってほしい。