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ままならなさを抱えて生きる私たち〜ミュージカルVIOLET 2024感想〜

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ストーリー

1964年、アメリカ南部の片田舎。
幼い頃、父親による不慮の事故で顔に大きな傷を負ったヴァイオレットは、
25歳の今まで人目を避けて暮らしていた。
しかし今日、彼女は決意の表情でバス停にいる。
あらゆる傷を癒す奇跡のテレビ伝道師に会う為、西へ1500キロ、人生初の旅に出るのだ。
長距離バスに揺られながら、ヴァイオレットは様々な人と多様な価値観に出会い、
少しずつ変化していく。長い旅の先に彼女が辿り着いたのは―。

引用:公式サイトより 

 

 

 

ミュージカルVIOLET日本初演は、2020年に東京芸術劇場プレイハウスにて上演された。
当初予定されていた日程では公演が叶わず、2020年秋に、3日間5公演しか上演されなかった。

まだコロナとの付き合い方がわからない時分での上演だったこともあり、演者や関係者だけではなく、劇場に足を運んだ観客たちもある意味必死だったのだと思う。

並々ならぬ思い、覚悟で迎えた千秋楽。カーテンコールの鳴り止まない拍手は、今でも心に残っている。

どうかこの気持ちがステージの上の演者に届きますように。いつか挫けそうになったとき、この万雷の拍手を、劇場での光景を、あなたが思い出しますように。

あんなにも祈りと願いを込めて必死に拍手をしたのは、奇跡のような公演だったからだ。

 

 

 

 

VIOLET再演の一報を目にした時、たとえ推しが出なくてもこれは絶対に観に行くとX(旧Twitter)でつぶやいたのを覚えている。

東京公演は、東京芸術劇場で4月7日から4月21日まで行われた。例年より遅い桜の開花から散るまでを、この公演と共に過ごせてうれしかった。

 

ヴァイオレット役は三浦透子さんと屋比久知奈さんのWキャスト。
個人的にびっくりしたのが、バスで出会う2人の兵士が、今回は東啓介さん、立石俊樹さんだったこと。初演では吉原光夫さん、成河さんが演じたこの役を、若手俳優と呼ばれるこのふたりが今回どう演じるのか…と気になっていた。
彼らの演じた役にも触れつつ、感想を書きたいと思う。

 

 

 

黒人差別について

VIOLETの舞台である1964年は、黒人差別が顕著な時代だ。前年に公民権法が成立し、法律上は人種差別が撤廃されたものの、まだ根強く差別が残る時代。

舞台冒頭のシーンは初演と違い、映像と3人の黒人役の演技により、差別問題がわかりやすくなるような演出がなされていた。

ヴァイオレットが乗り込んだバスには黒人女性ふたりと、東さん演じる黒人兵士フリックが乗っていた。

バスに乗り込んだ老婦人は、フリックを見てなるべく離れた席に移動をする。

バスの休憩時間、黒人の3人は、それぞれ売店で食べ物や飲み物を買おうとするが、ウェイターの男から露骨な差別を受ける。

 

現代の日本で生きるわたしたちには、このウェイターの男がいけすかない奴に見える。けれど、この時代ではこれが多数派なんだと思わせるのが、彼が白人の運転手とはにこやかに談笑しているシーンだ。

人には色々な面がある。
このシーンは当時の差別に思いを馳せるきっかけにもなった。

 

 

父との邂逅で成長をするヴァイオレットと、恋により救われるヴァイオレット

 

三浦さんと屋比久さんのヴァイオレットの差はとても印象的だった。

特に、東さん演じる黒人兵士のフリック、立石さん演じる白人兵士のモンティが一緒に舞台上にいる場面では、上手下手の立ち位置が両ヴァイオレットによって正反対のシーンがいくつかあった。

 

記者発表で演出の藤田さんがおっしゃっていたように、全く印象の違うヴァイオレットだった。

劇中、ヴァイオレットは5年前に亡くなった父と会話をするシーンがあるのだが、三浦ヴァイオレットは父の愛、そしてフリックとの出会いで、自分の周りに作っていた壁を壊したように見えた。

一方屋比久ヴァイオレットは、父との邂逅で彼とのわだかまりを克服したのはもちろんなのだけれど、フリックとの恋のウエイトが大きいように見えた。

オンステージシートから見た屋比久さんと東さんの、きらきらと光る目が今でも忘れられない。フリックとヴァイオレットの恋する瞳、熱を感じるまなざしがすごく伝わってきた…。

二人のヴァイオレットの違いは結構顕著で、フリックは屋比久ヴァイオレットを後ろから抱きしめるシーンがあったけれど、三浦ヴァイオレットはフリックとの物理的な接触があまりなかった。

これも初演でも感じたことだけど、ヴァイオレット役はベクトルが違う俳優を意図的に起用しているように思える。このWキャスト(そしてヤングヴァイオレットのトリプルキャスト)だからこそ、同じタイトルで違う印象の話になるんだろうなと感じた。

 

 

遊び人だがある意味誠実なモンティ

このモンティは顔の良さで免責されていた部分が大きそう。

 

「この前のメンフィス」では二杯だけで裸になった女がおり、二人目とも暴れたと言い、バーでの約束がわかる女が好きだとヴァイオレットに悪びれず言う(メンフィス(Last Time I Came to Memphis)より)モンティ、ある種の誠実さがある。クズではあるけれど、ちゃんと自己申告しているあたりが…

モンティは遊び人だし下衆で女関係は駄目だけれど、いい奴ではある。

連絡を取り合うことのない「はとこ」より、(バスでの旅で一緒にすごした)俺らの方がもう仲がいいだろとさらっとヴァイオレットに言うところや、フリックが差別的な言動を受けた際、ウェイターに噛み付くところとか。

 

しかし、劇中でフリックが(黒人だから)上の階級にはなれないというシーンがあるのだけれど、それを知ってるはずなのに「最高の兵士しかベトナムには行けない」とぽろっと言うあたりなどは、本当にひどい。

モンティのピュアで悪気がないところはすごくリアルだと感じた。
いい奴だが、どうしようもない部分もある。そして世渡りがうまいモンティに、フリックは複雑な感情を抱く時も多かったのかもなと思う。

 

はじめから「心で見ていた」フリック

ヴァイオレットの傷を見ても動じず、「まるで他にもっと酷いものをたくさん見てきた」ような様子を指し、彼女から「あんたのそういうところが好き」と言われるフリック。

ヴァイオレットが一歩を踏み出せるよう「足を踏み出せ、前に進もう」と背中を押した彼だけれど、ヴァイオレットとモンティが一夜を共にした時の怒りがすごかった。

 

まあそうだよな…ちょっと気になってる女性の背中を押したら、その相手が同じ兵士であるモンティと関係を持ち、さらに翌朝バスの中でじゃれあってる姿を見たら、そりゃ穏やかではいられないよね一夜を共にしたふたりの周りに流れる空気、親しい人との間に流れるちょっと雑だけど親密な空気がすごく伝わってきたし

しかもフリックは初めからヴァイオレットの傷ではなく、中身を見ていた。
それは怒っている時さえも同じ。

だからこそ、いい奴ではあるけど軽薄で薄情な部分があるモンティに先を越され、「特別じゃない、どこにでもいるただの女」の彼女に怒りが込み上げたのだろう。

ソロナンバーである「歌え(Let It Sing)」ではポジティブな感情を歌い上げ、「さよなら(Hard to say Goodbye)」で感情を爆発させる姿に、ヴァイオレットへの気持ちが溢れていた。

 

 

父親とヤングヴァイオレット

劇中には幼い頃のヴァイオレットが出て来るシーンがある。ヤングヴァイオレットの年齢は13歳。しかし演じている3人の子役の年齢は約10歳。

役の年齢より幼い子どもがキャスティングされているのは、意図があってのことだと思う。というのは、ヤングヴァイオレットと父親の関係を見て感じたことだ。

 

ヤングヴァイオレットが算数のテストを捨てたシーンでは、父親は彼女を膝に乗せて語りかける。またあるシーンでは、父親の足の甲にヤングヴァイオレットが乗り、ダンスをする。

13歳は、もうティーンエイジャーと呼べる年齢だ。けれど父は幼い子をあやすように、父は彼女を膝に乗せて話をしている。だけどそのすぐ後に「(男と接する時に)いつか必ず必要になる」と言ってポーカーを教えるのが、愛と不器用さと悲しさを感じる。

 

 

父との邂逅

先に述べたように、この父娘はどこかしら違和感がある関係だと思う。

娘は、父がわざと事故を起こしたのだろうと糾弾する。曰く、娘が自分から離れていかないように、娘が誰からも相手にされないように、顔に傷をつけたのだろうと。

なんだかそれは、スプルースパインという土地に、父によって囚われてしまったという叫びのようにも聞こえる。

事実、ヴァイオレットがテレビ伝導師に会いに行こうとしたのは、父が亡くなってからだ。

 

「それぐらいしか(That’s What I Could Do)」という父親のソロナンバーがある。
毎朝起こしたこと。小遣いをやって映画を見せたこと。自分より強く育て上げたこと。ヴァイオレットにしてあげたことはそれくらいしかない、という歌詞の曲だ。

ヴァイオレットは父への思いの丈を吐き出し、父の気持ちを聞いたことで、「パパを祝福してあげたい」「(この傷は、そしておそらく自分の送ってきた人生も)パパからの贈り物」だと思うことができた。

 

父親がヴァイオレットを抱き、泣きながら頭にやさしく3回キスをしている回を観た時は、涙腺が緩んでしまった。

二人のヴァイオレットとの温度感、そして不器用さと包容力を持ってこの役を演じられるのはspiさんだけだなと観るたびに思った。

 

「パパ、私を見たときに何が見える?」というヴァイオレットの問いに、父親は「いつまでも眠れそうだよ」と答える。それは娘が自分を肯定した姿で生きていれば、ずっと眠れそう(なくらいに安心できる)という言葉なんだろうな

 

 

不器用な父親

腕っぷしの強さで家族を支えてきたであろう父親は、妻の死後、きっとどうヴァイオレットに接したらいいのかわからなかったんだと思う。

だから幼い子どもの延長のように、ヤングヴァイオレットに接する。
だから大人相手に勝負するように、ヤングヴァイオレットにポーカーを教える。15歳からは酒も一緒に。

 

「それぐらいしか」できない父親だけれど、そこには愛があった。けれどどうしようもなく不器用だし、他者と接するための方法がポーカーというのが、彼自身の取れる手段の少なさを表しており、切なくもなる。

 

山奥で、娘とふたりきりの暮らし。暖炉の前で繰り返されるポーカーと酒。閉塞感。ヴァイオレットに向けられる視線。暴言。
ふたりはどんな気持ちで暮らしていたんだろうか。

 

父親は、「いつか(男と接する時に)絶対に必要になる」とポーカーをはじめて教える時に口にする。

ヴァイオレットの顔に傷痕があったとしても、そんなことは関係なく、心を見て接してくれる男性とこの先出会えると思っている。それは愛であり祈りだったのかもしれない。

 

望んだ奇跡が起きなくても

テレビ伝道師が起こす癒しの力で顔をきれいにしたかったヴァイオレット。しかし、テレビ伝道師からは「君の傷はもう癒えている。君はその傷とうまく向き合っていかなければならない」と告げられる。

このテレビ伝道師、胡散臭い人間なのかと思いきや、ものすごく真っ当でびっくりした。

自分の扱いを「癒しのジュークボックス」だと言い、トラックの荷台で始めた、当時の伝導について想いを馳せる。

パフォーマンスは原田優一さんなのでメチャクチャに面白いのですが(笑)、この人も業を抱えて生きているのだ…という描写が伝道師様にもあったので、ヴァイオレットに告げる言葉のリアリティが増していたと思う。

 

 

 

ままならなさを抱えて生きるわたしたち

私たちは毎日些細なことで傷ついている。 打ちのめされ、疲弊し、心はささくれ立っている。 だけどその傷をなかったことにする人は多い。 認めれば本当に傷ついてしまう。惨めになってしまう。弱い自分を自覚せざるを得なくなる。 だから目を背ける。自分の心を守るために、大したことないと笑い、傷つけた相手を悪く言う。そうやってやり過ごす。

STAY WITH ME の伏線 〜spiファンミーティング0910〜 - 晴れた日のねどこ

 

VIOLETに出てくる人々は、ままならなさを抱えて生きている。マイ・ウェイ(On My Way)で語られる、人種差別、親戚との不和など、さまざまな境遇。

 

伝道師の言葉はヴァイオレットだけではなく、今を生きる人全てに当てはまるものでもあると思う。

わたしたちは皆、傷を抱えている。

望んだ奇跡が起きなくても、ままならないことばかりでも、毎日は続く。

自分の傷と向き合い、それとうまく付き合っていかなければならない。
だからわたしたちは、誰かと関わり、時にはぶつかり、足を前に踏み出して生きていくしかない。

たとえ望んだものが与えられなかったとしても、奇跡は自分の力で起こすことができるし、踏み出した足でより良い未来に進むことができる。
VIOLETはそのことを教えてくれる舞台だったと思う。

 

 

その他いろいろ

オンステージシート

近すぎる距離から見られる俳優の姿、強い照明、通常では見られないアングルから観ることが出来た舞台など、非常に良い体験になった。

VIOLET初演は当初、舞台の四方を客席で囲むプランだったのだけれど、少しそれに近しい体験できたような気持ちにもなった。

マイ・ウェイ」では通常の座席からだと観られない奥の方のキャストも観られて、舞台への解像度が上がった気がする。


ゴスペル隊に扮する森山大輔さんや谷口ゆうなさんがニッコニコでオンステージシートに座る我々に構ってくれて、テンションが上がりました(笑)

 

脇を固める演技派の俳優陣

Saraさんのパワフルな歌声と笑顔!めちゃくちゃ素敵だったー!
意を決して売店で飲み物を買い、一息で飲み干す演技の繊細さよ…
それを優しく見つめる谷口ゆうなさんの安定感。歌う姿も、宿の女主人として振る舞う姿も存在感がすごかった。

森山大輔さんはリロイの時とゴスペル隊の時の差がすごい。

若林星弥さんのウェイターには「本当にこんな感じの人がたくさんいたんだろうな」と思わせられた。

樹里咲穂さんのおしゃべりでおせっかいな老婦人もリアリティがあった。そして着替えるスピードが早い…大変そう…と毎回思っていた。

 

 

舞台を楽しむために

おそらく奥さんに連れられてきた男性が、原田さんのパフォーマンスにめちゃくちゃ笑うし指笛を吹くしで、すごく楽しんでいた。(その後「ピーとかいらないんだよ」と伝道師様にいじられていた…笑)

ミュージカルはこれくらいの気持ちのほうが楽しめるのかもな…と改めて思った。

 

パパとのダンス

パパの足の甲の上にバイオレットが乗って、2人でダンスするのを見ると、自分が父と同じことをしていたのを思い出した(ダンスではなく移動するだけだけど)。

実家ではしんどいことも色々あったのだけれど、わたしもバイオレットと同じように、父から愛されていたのかもしれない…とVIOLETを観ていて感じた。すごく自然に。

この舞台が始まる前、身内の不幸でものすごく久しぶりに帰省をしたのだけれど、意地を張って帰らなかったことを後悔する時が来るのかもしれないと思った。

折り合いをつけるのはなかなか難しいけれど、これからはせめて、もう少し顔を見せに帰ろうかと、加齢により背が縮んだ両親の姿を見て思った。

自分は推しや舞台から色々なことを学ばせてもらっていると感じる。ありがたい。

 

ミュージカルとわたし

本当にヒアリングがだめで、4回目くらいでやっと歌詞が少しわかる感じのスペック。ほかの人は一発で聞き取ってるのかな、わたしはコスパが悪いな…と毎度思っている。
だからパンフに歌詞が載っているととてもありがたい…再再演があったらぜひお願いします…!
あと、CDが欲しいです!!!!!

 

 

 

ミュージカルVIOLET_2024、現場で食べたもの

酒率が高い気がする



 

 

開演前のホワイエで友人とスパークリングワインを飲んだり、終演後にごはんを食べに行ったり、マチソワ間でパフェを食べたり。コラボメニューを出しているカフェで、ドリンクを飲んだりもした。

コロナ禍の初演時にはできなかったことがたくさんできて、そういえば観劇って、こういうことも含めての「体験」だったな…と、遅ばせながら思い出した。

 

 

ヴァイオレット達の旅は、残すところ福岡と宮城です。
わたしも次の「乗車」を楽しみにしつつ、この辺りでペンを置きたいと思います。
千穐楽まで無事に走り抜けられますように。

 

 

 

▼マシュマロ

感想をいただけるとうれしいです。

回答スタンスは「丁寧なものには丁寧に、無礼なものにはそれ相応に」

 

▼spiさん関連

今回の舞台とちょっと繋がるところがあるかも。

 

 

 

 

 

 

オタクが楽しくて、ついにお店を開店した話

 

前回の続きです。

 

すっかり硬質ケースデコを作るのが楽しくなった結果、もはやメンカラとか関係なく色々作りたい!このパッションを形にしたい!と黙々と作品作りに取り掛かる日々を過ごしていました。

しかしたくさん作ると、自分で使うには数が多すぎるし、使い所がない(当たり前)

 

というわけで、お店を開くことにしました。
コンセプトは「大人でも使いやすい、アクセサリーのような硬質ケース」です。

というのも、世の中のデコ硬質ケースって素敵なものがたくさんあるものの、ちょっと自分が持つにはかわいすぎるかも…と思っていたんですね。

そこで、シンプルだけどキラキラした、自分が使いたくなるような硬質ケースを作ろうと思い制作しました。

ラインナップはこんな感じ。

 

1.ハートシリーズ

硬質カードデコ一覧

推しを見て心が浮き立つ瞬間をイメージしたシリーズです。全11色展開。(販売しない色味もあり)
膝上〜バストアップがくらいがきれいにおさまるデザインです。

 

使用例はこんな感じです。

デコ硬質カードケース_青

デコ硬質カードケース_黄色

デコ硬質カードケース_緑

緑は今後、薄緑・緑の2種類を作るかもしれません

デコ硬質カードケース_ピンク

デコ硬質カードケース_紫

硬質カードケースデコ_オレンジ

絵柄とデザインがマッチしすぎててちょっとおもしろい

デコ硬質カードケース_水色

兼さんの浅葱色はパーツを探してるところです。集まれば今後作るかも

デコ硬質カードケース_ピンク_紫

蜻蛉切の赤紫はパーツがなかなかないので今のところ販売予定なしです。パーツが集まったら販売するかも

デコ硬質カードケース_赤白

 

中央のハートの窪みまでは20〜25mm程度です。ブロマイドのレイアウトによっては、顔にストーンがかかるので、上記を目安に確認していただけると幸いです。


膝上くらいからのデザインのブロマイドで使えますが、映えるのはバストアップ〜顔のアップのブロマイドかと思います。

デコ硬質カードケース_ピンク_紫

薄ピンクと薄紫のケースは並べても調和していてお気に入り

デコ硬質カードケース_黄色_紫

 

 


基本的にB7サイズ(ブロマイド・ジャニーズ公式写真)が入るサイズで作っていますが、B8サイズもあります。

デコ硬質カードケース_B8一覧

トレカが入るB8サイズ

こちらのハートの窪みは上から約15mmです。縦入れ。

 


2.バラシリーズ

硬質ケースデコ_バラ

シンプルで上品なバラシリーズ。
特に黒バラはかっこいい系のブロマイドにもぴったりです。縦横どちらでも使えます。

硬質カードケースデコ_バラ

治安が悪い使用例

こちらもハートシリーズと同じく、B8サイズのご用意があります。

 

 

3.レースシリーズ

硬質カードケースデコ_レース

繊細なレースシリーズ

これから増えていく予定のレースシリーズ。パールと組み合わせて大人っぽい印象のデザインです。縦横どちらでも使えます。

硬質ケースデコ_レース

やわらかい雰囲気のブロマイドとの相性が良い

この後、黒verも作りました。

 

 

4.ビジューシリーズ

硬質カードデコ_ビジュー

華やかなビジューシリーズ

ビジュー付きの豪華なケース。ゴージャスだけどやりすぎず、使いやすいデザインです。もしかしたらカラバリが増えるかもしれません。縦横どちらでも使えます。

硬質ケースデコ_ビジュー

ビジュー、ゴールド、ストーン、パールの組み合わせが豪華!

硬質ケースデコ_ビジュー

使用例も上品にしてみました




 

今手元にあるものはこんな感じです。
パーツを買い足しているので、シリーズは増えていくかと思います(見切り発車での行動力がありすぎるな?)


実は以前から、ハンドメイド作品を販売することにぼんやりとした憧れがありました。しかし、何を作ればいいのか…という初歩的なところで頓挫し続けていました。

今回作りたいと思うものができ、試しに販売したところ、ちょこちょこ手にとってくださる方がいらっしゃいました。

うれしい言葉をいただいたりしたので、いっちょやってみるか…と思い、腰を上げた次第です。楽しくてパーツもたくさん買っちゃったし。(なんで先に買っちゃうの??)

 

硬質カードケースデコって、自分でやりたい人が多そうだし、どれだけ需要があるかわかりませんが、いいなと思ってくれる人が少しでもいたらいいなー。

 

 

販売ページはこちら

匿名配送なので、個人情報がこちらの手に渡ることはありません。ご安心ください。

 

 

 

マシュマロやってます

気軽にどうぞ。だいたいTwitterで答えてます。回答スタンスは「丁寧なものには丁寧に、無礼なものにはそれ相応に」

 

ふわふわしたメッセージだとうれしいです!

他者に与えられた役割から脱却し、皆が新しい自分を掴み取る話〜シュレック・ザ・ミュージカル

 

 

2022年のトライアウト公演を経て、2023年7月、シュレック・ザ・ミュージカル フルバージョンが上演されました。

映画「シュレック」を元に2008年にブロードウェイでミュージカル化された作品の日本版。全員オーディションで選ばれただけあって、めちゃくちゃ歌がうまい…!

特に今回のフルバージョンは追加されたナンバーもあり、歌唱力で圧倒されるシーンが多々ありました。


本作は4歳〜18歳以下の子供を各回250名、無料招待をしている*1ので、ファミリーミュージカルかと思われがちですが、大人でも十二分に楽しめる素敵な作品でした。

というか、もしかしたら大人の方がグッとくるかもしれない。すっかり擦れてしまった大人は、この舞台のピュアさに触れた時に胸打たれるんじゃないかな…。子どもとは別の部分で刺さる気がする。

全公演が終わったのをさみしく思いつつ、記録として感想をブログに残しておきます。




【あらすじ】

物語の主人公は、人里離れた森の沼のほとりに住む、怪物・シュレック
彼にまつわる恐ろしい伝説とは裏腹に、気ままな生活を送っていました。
そんなある日、領主・ファークアード卿によって国を追放されたおとぎ話の住人たちが、
シュレックの住む森に押し寄せてきます。
静かな生活を取り戻したいシュレックは、追放令を取り消すよう交渉。
真の王になるためにプリンセスとの結婚を目論んでいたファークアード卿は、
「自分の代わりにドラゴンと戦って、囚われの姫・フィオナを救い出せ」という交換条件を出します。
仕方なくシュレックは、お調子者の喋るロバ・ドンキーを道連れに、
沼を取り戻すため冒険の旅に出たのですが・・
公式サイトより



ストーリーはとてもシンプルでわかりやすいです。
だけど、読み解いていくとあれ?と思うところも多い。ひとつずつ見ていきたいと思います。

 

 

与らえれた役割、あるいは呪いについて

オーガのしきたりによって、シュレックは7歳で独り立ちをさせられます。
餞の言葉として両親から贈られたのは、君はキモいし人生は辛い、世界は美しいが夢は叶わないし友達もできない、という言葉でした。な、なんという呪い…!
オーガはこういうものだから世界に期待をするな、という呪いをかけられ、シュレックは「オーガらしく」生きることを選びます。

フィオナは7歳で塔に幽閉されます。理由は「何百年も前からたくさんのお姫様がそうされてきたから」。塔の中で繰り返し読んだ本には、王子様に助けられるお姫様のお話が。
フィオナはお姫様は素敵な王子様に助けられるものだと信じ、塔で暮らします。

デュロックの領主ファークアードは、「完璧な王」としてデュロックを治めるべく、自分と結婚をしてくれるお姫様を求めます。

おとぎ話の住人たちは、自分が描かれた物語に不満を持ちつつも、そこから逸脱した行為をすることなく暮らしています。

 


シュレックはひねくれ者ではない

ブラックユーモアが散りばめられた映画の印象から、シュレックはひねくれ者だと思っていました。が、ミュージカルを観て、シュレックって実はすごくピュアで真っ直ぐなのでは?と感じました。

シュレックは、オーガだからという理由で松明で尻を焼かれた過去があるのですが、それにも関わらず、「人間が嫌い」だとは一言も言っていない。

M2『Story Of My Life / 僕の人生』でシュレックは、きれいな世界はいらない、くだらないと吐き捨てています。ですが、その世界を「蓋を閉めてどこかにしまっとけ」と言うんですよね。あれ、これ、捨てておけ、じゃないんだ!と歌詞を聞いた時にちょっとびっくりしました。


そして1幕の最後、ドンキーに尋ねられた時、はじめは拒否するものの、自分の夢を語れる素直さがある(M12『Who I'd Be / 誰かになれたら』)。しかも、ヒーローになりたい、ヴァイキングもいいな、詩人もいい、と次々と挙げられる。これ、世界を憎んでいたら出てこない願望ですよね。

つまり、普段「きれいな世界」を遠ざけてはいるものの、あきらめてはいない。


あれ、めちゃくちゃピュアでいいやつじゃんシュレック…!


見た目や種族で差別をされたら、もっと自暴自棄になるんじゃないかなあ。でもシュレックは外に攻撃性を発揮するんじゃなく、内側に向かってるんですよね。




「どうしてオーガの力を使って(ファークアードから)沼を取り返さなかったのか」

ドンキーがシュレックに尋ねるシーンがあります。
シュレックは自分のことを玉ねぎだと例えます。オーガは皆が思うように単純ではない、玉ねぎのように積み重なっている層、レイヤーがある。

シュレックの場合、「きれいな世界」への憧れ、それと同時に抱えている諦念などが層なんだろうな。シュレックはオーガには層があると言いましたが、これって他の人たちにも当てはまりますよね。人間てそんなに単純じゃないし、色々な側面や層がある。
この例えって、オーガも人間と同じだと語っているようにも思えます。



決めつけられたくないと思いながらも、他人のことは決めつけがちなわたしたち

「お姫様はいつもネズミと遊んでるのかい?」
「バイキンだらけのお姫様ってあんまり聞かないから」
これは2幕のはじめのほうのシュレックのフィオナへの問いかけです。

シュレックは、「オーガだからこう」と決めつけられることを嫌がっています。が、それにも関わらず、フィオナのことは「お姫様なのに」と決めつけてる。

それに対し、よく知らないのに決めつけるのは良くないと返すフィオナですが、彼女も「運命の人は◯◯」だという固定観念にとらわれています。



思い込みが激しいフィオナ

7歳で塔へ幽閉されたフィオナ。
シュレックが助けに行くまで続いた塔での生活は、なんと23年。

フィオナはひとり塔の中で、繰り返し童話を読んで過ごします。閉じ込められて一ヶ月目も、2年目も、23年目も。そこに書いているのは自分と同じようなお姫様の物語。そのどれもが「運命の王子様」と出会い、幸せに暮らします。


本の影響なのか、フィオナってすごく「こうあるべき」って考え方が強い。

「お姫様は勇敢な騎士様に助けられる」べきだし、「騎士様は名馬を従えている」ものだし、「お姫様の運命の人は、自分を助けてくれた騎士様」で、「運命の二人は初めてのキスを交わす」ものだと信じてる。

自分を救った騎士との出会いのシーンは、ロマンチックな時間になるものだと思っているので、その気がないシュレックにもそれを強要しようとする。
 


俺、俺、俺。よく似た登場人物たち

他者との接触を避け、沼に住むオーガ(怪物)のシュレック
7歳から20年間、ドラゴンが守る塔で、ひとり孤独に暮らしていたフィオナ姫。
「完璧な王」になるために、姫を娶ろうとするファークアード卿。

立場が違うこの3人ですが、実は結構似ている。
特にフィオナとファークアード。

フィオナは運命の相手と「真実の愛のキス」を交わすことにこだわっています。
王子様に助けてもらえると信じていたフィオナでしたが、自分を救い出したのがオーガのシュレックだと知り、落胆します。そして、彼にドラゴン討伐を命じたのがファークアード卿だと教えられ、彼との結婚を望みます。

それは自分にかけられた魔女の呪いを解くため。

彼女は夜になると、魔女にかけられた呪いのせいで「不恰好で醜い」姿になってしまいます。それを解くことができるのは、運命の相手との真実の愛のキスだけ。


ファークアード卿は領主から「完璧な王」になるため、姫であるフィオナとの結婚を望みます。(ところで、なんで姫と結婚したら王になれるんだろう。養子とかそういうこと…?)
シュレックに指摘されているように、ファークアードは王になるためだけに結婚をしたいと思っている。

フィオナとファークアードって似てるんですよね。結婚が、自分の願望を叶えるための手段になっている。つまり相手をひとりの人間として扱っていない。
 
フィオナのこの傾向は歌詞の中でも顕著で、M6『I Know It’s Today / 今日こそだと信じて』には「お金持ちの王子様に見染められる」という歌詞が。 M11『This Is How A Dream Comes True / こうして夢は叶うの』で、「お姫様は王子様をゲットする」という一節があります。

これを聞いた時、わーすごい、人間をアイテム扱いしてる!とちょっとびっくりしました。


そしてシュレック
彼は物語の終盤、ドンキーに言われます。
「出たよ、俺俺俺!」「君は自分の気持ちが怖いんだ」

オーガという種族やその見た目のせいで判断されることが多かったシュレックは、自分の気持ちを表に出すのが苦手で、そのせいで一人でいることを選んで生きてきました。
近づいてくる相手にはきつく当たって、自分が傷つく前に遠ざけようとする。


シュレック、フィオナ、ファークアード。
三人とも独りよがりで、ある一面では自分のことしか考えていない。



わたしたちも「当たり前」に囚われている

人間をアイテム扱いしてる!とびっくりしたけど、フィオナってそんな嫌な感じはしないんですよね、ファークアードと違って。

自分を助けたのがオーガだと知り、落胆した次の日は、シュレックとドンキーに対して、昨日の失礼な態度を謝りたいと言っているし。心根の優しい女性なんだと思います。

なんでフィオナに対して不快感を抱かないのか考えたんですが、登場人物と同じく、わたしたちも「絵本で読んだ当たり前」に囚われているからなのでは、と思いました。


お姫様が閉じ込められていること、騎士や王子に助けられること、キスで眠りから覚めることなどなど。童話のお約束として、フィオナと同じように、疑問を持たずに受け入れています。

でも実際はこのお約束って結構謎じゃないですか? フィオナの幽閉の理由なんてフワッとしてるし、例えば眠れる森の美女なんかだと、本人の同意なしにキスするなんて変態だし…。
改めて考えると、「当たり前」って首を傾げてしまうものも多い。
 


他者と違うのは恥ずべきことではない

世の中のことに疑問を抱かず、「そういうもの」として処理してしまうと、反骨心や心のみずみずしさを失っていくのかも…と思ったのは、おとぎ話の住人たちの変化を見たからというのも大きいかもしれません。

物語冒頭、ファークアードに追放された住人は、「自分達には立ち向かう力がない」「大きくて怖い君ならできる」とシュレックに助けを求めます。


このおとぎ話の住人たちは、とにかく受け身。

この後、シュレックが沼を取り戻したため、今度は埋立地に追放されるのですが、その時もピノキオは「あのオーガが答えじゃなかったのかも」「これが全部おさまるまで、落ちぶれたまま耐えるしかない、おとぎ話のキャラってそういうもんだろう」と一度は自分達の境遇を受け入れようとします。


ピノキオはジンジャーブレッドマンの鼓舞で、自分が人間の男の子ではなく木でできた人形だと認めます。そして「自分達は人間から見たら変人かもしれないが、この個性を武器に生きていく」と誓い、ファークーアードの城に乗り込みます。



絵本も変わるべき時

このミュージカルでわたしが一番グッときたのは、母熊のセリフです。

ファークアードが治めるデュロックの民に向けて、ピノキオが「お前たちのリーダーは小人だ!」と言った後、母熊は「もちろん小人だってなんの問題もないのよ」というシーンがあります。

ピノキオのセリフだけだと、差別の再生産にしかならないんですよね。ファークアードがおとぎ話の住人を追放したのと同じ、「変人だから糾弾する」と同じ構造になってしまう。

ですが、そこに母熊のセリフが入ることで、「ファークアードも自分達と変わらない」「同じような一人の『変人』だ」という意味になる。
今まで「与えられた物語の住人」として生きてきた彼らが、自分の意志を持って踏み出したこのシーンは、いつもグッときました。



そして踏み出したのはシュレックもです。
結婚式を中止させるべく乗り込んだ彼は、「お望みのハンサムな王子じゃない、プリンセスとオーガじゃ釣り合わない」と言いながらも「でも絵本も変わるべきだ」と続けます。
今まで「オーガだから」と壁を作り閉じこもっていたシュレックが、美しい世界を受け入れるこのシーンも落涙しました。

 
 
 

他者に与えられた役割から脱却して、皆が新しい自分を掴み取る話

シュレック・ザ・ミュージカル カーテンコール写真

カーテンコールは撮影OK
この話は、登場人物それぞれが自分の意志を持ち、他者から与えられた役割(あるいは呪い)から脱却し、新しい自分を掴み取る話だと思いました。
シュレックしかり、フィオナしかり。おとぎ話の住人たちもです。
だからこそ、カーテンコールでシュレックが「次はきみの番だ!」というセリフがまた泣けました…。いい話だな…
こういう直球でエンパワメントしてくれる話ってなかなかないので、ストーリーのピュアさに、結構べそべそ泣いてました。
トライアウト公演は中止もあったので、今回完走できたのもうれしかったです。
 
 
 

それぞれの感想

シュレック(spi)
マスクめちゃくちゃ大変そう…。一番印象的だったのは、手にはめたグローブの隙間から汗の滴が飛び散っていたところです。そ、そんなにもそこに汗をかくの!?と仰天しました。
暑いだけじゃなく、表情がほぼ見えないため大変だったらしいのですが、その大変さを感じさせないくらい、そこに自然にシュレックがいる演技だと感じました。

 

・フィオナ(福田えり)
助け出された事実に興奮するシーンがめちゃくちゃオタクっぽくて毎回笑ってました。なんか笑い方がグフグフしてて…笑
ちょっとクセがあるけど、素直で優しくユーモアがあるフィオナだったなと思います。福田さんじゃなかったら、フィオナにこんなに好感を持ってなかったかも。

 
・ドンキー(吉田純也)
実はキャラクターの中でドンキーが一番好きかもしれない。ドラゴンに対して「ボディタッチが多すぎるよ、まだそこまで許してない」とはっきりNOを伝えられるし、内側に籠るシュレックに対して、怯まず踏み込んで真っ直ぐ話ができるし…。この話の中で一番大人なんじゃないか!?
壁を作ろうとするシュレックと話すシーンで、お互いを友達として認識するところがすごく好きです。
ドンキー、なんで友達いなかったんだろうなー、こんなにいいロバなのに…喋るロバっていうのがダメだったんだろうか。
いろんなシーンで細やかに表情を変えて演技をしていたのと、カテコで尻尾をぶん回していたのが印象的でした。
 
・ファークアード卿(泉見洋平)
感じが悪いにも関わらず、コミカルで憎みきれないファークアード。膝立ちの演技に気を取られがちだけど、顔と指の演技が好きでした。なんか…いやらしいんですよね、表情とか、指の動きとかが!!
見てわかる通り、ファークアードって小人なんですけど、これって素直に笑っていいのかな…と初めはちょっと戸惑いました。実際に低身長のまま成長が止まる病気もあるわけだし。
なのですが、見ているうちに「低身長だから面白い」のではなく、コミカルな演技だから笑ってしまう、というように感じ方がシフトしました。泉見さんの演技があってこそなのだろうなと思います。
 
 
 

トライアウト公演で気になっていたこと

実はトライアウト公演で少し気になっていたのが、結婚式での神父の喋り方です。トライアウト公演では、日本語に不慣れな外国人のようなカタコトの喋り方だったんですよね。

 

フルバージョンではカタコトがちょっと変わったイントネーションに変更になっており、進化している…と思いました。
こういう小さいことでも、発信する側の姿勢が見えるものなんだなと思い、信頼感が高まりました。この作品に携わった人たちの違う舞台、また観てみたいなー。
 
 

 

 
その他
 

白ねずみちゃんたちかわいい。好きです。

 

母熊はドラゴンと兼役。

 

 

 

ドラゴン、前列で見るとすごい迫力だった。テーマパークに来たみたいな感覚。
ドラゴンの歌もいいんだよな〜!「プリンセスじゃない、美女じゃない、誰からも求められない」って真っ直ぐ歌えるのって「強さ」を感じる。

 

 

 

長くなりましたが感想はそんな感じです。

上演情報(動画、メディア記事)などのまとめはこちら↓

 

 
 
 
 




*1:文化庁子供文化芸術活動支援事業」対象作品になっているため

【まとめ】SHREK THE MUSICAL 『シュレック・ザ・ミュージカル』

シュレック・ザ・ミュージカル幕間写真

 

【あらすじ】
物語の主人公は、人里離れた森の沼のほとりに住む、怪物・シュレック
彼にまつわる恐ろしい伝説とは裏腹に、気ままな生活を送っていました。
そんなある日、領主・ファークアード卿によって国を追放されたおとぎ話の住人たちが、
シュレックの住む森に押し寄せてきます。

静かな生活を取り戻したいシュレックは、追放令を取り消すよう交渉。
真の王になるためにプリンセスとの結婚を目論んでいたファークアード卿は、
「自分の代わりにドラゴンと戦って、囚われの姫・フィオナを救い出せ」という交換条件を出します。
仕方なくシュレックは、お調子者の喋るロバ・ドンキーを道連れに、
沼を取り戻すため冒険の旅に出たのですが・・


【日程】2023年7月8日(土)~16(日)、7月22日(土)~7月30日(日) 
【会場】日本青年館ホール
【料金】全席指定/S席 10,800円、A席8,800円
【公式サイト】

https://www.shrek-musical.jp/index.html

 


【タイムテーブル】

シュレック・ザ・ミュージカル タイムテーブル

公式サイトより



【出演】

spi
福田えり
吉田純也
泉見 洋平
岡村 さやか
須藤 香菜
新里 宏太
佐々木 誠
鈴木 たけゆき
岩﨑 巧馬
清水 泰雄
深堀 景介
村上 貴亮
横田 剛基
中桐 聖弥

咲良
元榮 菜摘
寺町 有美子
澤田 真里愛
石田 彩夏
青山 瑠里
矢山 花
本木 麻由花
三浦 あかり

 

【動画】

舞台映像

 

初日の開幕前に行われた会見の様子


CM映像

 

 

【原作】ドリームワークスアニメーション『シュレック
ウィリアム・スタイグ『みにくいシュレック

【脚本・作詞】デヴィッド・リンゼイ=アベアー

【作曲】ジニーン・テソーリ
【翻訳・訳詞・音楽監督】小島 良太
【演出】岸本 功喜

【タップ振付】本間 憲一
【振付】中塚 皓平
【美術】松生 紘子
【照明】日下 靖順(ASG)
【音響】遠藤 宏志(アコルト)
【映像】O-beron inc.
【衣裳】永橋 康朗(はせがわ工房)
【ヘアメイク】小竹 珠代
【特殊造型】林屋 陽二
【歌唱指導】小島 良太
【稽古ピアノ】森本 夏生
【演出助手】坂本 聖子
【舞台監督】辻 泰平(DDR
【技術監督堀】 吉行(DDR
【音楽制作】カンパニーAZA
【制作】S-SIZE

【主催・企画・製作】フジテレビジョン、アークスインターナショナル、サンライズプロモーション東京

 

 

【メディア情報】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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オタクっぽいことをしたら意外と楽しかった話

ヘッダー_硬質ケースデコ


普段、オタクがよくやる映える行動をあまりしないのですが、やってみたら楽しかった!という雑記です。

 


硬質ケースデコ

以前やったことはあるのですが、あまりかわいくできなかった…ので、リベンジです。いつかやりたいと思ってはや2年。買うだけ買って死蔵していたシール類を解き放つ時がきたぜ。

硬質ケースデコ素材

こういうシール類が死蔵されている

元々シンプルなものが好きなので、デコの良さがあんまりわからなかったんですよ。と書くと、自分とデコとの親和性が低くてびっくりする。

でも憧れはある…カードケースにブロマイドを入れて写真を撮るとき、デコってる方がかわいいし…。

というわけで、資料にすべくいろんな画像を検索したのですが、今って方向性が色々あるんだなー! 丸いシールを使ったデコだとか、ホイップデコとか、リボンで豪華なやつとか、UVレジンと立体パーツとか。2年前に調べた時は、レースで硬質ケースを囲ってラインストーンシールをちょこっと貼る、ぐらいだった気がする。オタクも進化してるんだな…と感じました。


その中でもいいなと思ったのは、ストーンを敷き詰めたデコ。
石を面で見せてるから、いっぱい貼り付けてても変にうるさくないし、華やかさもある。
参考になりそうな画像を見て、頭の中でラフを描いて、ぶっつけ本番でやったらできました。
 

硬質カードデコ

クール系デコ


白と黒でまとめたデコです。もうちょっとメリハリがあってもいいかも? でもほぼ初めてにしてはなかなか良いと思います。自画自賛。気が向いたら右下に文字を入れるかもしれません。



初めは1枚で終わるつもりでしたが、かっこいい系を作った反動で、かわいいやつも作りたくなりました。パールを使った甘々なやつとか…でもそんなデコが似合うブロマイドなんてないな!?推し、でかいしゴツいし…いや、そこが好きなのですが…

整理して見やすくなったアルバムを見ていると、眼鏡にジャケットのブロマイドがあったので、それをデコることに決定。服も明るめの水色で、ちょっと甘い印象です。(推し、絶対ブルベだな…)
完成系はこちら↓

硬質ケースデコ

甘めデコ

初めはパールだけで仕上げるつもりでしたが、華やかさをプラスするためにレースっぽいシールと白のラインストーンを追加しました。
もうちょっと石に大小のメリハリがあってもよかったかも(また同じこと言ってる)。が、こちらも及第点です。
 
やってみると、なるほど楽しい。ブロマイドに合うようなデザインを考える時間、できてから眺める時間って、ずっと対象のことを考えてるもんなー。
 
 
ちなみにこの後、シールを整理するリフィルを買いました。ハピラの商品です。手持ちの素材が見やすくて良い。
 

 

整理に使ったのはシートシールコレクションリフィルと、ラベルシールコレクションリフィルです。マイコレにファイリングしています。

硬質デコ素材シールをしまった画像

入れてみるとこんな感じ





ポスター額装

前回のエントリで、グッズを整理したと書きました。
その際、余っていたA3の額でポスターを額装しました。というのも、丸まったポスターって結構場所を取るんですよね。丸まって箱に入っていても邪魔だし、剥き出しのままだとつぶれが気になるし、置き場にも困るし。
完全に整理の一環で、面積を減らすために額装をしたのですが、これが意外とよかった。
棚の手前に置くと、棚の中のごちゃごちゃが見えなくなってすっきりするし、床に置くと配線類を隠せる。

そこでひらめきました。手持ちの大判ポスターも額装すればいいのでは!?
でっかい推しの顔が部屋にあるのはちょっと気恥ずかしいけど、せっかく最高のビジュアルのポスターがあるのに、飾らない手はない
いそいそとニトリでB2の額を購入し、部屋に飾ってみました。
 

オタクグッズディスプレイスペースとポスター

ディスプレイスペース横に飾りました
うーん、顔がいい……!
いつでも最高のビジュアルが見られるっていいですね。ディスプレイエリアに飾っているブロマイドのアザーカットなので、空間に統一感も出た気がします。満足。
 
 
 

まとめ

今までなんとなくやっていなかったあれこれですが、やってみると意外と楽しかったです。
特にポスター額装。タペストリーなどを部屋に飾るオタクの気持ちが少しわかりました。元々のポスターがおしゃれだったため、あんまりオタクオタクした感じにならなかったのもよかった。
 
硬質ケースデコも楽しくできました。見やすくファイリングできたので、今後もやりたいな。
 
 
このほかにもオタクと遊んでアクスタと一緒に写真を撮ったりしてました。毎日が充実してて楽しい。今後もやってないことに挑戦していきたいなー。
 
 
 
 
 
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若手俳優オタクのグッズ収納・2

若手俳優オタクのグッズ収納2_ヘッダー

前回の収納記事から2年弱経ったので、現在の様子を備忘録として書きます。
(以前の棚写真があまりにも雑然としており、恥ずかしくなったので書いたとも言う)

 

前回の記事はこちら。グッズ別の収納方法などを記載しています。

 

大きな変化はふたつ。
見栄えを少し気にするようになったことと、ディスプレイスペースを作ったことです。

 

見栄えについて

見やすさ優先でファイルボックスの短編を手前にして収納していましたが、視覚情報が多く、チラチラするのが気になっていました。
というわけで、ファイルボックスを追加&長辺を手前にすることですっきりさせました。
それだけでだいぶ見え方が違う!比べてみると一目瞭然です。

若手俳優オタクのグッズ収納2_ビフォーアフター

下段の雑さと、仮置き場が床を侵食してるのはどうにかしたい

新たに購入したのはダイソーの組み立て式のこちらの商品。

そのほかは手持ちの使っていなかった物を流用しています(IKEAの廃盤商品など)
残念ながら黒や緑など色がバラバラなので、今度ダイソーに入荷したらまとめ買いしようと思います(通販だと透明と白のアソートで、色が選べない)。



収納は丈夫な方がいい?

片付けるにあたり、いろいろなメーカーのファイルボックスを見ました。
ニトリIKEAカインズホームなどなど。
硬くて丈夫なものがいいかとも思いましたが、結局ダイソーに落ち着きました。理由はいくつかあります。

①捨てる時に嵩張らない
最近物を減らしているのですが、不燃ごみを捨てるのがめんどくさい!大きいゴミ袋を買わないといけないし、粗大ゴミ扱いになったら嫌だし、、(わたしが住んでいるところではA4程度はセーフですが、ゴミ出しの時にちょっとドキドキする)
というわけで、組み立て式のファイルボックスだと捨てる時に楽です。

②まとめ買いをしてサイズをミスると悲しい
何のためのサイズ表記だという感じですが、わたしは何回数字を確かめてもそのサイズを信用できないので(??)、気軽に買える商品がいいです。
 
③財布にやさしい
①、②とも重複するのですが、気軽に買える価格で失敗してもダメージが少ない、かつ、捨てやすい商品だとありがたい。
 
というわけでダイソーでの購入となりました。
気になる強度ですが、今のところ問題なく使えています。やわらかい素材のため押すとたわみますが、底が抜けたりもしていません。ただし手に取るときは必ず片手で底面を抑えています。

若手俳優オタクのグッズ収納_ファイル詳細

このくらいやわらかい
 

インデックスは付けた方がいい

ファイルボックスの長辺を手前にしたことで、中身がわからなくなったため、背にインデックスをつけました。アルバムのインデックスも白にしましたが、これは透明でもよかったかも。

若手俳優オタクのグッズ収納2_インデックス

自分にわかる分類でOK

中身がわからないことが地味にストレスだったので、解消してよかった。

 

 

ディスプレイスペース

片付け下手のくせに視覚情報が多いと疲弊するタイプなので、祭壇やディスプレイスペースは設けない方針でやってきました。
が、見た目がかわいい香水瓶を手に入れたため、それを飾りたくなりました。
せっかくなら気に入っているA4ブロマイドや、よく持ち歩くグッズもなんかも一緒に飾るか…手に取りやすいところにあったほうがいいし…ということで、オタクグッズの棚の上にディスプレイスペースを作りました。
 
こんな感じ。
棚の中がすっきりしたぶん、棚上に視線が集まっていい感じです(自画自賛

若手俳優オタクのグッズ収納_ディスプレイスペース

香水のボトルが増えたらどうするかは要検討。
 

若手俳優オタクのグッズ収納_香水

フォトジェニックな香水とシンプルな香水

この形に一目惚れでした。発売自体はかなり昔の商品なので、売っててよかった。なお香りはあまり好きではない…悲しい。

右端の香水の空き箱にはサンプルたちが入っています。
 
 
 

若手俳優オタクのグッズ収納2_推しディスプレイ

推しグッズゾーン
気に入っているA4ブロマイドとクリアファイルを額装しました。ファンクラブの会員証もかっこいいので飾ってます。額もフォトフレームも100均で揃いました。
関係ないけどアクスタの台座を頻繁に無くすので困ってます。雑に扱いすぎなのか。
 
 
 
 

まとめ

以前も書きましたが、片付けは興味があるジャンルだけど得意ではありません。改善点はたくさんあります。めちゃくちゃある…!が、今の状態を残しておくのも意味があると思うし、誰かの役に立つかもしれないので書いてみました。
この間こういうエントリも書いたし。

 

あとはねー、同類のエントリが見たいです!
ネットをざっくり見たところ、ジャニオタの収納術はたくさん出てくるのに、若手俳優オタクの収納記事はあまり見当たらない…みんなもっと書いてほしい!!参考にしたい!!!みなさんよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

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それは『大丈夫』ではない 〜ファーストテイク朗読劇「ナイスコンプレックス」〜

ファーストテイク朗読劇_ナイスコンプレックス感想_ヘッダー

 

 

 

ファーストテイク朗読劇「ナイスコンプレックス」を観てきました。

これは2006年に実際に起きた事件と、脚本のキムラ真さんの半生を併せて作られた(6/3マチネ、カテコでのキャストの発言より)お話です。

キムラ真さん演出は「止まれない12人」「チャージマン研」を観たことがあるのですが、脚本をされている作品は初めて。

 

ファーストテイク朗読劇というのは

『「一発真剣勝負で、演劇と向き合う」がコンセプト。

上手く見せるに飽きた人にぴったりの偶然から生まれる新鮮劇。

余計な演出を一切排除し、役者が脚本から受けたインパクトをそのままお届けします。』

とのことだったので、観客としても前情報を入れない方が良いだろう…と思い、当日にのぞみました。

ファーストテイク朗読劇についてはまた後述します。

 

 

 

以下感想です。(ネタバレあり)

片親ながら立派に息子・健介を育て上げた母親と、演劇の道を志し邁進する健介。

劇団の仲間や恋人にも恵まれ、演劇のコンクールでグランプリも受賞。すべてが良い方向に動き出した頃、母親の認知症が発覚。

介護に追い詰められるも人に頼ることができず、周囲と摩擦を起こしてしまう健介。彼の変化に気づいた恋人の真紀さえも遠ざけてしまった健介が取った行動とは…

 

あらすじはこんな感じ。

 

推しが演じた主人公・健介はちょっとぶっきらぼうなところがある口数が少ない男でした。後日配信で別キャストの公演も観たのですが、もう少し明るい健介もいました。(同じ脚本なのにこうも解釈が違うのか…とびっくり。役者ってすごい…)

 

今までいろんな役を演じる推しを観てきたけど、こういう終始低めの発声でいつもちょっとだるそう…という切り口ってあんまりなかった気がします。

推しは186センチとかなり大柄なのですが、ビジュアルの時点で勝利が約束されている…と思いました。体格に恵まれた成人男性が見せるやさしさや隙、弱い部分って、見た目とのギャップでぐっと引き込まれる

 

 

 

冒頭で書いた通り、この話は2006年に実際に起こった事件が元になっています。

その事件というのは「京都伏見介護殺人事件

母親の介護のために離職し生活苦に陥った息子が、母親と無理心中をはかった事件です(母親は死亡、息子は一命を取り留めました)

Aは最後の親孝行にとその日の夜から車椅子の母親を連れて京都市内を観光し、2月1日早朝、家に帰りたがった母親に「もう生きられへんのやで。ここで終わりやで。」と言うと、母親は「そうか、あかんか。一緒やで。」と答えた。Aが「すまんな、すまんな。」と謝ると、母親は「こっち来い、わしの子や。わしがやったる。」と言った。この言葉を聞いて、Aは殺害を決意した。
wikipediaより引用。なお、劇中では居住地が北海道に変更されている)

 

この部分は、聞いたことがある人も多いかと思います。

 

事実だけでもかなりしんどいのですが、劇独自の設定として、健介が他人に頼れない理由が母親にあるところが最高にしんどい。

「他人に迷惑をかけては絶対だめ」
「お金を借りてはいけない」
「お金を借りるくらいなら自分の生活を切り詰めなさい」

 

健介は母親のこの言葉を愚直に守り続け、追い詰められていきます。

必死に働き息子の健介を育てた母親の覚悟。それが呪いのように健介を縛り、誰にも頼ることができなかったのは悲劇でしかない。(実際の事件では、その発言は病死した父のものだったそうです)

 

 

推しは台詞がないシーンでも演技をすることが多く、台詞がない時に客席に見せるリアクションや、くしゃっとした笑顔があたたかくて、母親や劇団の仲間が好きなんだとすごく伝わってくるんですね。

在学中から築き上げてきた劇団の相棒との関係に軋轢が生じるも、「ここだけは変わんないで欲しいなあ」とひとりごちるシーンや、自ら恋人を遠ざけようとする姿は、見ていて非常につらかったです。

 

 

一番つらいのは、終盤の母とのやりとり。

些細なことで「昔に戻ってしまう」認知症の母。

普通に会話ができていたと思いきや、突然「十数年前に戻り」、息子が眠っているから静かにしろと言い出したり、健介が作った食事を自分が作ったと思いこみ勧めてきたり。

おむつに粗相をしてしまい「自分は早く死んだ方がいい」と泣き出す母を叱責する健介の声がきっかけで、目の前にいるのが誰だかわからなくなったり…

 

感情を抑えるように胸元に手を当て、自分が誰かわからなくなった母に「(おむつを替えるから)お風呂場、行きましょうね」と絞り出すようにゆっくりと言う健介。母を見送った後、やりきれずその場にしゃがみ込み嗚咽し椅子を殴りつける姿に、涙が止まらなくなりました。

 

 

 

稽古をせず本番に臨むファーストテイク朗読劇は、通常本番では見られない、役者同士が初めて繋がった瞬間に見られるものを届けられると、キムラ真さんは言っていました。

曰く「お客さんが普段観ているのは、いろいろな過程を経て届けられた牛乳。ファーストテイク朗読劇は搾りたてで雑味もあるけれど、その瞬間しか飲めない『本当』のもの」とのこと*1(6月2日スナックキムラなどでも詳しく語られています)。

推しも「台本をあえて読み込まないようにしていた」と言っていました。

だからこそ、役に入り込み、感情が乗った数々のシーンが非常に生々しい。

大きな手で顔を覆ったり、涙を袖で拭ったり、首まで真っ赤にし、泣きながら掠れた声で「どうして」とつぶやく姿に、何度も苦しくなりました。

 

 

『大丈夫』は大丈夫ではない

劇団ナイスコンプレックスのサイトにこんな文言があります。

作・演出をキムラ真が担当し、社会テーマ・実際にあった事件をモチーフに、「考えてもらう」ではなく「知ってもらう」をコンセプトとする。 

劇場のみで完結するのではなく、観客の脳髄に作品の一瞬を焼き付け残し、フラッシュバックさせる作品創りをしている。

 

今回の朗読劇「ナイスコンプレックス」は、一体何を「知ってもらう」ための話か考えた時、劇中に度々登場する「大丈夫」という台詞が思い出されます。

 

まずは母親が健介の恋人・真紀に伝える「大丈夫」
「あのね、健介が大丈夫って言ってる時は大丈夫じゃない時だから。その時は優しくしてあげてください。内緒ね、あの子怒るから」

 

劇団の後輩、港俊太が弁護士・棟木に伝える「大丈夫」
「誰かが大丈夫って言ってたら、それは多分大丈夫じゃないから。大丈夫ってのは自分に言ってんだよね。まだ頑張れる、まだできるって」

 

 

主人公・健介は周囲のいろんな人から「大丈夫?」と尋ねられるたび、「大丈夫」と答えます。そして一人で認知症の母を抱え込んでしまう。

母親から健介のことを聞かされていた恋人の真紀ですら、その「大丈夫」に健介との壁を感じ、伸ばしていた手を離してしまう。

 

この朗読劇は、事件の悲惨さと、「大丈夫」と強がる人の手を離さない大切さを知ってもらうための作品なのではないかと思いました。

 

 

余談

キャストは全員トップスが白いシャツ、ボトムスを黒に揃えていたのすが、推しはそこにシルバーのネックレスとブレスレットをしていました。それがまた主人公の造形に立体感と奥行きを加えていたように思います。無骨でぶっきらぼうだけど、朴訥としているわけではなく、ちょっと色気がある感じ。あえてアクセサリーを付けていたのかは分かりませんが、個人的には健介の人となりがわかる感じで好みでした。

 

演劇って、普段大人が抑えているいろんな感情を舞台上で見せてくれる側面もあると思ってるんですが、今回の推しの演技は本当に胸にくるものがありました。

やっぱり大きい人がぐしゃぐしゃに泣くのは反則だって!!!こっちも泣いちゃう!!!!

 

 

朗読劇がきっかけで、実際の事件についても調べました。かなり詳細に実際の事件をなぞっている部分と、キムラ真さんの半生を描いているであろう部分をときほぐしていく過程が面白かったです(この言い方はなんだか微妙ですが…)。

 

 

今回のspiさんの朗読劇出演は偶然から生まれたとのこと(詳しくは配信「6月2日スナックキムラ」で)。推しのまた違う一面を観られて良かったです。偶然に感謝!!

ファーストテイク朗読劇という特殊な試みなので難しいかもしれませんが、できるなら円盤化してほしいな

 

 

配信は6月30日まで。一度購入したら期限まで何度でも再生可能なので、もし気になった方は観てみてください。(6月18日現在、配信6本+台本が入手できるお得なコンプリートセットもまだ購入できるようです)

 

 

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*1:6月3日マチネカーテンコールより