晴れた日のねどこ

答えの出ないことばかり考えている

舞台サマエル〜SAMAEL〜予習のための用語まとめとか

舞台SAMAEL〜サマエル〜に向けての予習



推しが主演の舞台が始まります。
事前情報からかなり怖気付いている*1ので、用語をまとめておこうと思います。
…と思ったら、これ要素めっちゃくちゃぶちこんでるやつやんけ!となったので、あらすじの整理、現時点でわかる分の人物相関図作成、世界観の予想をして鑑賞に備えます。

 

個人が未見の状態で、各種媒体やSNSなどから予想して作ったものなので、間違っている可能性が高いです。ご了承ください。

 



◯キャッチコピー
幸せとは何か 悪魔は誰か


◯あらすじ

秘密組織【サマエル】のメンバー13名の、どうしようもない憤りがぶつかり合う、最初で最期の物語。
一人の男の元に集った強者たちが、極限の状態でたどり着く正義の終着点とは?!
「なあ、ローレンシウム。俺たちは、未来永劫、世界の全てを手に入れられるかもしれない。」

 

 

世界の食料システムの大半をコントロールする秘密組織【サマエル】。
表面上は友愛組織を名乗っているが、設立者や真の目的など、実態は一切不明。

サマエルの設立に深く関係があるとされる天才科学者オキソは、メサイアという特殊な物質を発明する事に成功する。
人間が食料とする様々な対象に使用可能で、多様な効果を発揮する。無限大の可能性を秘めた神からの贈り物に、人々は歓声を上げた!

彼は仲間と共に会社を設立、メサイアの大量生産に乗り出す。あっという間に世界中の食料などに使用されるようになり、メサイアは新たな食文化革命の恰好の的となった。

ところがメサイア製造から5年が経ったある時、強い毒性がある事が判明。
13名のメンバーたちは、この大きな事件に巻き込まれてゆく。

極限の状況に立たされた彼らは、何を感じ、何を思うのか?そして、オキソがとった常軌を逸した行動とは?!

 

 







キャスト・キャラクター紹介

公式サイトより引用。

舞台「SAMAEL」サマエル特設ページ|サステナ

 

 

 spi【オキソ役】
天才科学者。ある特殊な物質《メサイア》の発明に成功。秘密組織《サマエル》の創設者。各業界の強者たちを次々に仲間に引き入れてゆく。

 

 

林田航平【ローレンシウム役】
オキソと共に、世紀の大発明を成功させる。
メサイア》の大量生産をする《ユグドラシル》という会社を任される。オキソの唯一の友人。

 



小川夏果【クロム役】
ローレンシウムの妻。夫の事業を陰ながら支える。
アルキンとトリアゾールを、サマエルに誘う。

 

 

巽 徳子【アルキン役】
農業の活性化を目的とした団体《大地の労働者》女性リーダー。世紀の発明《メサイア》の誕生を喜び、農家へと積極的に取り入れてゆく。

 

勝手な予想→サマエルの世界(少なくとも舞台となっている国)は食糧難なんじゃないかなー。アルキンのこのセリフからそんなことを思った。

 

 

山元 由湖【トリアゾール役】
有名小説家。大地の労働者をモチーフに小説を書いていてアルキンと縁があった事から、クロムの誘いでサマエルに参加。
今度はユグドラシルをモチーフに小説を書きたいと打診する。 

 

 

階戸 瑠李【セシウム役】
医者。《メサイア》の安全性の調査を任される。
オキソの天才的な才能に魅力を感じ、サマエルへの参加を決める。

 

 

 

 宮原 奨伍【ガンマ役】
世界屈指の映画監督。
オキソに頼まれて、サマエルがモチーフの映画を作る。

 

 

佐々木 心音【ウラン役】
女優、映画界のスター。
世界屈指の映画監督ガンマが監督をつとめたサマエルモチーフの映画に、ヒロインとして出演。オキソの不思議な魅力に惹かれる。

 

 

 

増山 祥太【カルボン役】
若き資産家、投資家。
サマエルが関係する企業や事業に次々に出資。《メサイア》を中心とした事業、サマエルをモチーフにした映画にも出資をしている。

 

 

 

大野 瑞生【コバルト役】
国家直属の化学戦部局責任者。
化学薬品や化学物質の軍事利用について、国家単位の戦争における戦略を任されている。

  

 

小俣 彩貴【クロリド役】
連邦秘密警察の情報管理部、責任者。
サマエルの情報が外部に漏れないように、暗躍につとめている。
過去、国家直属の様々な機密任務に携わる。

 

 

 

 三上 俊【フェノール役】
政府の重役。議員。
近く行われる選挙において、サマエルの力を借りようと目論む。

 

 

狩野 和馬【ベンゼン役】
世界中の食料品の大半を製造している巨大なグループ会社、ニーズヘッグ社の最高責任者。新成分の独占権をユグドラシルから高額で買い取る。
「オキソくん。今日という日をとても楽しみにしていたよ。」

 

この「新成分」っていうのがメサイアなのかどうかはわからないんだよなー前情報からは。食料品の大半を製造している会社的には、メサイアの存在は脅威だよなー。

 

 

 

 

上記の情報をもとに作った人物相関図

 

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世界観の予想

「化学薬品や化学物質の軍事利用について、国家単位の戦争における戦略を任されている(コバルト)」
「連邦秘密警察の情報管理部、責任者。(クロリド)」
「政府の重役。議員。近く行われる選挙において、サマエルの力を借りようと目論む。(フェノール)」

 

この三人の紹介文から分かることは下記の通り。

 


便宜的にこの三人は国家・政府機関カテゴリに入れた。
連邦国家ってよくわかってないけど、アメリカみたいな感じで、それぞれの州で法律が異なってて自治が行われてるってことで良いのかな。
過去に国家直属の機密任務に携わっていたクロリドが、下部組織?の連邦に所属してるのが謎。



アルキンの「とにかく生き抜くには、人々の結束と情熱が必要でした」からこの世界(もしくは国)は食糧難なんじゃ?という気はする。もしくは内乱だか戦争だかで第一次産業が打撃を受けたとか。そこに表れた《メサイア》は福音だよなー、人類の歴史を塗り替えちゃうよなー。

登場人物13人がオキソやサマエルという組織へどれだけ忠誠を誓っているかは謎だけど、多分一枚岩じゃないよね。
例えば食料製造企業のトップのベンゼンは、ユグドラシル社から新成分の独占権を買い取る。
その時点で 《メサイア》の毒性がわかってたら曲者だし、わかってなかったら当然争いになるよなー。

 

 

 

 

以下、用語メモと妄想

 

サマエル
サマエル(Samael、ヘブライ語: סמאל)はイスラエルに伝わる死を司る天使。
その名は「神の毒」、「神の悪意」の意味をもつ。赤い蛇と呼ばれることもある。
サマエルは謎が多く、元々はローマの守護天使、火星の天使、エデンの園に棲んでいた蛇など、様々な説がある。そのため、カマエルやサタンと同一視されることもある。

サマエル - Wikipedia

サマエルには謎が多い、正体がはっきりしないっていうあたり、秘密組織の名前としては適当な気がす…いや、「友愛組織」名乗ってるのに「死の天使」の名前を冠するなよオキソ!!

 

 

サタン
ユダヤ教キリスト教では神の敵対者、イスラム教では人間の敵対者とされる。
キリスト教神学においては、サタンは、かつては神に仕える御使いでありながら堕天使となり、地獄の長となった悪魔の概念である。


カマエル(Chamael,Camael,Kamael)は、「神を見る者」という意味の名をもつ大天使で、チャミュエルとも言われる。十四万四千もの能天使の指揮官とも、一万二千もの「破壊の天使」を率いているともされる。火曜日の守護天使であるともいわれる。

 

サマエル(天使) - アニヲタWiki(仮) - アットウィキ

ユダヤ・キリスト教の悪魔たち20体【中編】 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

http://tokag.com/std/sama.html

 

なんにせよ不穏だな、サマエル

しかし赤い蛇なのにキービジュはみんな青の衣装を着てるのはなんでなんだろ。

オキソも青い目だよね。だけど公式サイトのカラーリングはオキソは赤系。



ユグドラシル
北欧神話に登場する1本の架空の木。ユッグドラシル、イグドラシルとも表記する[2]。
世界を体現する巨大な木であり、アースガルズ、ミズガルズ、ヨトゥンヘイム、ヘルヘイムなどの九つの世界を内包する存在とされる。そのような本質を捉えて英語では "World tree"、日本語では、世界樹(せかいじゅ)、宇宙樹(うちゅうじゅ)と呼ばれる。

ユグドラシル - Wikipedia

 

メサイア》を量産する会社がユグドラシル社。世界樹だけに、これで世界を支配する…という意味合いでこの名前をつけたのかな。

 

 

 

ニーズヘッグ
(古ノルド語: Níðhǫggr; 語釈は「怒りに燃えてうずくまる者」など)は、北欧神話に登場するヘビ、またはドラゴンである。
ラグナロクを生き延びるとされている。『巫女の予言』第66節には、終末の日に翼に死者を乗せて飛翔する黒きドラゴンとして登場する

ニーズヘッグ - Wikipedia

 英語表記はNidhogg。名は北欧古語で「怒りて臥す者」と言う意味がある。 
姿については諸説あるが、巨大なに似て翼を持つと言うのが凡そのイメージ、つまりいわゆるドラゴンである。 
世界樹ユグドラシルの根元・冥界ニブルヘイムに無数の蛇と共に棲んでおり、しばしば世界樹の根を噛み砕いて損ね、枯らそうとする。時にラタトスクという名のリスを仲介にして、世界樹の梢に棲むフレースヴェルグと罵り合っている。 
ラグナロク(最終戦争)をも生き延び、世界の終わりの日にはその背に死者の魂を乗せて飛び去る、と言われている。

ニーズヘッグ (にーずへっぐ)とは【ピクシブ百科事典】

 

ニヴルヘイム

古ノルド語Niflheimr、「霧の国」または「暗い国」)は、北欧神話九つの世界のうち、下層に存在するとされる冷たい氷の国。ギンヌンガガプと呼ばれる亀裂を挟んでムスペルヘイムの北方にある。ロキの娘ヘルが投げ込まれた場所であり[1]、時にヘルヘイムと同一視される。

天地創造以前から存在し、ニヴルヘイムには世界樹の根の一つが伸びているが、その下にはフヴェルゲルミルと呼ばれる泉がある。この泉には世界樹の根を齧るニドヘグ(ニーズヘッグ)というが住んでいる。

 

ベンゼン、なんで社名にニーズヘッグとかつけたんだろ。

貧困層の出でハングリー精神旺盛だったのだろうか。

 

ラグナロク

古ノルド語:Ragnarøk(Ragnarök、ラグナレク)、「神々の運命」の意)は、北欧神話の世界における終末の日のことである。

 

 

 

 

13(忌み数)

13は、西洋において最も忌避される忌み数である。

「宗教的要因」説
北欧神話では、12人の神が祝宴を催していた時に、招かれざる13人目の客としてロキが乱入した。このロキがヘズをたぶらかしてバルドルを殺害させており、後に起こるラグナロク勃発の起因となった。

キリスト教神話においては、サタンを13番目の天使であるとする設定があり、これは土着神話のキリスト教化の中で北欧神話の話を元に生まれたとされる。このことから、英語では13のことを「悪魔のダース」(devil's dozen)とも呼ぶ。

13という数は聖書でも特別な意味を持っている。イエスを裏切った弟子であるユダは、最後の晩餐で13番目の席についていたとされており、ユダが13番目の弟子であったする説もある。またキリスト教圏の俗信において、イエスが処刑されたのは金曜日であるとされており、13日の金曜日を題材にした映画が大ヒットしたことで世界中に知れ渡ることとなった。

これらの影響などから13という数は不吉の象徴とされてきたこともあり、現代では忌み数のひとつとなっている。

13 (忌み数) - Wikipedia

 

北欧神話でも忌み数なんだな13。

サマエルメンバーも13人。

 

連邦
複数の政治単位(共和国、自治共和国、州など)が連邦憲法などによって法的・政治的に結合し、対内的には各単位が自治権と独自の統治構造を維持しながら、対外的には統一国家を形成する状態、あるいは、そのような国家形態。連邦政府は外交、軍事、通貨などの権限を持ち、各単位は独自に憲法、議会、行政府、裁判所などを持ち、教育や福祉を管轄する場合が多いが、両者の権力分配は憲法や政治構造などによって異なる。

連邦(れんぽう)とは - コトバンク

連邦国家【れんぽうこっか】
連合国家とも。英語でfederal state。単一国家と異なり,多数の支分国が統一的主権の下に平等に結合している複合国家。各支分国は主権はもたないが,広い自主組織権をもち,連邦の意思決定にも参与する。

連邦国家(れんぽうこっか)とは - コトバンク

 

 

 

 


厨二病こじらせ野郎の予想

  • オキソは《メサイア》開発当時から毒性に気付いていた
  • 気付いた上でローレンシウムユグドラシル社を設立させ任せた
  • そして起きるオキソとローレンシウムの諍い
  • 世の中の有力者をサマエルに引き入れたのは争いを起こさせる(議論させる)ため
  • 「上記を逸した行動をとる」からオキソは狂人扱いされる(というか理知的な狂人役めちゃくちゃ見たい。狂人役であってほしい)
  • オキソをかばって誰か死ぬ(ウランかセシウムかクロリド)
  • 何かあってもベンゼンは逃げ切る(ニーズヘッグはラグナロクを息抜き死者の魂を背に乗せ飛び立つので)
  • というか、ベンゼン以外全員死ぬかも
  • サマエルのメンバーが全部で何人かは謎だけど、13人で確定なら裏切り者が出る(キリスト教ルート)、もしくは諍いの原因を起こす(北欧神話ルート)
  • キリスト教寄りなら粛清とか最後の審判とかそういうワードが出てきそう

 

 

 

ちょっと気になったこと

公式サイトで登場人物が色分けされてるんだけど、同じ色の人がいるんだよね。

  • オキソとウラン(天才科学者と女優)
  • ベンゼンとフェノール(ニーズヘッグ社トップと政府の重役)
  • アルキンとトリアゾール(大地の労働者リーダーと小説家)

何か意味があるのかなー。

 

 

原子番号

全員元素かと思いきや、そうじゃない人もいる。

 

化学式とか

科学全くわからないけど、オキソとカルボンはなんかあるやつやろ、オキソ基とかカルボン酸とかそういうアレで!

 

それぞれの物質の特製までは調べきれなかった。

また見てから調べよっと。

 

 

 

しかしこの舞台、全通してもよくわからないまま終わりそうな予感がする…。

人の顔の見分け、苦手なんですよ。

 衣装もみんなこの青いやつを着てたら、わたしは何もわからないまま2時間を終える自信がある。はあ、どうなるんだろう…。

 

 

 

観てきました。とりあえず2回観た時点での感想

kansoubn.hatenablog.com

*1:「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」的なやつでは?という意味で

美人がお金持ちを選ぶ理由、若手俳優がファンを選ばない理由

若手俳優、舞台俳優がファンに手を出さない理由とは?彼女を狙うなら多分これを理解して作戦を練らないときついと思う。




タイトルこそあえてキャッチーなものにしましたが、価値観の断絶について真面目に書きます。
ブログカテゴリの関係で若手俳優〜との言葉も入れていますが、どちらかというとガチ恋関係なく対象を過剰に神格化する人に読んでほしい。

 

 

 

※残念ながら元記事は削除されてしまいました

https://megalodon.jp/2016-0404-1325-49/omocoro.jp/kiji/78338/

↑↑↑ 途中までですが魚拓です ↑↑↑

 


この方のツイートはここから下記のように続きます。

 

この会話ってよくよく考えたらセクハラのテンプレだ。男の人と思われるアカウントが「『可愛いね』って誉めてもセクハラなの?」って言ってるの見たことあるけど、誉めても貶しても人として扱わなきゃアウト。この記事中で、男の人は女の人を『美人』としか見てなくて意志のある人間として接してない。

だからアウトだし、見てて気持ち悪い。ここで言う『美人』というのは人じゃなく多分、フィギュアみたいな美しいけれど自我のない何か。人ではない何か、です

 

 



このツイートを読んで、いやー大げさでしょう、と初めは思った。
なんだかんだ言って、最後は「美人も大変なんだな、でもやっぱり素敵」みたいな落とし所に持っていくんだろうと思った(それはそれで寄り添っているふりをしているだけなので腹立たしいが)。だけど甘かった。



読み進めるうちに物理的に気持ち悪くなって、わたしは途中でブラウザを閉じた。



 

 


わたしはこのインタビューをしていた小山健さんのことは、オモコロの「ツキイチ!生理ちゃん」で知り、イラストのゆるくてかわいい雰囲気もあり、好感を抱いていた。
が、今回のインタビューで非常にモヤモヤしてしまった。
彼については申し訳ないけれどそれ以外の作品を読んだことはないので、今回は脇に置いておき、話を進める。





美人がイケメンや金持ちを選ぶのは「計算高いから」じゃない


俳優、タレント、モデル、歌手、スポーツ選手、アーティスト、医者、弁護士、一流企業の会社員、一般人の美男美女。


これらの単語を聞いて思い浮かぶのはどんなことだろうか。
かっこいいとか、きれいでいいなあとか、お金持ちなんだろうなとか、そういうポジティブでキラキラした感情じゃないだろうか。


「持つ者」が抱える苦しみを理解せず、自分の感じたポジティブさを善だと疑わず、相手にぶつける人は多い。

それが彼らを少しずつ追い詰めることには気づかない。
もしくは成功を妬み、「大したことないのに」「なんであんな人が?」「この人ブスじゃん?」と軽い気持ちで相手を殴りつける。

残念ながら、そういう人が大半ではないかと思う。



「所詮金持ちがいいんだろw」


女優の結婚相手が報道されると、ネット上でよく聞かれる意見だ。

実際のところはどうかわからない。本当にそうなのかもしれない。
が、わたしはその僻み混じりの言葉に、いつも少し呆れたような気持ちを抱く。

彼女たちがその相手を選んだのは、「一緒にいて楽だから」という気持ちが確実にあると思う。





「持つ者」の苦しみ


わたしの友人には医療関係者がいる。
彼は代々医者の家系で、自分も医者になることを志した。
出会った当時、医学部の学生だった彼と話をしているとき、彼はこんなことを言っていた。

「医者になってから寄ってくる奴は金目当てだから、学生のうちに相手を見つけろって親から言われてるんだよね」

 ああ、親御さんは苦労されたのかなあ、肩書き目当ての人って多そうだもんなあ…とその時は思った。


別の医療関係者の女性はこんなことを言っていた。

「自分が割とお給料がいいから、男の人が萎縮することがある」
「旦那さんは割と良いところの社員だから、そのあたりを気にしなくてよかった」

 


ある企業の創業者の血縁として生まれた兄弟は、数千万の遺産相続の争いに巻き込まれ、たった二十歳そこそこで親族と裁判を闘った。


これらは金銭がらみの悩みだけれど、このような「持つ者」の苦しみは、どこにだって転がっているのだ、実は。



お金持ちだからうらやましい?
美人だからうらやましい?
才能があってうらやましい?
モテるからうらやましい?


出自は選べない。
容姿は選べない。
才能は磨かなければ錆びついていく。
人から好かれることは同じかそれ以上の憎しみを買う。

その人が表に見せる、外向きの部分にしか注視せず、隠れた部分に思いを巡らせない人は多い。
ふとした瞬間に彼らが漏らした弱い部分、影の部分に、言葉は気軽に投げかけられる。


「そんなこと言っても金持ちじゃん」

「いいよねー、かわいいってだけでちやほやされて」
「才能あるっていいよな、俺もそんなふうにやりたいわ」
「え、なにそれ自慢?」


悪気なく無邪気に、あるいは明確な棘を持って投げつけられた言葉に、「持つ者」は徐々に疲弊する。
毎日少しずつ傷つき、心を許した人間のふとした言葉から価値観の違いにショックを受ける。


そんな世界だってあるのだ。





「優れている」「劣っている」そのどちらもが「マイノリティ」

 

 

この方は、集団の中でマイノリティとして扱われた経験を語っている。
言葉を選ばずに言うと、マイノリティは良くも悪くも「見世物」になりがちだ。
そして「自分より劣っている」と判断されれば蔑まれ、「自分より優れている」と判断されれば崇拝の対象になる


そしてそのどちらも、相手を対等な人間として扱っていない。



 

 

褒めること、ポジティブな言葉をかけること自体は悪くない。
だけど相手を自分とは違う異質なモノとして見てないか?
血の通った人間ではなく、コンテンツとして消費してないか?というのは考えた方が良い。


才能を認め尊敬し尊重することと、相手を神格化することは違う。



本人は純粋な気持ちから相手を賞賛しているのかもしれない。
「褒めてるのに何が悪いの?」と、自分の気持ちに水を差されたと感じて怒り出す人もいる。

 


しかし、相手を自分と違う人間だと無遠慮に神格化し消費をすることは、
少し人と違った人を「アスペ」と揶揄する行為と同じように、わたしは時々感じるのだ。






賞賛は、時に相手を孤独に追い込む


あなたが好きだ、あなたは綺麗だ、あなたの才能がうらやましい。
賞賛の言葉が相手を喜ばせると信じ込んでいる人は多い。


だけど時にそれは「お前は異物だ」という審判に、
「お前は孤独だ」という宣告になることだってあるのだ。



自分が言われてうれしいことは、相手も言われてうれしいはず?

それは自分が言いたいことをぶつけているだけだ。
自分に欠けたものを持つ相手に過剰に自分自身を寄せ、同一化を図ろうとしているだけだ。


ポジティブな感情はきっと伝わるはず?

それが成立するのなら、「好きだから」を免罪符にしたDVもストーカーも、この世の中には存在しない。





自分の隣にいる人間ですら、自分と同じ光景を見ているわけではないのだ。
視力の違い、身長の違い、着眼点の違い。
もしかしたら色盲で、色の識別が不得手かもしれない。

だったら、心や感情ならなおさらだ。






美人がお金持ちを選ぶ理由


美人がイケメンやお金持ちを選ぶことが多い理由。
それは計算高いからじゃない。一緒にいて楽だからだ。心が磨耗する機会が少ないからだ。

それはまさにこちらのツイートに書かれている。

 



 

 

 

平均から外れた人間は「マイノリティ」だ。
置かれた状況が近い人間、同じ気持ちを味わったことがある人間の方が、その喜びや苦しみを理解しやすい。

自分と違う人間を、容姿や肩書きに左右されずに見ることができる人間は、驚くほど少ない。
それができるのは、各々が立つ地形を無視し身軽に移動し相手に寄り添うか、自分にわからない相手が見る世界を、わからないまま尊重する人…わからないものをわからないままでいられる人だ。*1





若手俳優がファンと付き合わない理由


このままお堅い感じで締めることもできるが、というか、その方が収まりがいい気もするのだが、わたしは若手俳優関係のカテゴリでブログを書いているので、そこに絡めて「自分のファンとは付き合わない」という俳優の心理の考察をしようと思う。

  • 俳優は自分の武器を理解し、それを磨きファンに見せている
  • ファンに見せている姿はある種の幻想
  • 付き合う相手は「戦う相手」ではない(=使うのは武器ではない)
  • 受容して欲しいのは「光の当たっていない弱い部分」
  • 仕事への意識が高いほど、生身の弱い部分は晒さない(出すのは自分の中で消化し、他者に見せられるようコーティングした「見せてもいい」弱い部分)



「ファン」として近づけば近づくほど遠ざかるというのは本当に真理だなと思う。
だってそれは、自分の「光」に惹かれている人たちだから。
生身の自分じゃない、商品としての自分。

この子は自分の弱さを理解してくれているのかもしれない、
でもそれは「自分の本当の、心の底からの本心」を見ているわけじゃない。
「ファン」にそれを晒せる?



「マイノリティ」である俳優は、同じ業界の中では「マジョリティ」になれる。
だけど「ファン」と「俳優」は、見ている世界が違いすぎる。

…こんな感じかなあと思う。
あとは匂わせとかスキャンダルとか、いろいろ。



若手俳優じゃないわたし個人の勝手な想像・妄想なので、これが正しいのかはもちろんわからない。
「自分の武器」を使ってプライベートで承認欲求を満たす若手俳優ももちろんいるだろうし、そこまで考えていない人もいるかもしれないし(それを悪いと言っているわけではない。)

そして仮にこう思っている俳優がいたとしても、対象にリーチ出来る方法は何かしらある。なのでガチ恋の人たちはなんというか…考えれば考えるほどつらくなりそうなんだけど、策を練ってがんばってください…。





さいごに



余談だけど、「持つ者の孤独」を理解できるか否かは、こちらの @kiris_kirimura さんのモーメントを見てどう感じるかで判断できるかと。これは本当に…本当に最高のモーメントなので、全人類見て欲しい…

腕と翼の話


孤独を感じる「見世物」じゃなく、同じ一人の人間として扱ってもらえることがどういうことかというのは、このツイートに凝縮されていると思う。

 






ちなみに、「あの人はこういう弱いところがある人で…」と過剰に寄り添い、独りよがりな共感をし始めるのは妄想と現実の境界の消失の始まりなので、気をつけてください。

若手俳優のオタクはどんどんそこに足を取られ、自分が相手を理解した気持ちになって気が狂っていくけど、


「あなたと俳優はお友達ではなく赤の他人で」
「その考えは事実だと確認が取れたものではなく」
「あなたがそう感じただけだという話であって」
「相手がどう思っているかは観測不可能であり」
「仮に真実だと相手が言ったとしても、それは嘘の可能性がある」

というのを心に留めておいた方が良いと思う。



今日書いたあたりの話は延々とできるんだけど、ひとまずこのエントリはこんな感じで終わろうと思う。

ちなみに、もうちょっとエモくてポエミーに「持つ者の孤独」を書いた記事はこちら。

 

 

 

 

 

▼激熱!双眼鏡ダイマ記事▼ 

 

ちょいちょい更新してます。6/17、劇場3つ追加、前列での見え方追加しました。

買った人、見え方どうですか!?めっちゃ良くない?感想きかせてください。

 

 

 

 

 

 

 

▼当ブログの100記事目までのおすすめまとめ▼ 

 セルフライナーノーツ的な。

 

 

 

▼訂正▼ 

 東京名古屋日帰り遠征の裏技、盲点を指摘してくれた方がいました!

解決策も書いています。(2019.05.29追記)

 

 

 

 

▼よく読まれてる記事とか▼ 

  

 手紙を書くときのTips。内容以外で気をつけることについて。

マシュマロ返信で印刷方法追記しました(2019.05.29)


 

 小説版感想。舞台はまた違ってました。じっくり感想書きたい。 もうすぐトルツメの蜃気楼がはじまるし、はやく書かねば…

 

 

 推しのプラベに踏み込みすぎるのはどうなの?という記事

 

 

 

  

 

 

 

▼推し方に悩んでるならこちら▼ 

 





マシュマロやってます。


リプライやDMも受け付けてますので、何かあればお気軽に。

気軽にどうぞ。だいたいTwitterで答えてます。

回答スタンスは「丁寧なものには丁寧に、無礼なものにはそれ相応に」

 



以前頂いたDMの往復書簡もそろそろ記事にしておきたいなあ…


それでは良い推し事ライフを!
あーーー、遠征の準備してない!!!!!




5/14 追記
TwitterのDMにて感想と質問をいただきました!わーい!こちら許可いただけましたらそのうち記事にします。

*1:ちなみにわたしはこれを「わからないボックスに入れる」と呼ぶ。わからないボックスを運用できる人間は少ない。人は「知らないこと」に耐えられず、想像で空白を埋めようとして、現実をねじ曲げる。でも、わからないものはわからないものとして、そう認めればいいのだ(とはいえギリギリまで手を伸ばしたいのでめちゃくちゃ考えるタイプです)

推しがかわいいことについて語る+返信


大型連休が…終わった…
1ヶ月に及ぶ推し出演の舞台に通い、大型連休も終わり、なんだかやる気が起きない。
これがロスってやつなのかなあとぼんやり思っています。
毎日毎日Take Me Out 2018の世界について考えていたのに、もうそれがない。悲しい。

悲しいので、推しがかわいいTweetを貼ってモチベーションを上げていこうと思います。わたしは推しにはリプライをしない主義*1なのでここで推しのTweetについて語る

なお、この推しのツイッター画像にコメントをつけるというのは、五月楓 (id:kpbrktkr) さんの真似です。(許可済み。ありがとうございます!)


 

 

 

 
Take Me Out終了後、これから打ち上げに行くところでしょうか。
(味方さんは翌日のトークライブで「昨日の打ち上げで〜」と話していたので多分推しも参加している)
さすがに少し疲れてるのかな?という顔ですが、デイビー役とは違ってやさしくてちょっと眠そうな顔がいいな!!
あとそのイヤホンのコードどうなってるの?

 

 

 
くちびるの形がかわいいコンビのツーショットだ!
ふたりとも若干アンニュイな表情ですね、よいですね。
陣内さんは初めのロッカールームのシーンに入る直前椅子の上に立ち、音楽が鳴り終わると同時にどすん!と椅子に座るところが好き。
はじめはスペイン語コンビがどっちが誰なのかわかってなかったんですが、回数を重ねるにつれ、個性が見分けられるようになってうれしかったなー。TMOの記事もまた書きたい…


 

 

 

にこにこ笑顔がかわいい。
オフショット(というのか?)は役とのギャップがあって良いなあ…
この写真を見て思ったのは「かわいいな。そして推し、ピザ食べすぎてんのかな」
でした。しょっちゅうピザ食べてる人のイメージがある。失礼ですね。すみません。

 



 

 
この愛されて育った感があふれ出る笑顔!
人を疑うことを知らない感じの表情、まぶしいですね…。
そしてその服は私物なんでしょうか。スタイリストさんのチョイスなんでしょうか。

推し!!!!! きれいなジャイアンみたいです!!!!!!!


 

 

 

腹巻巻いてほしい。おなかを大事にしてくれよな!
(冷たいものを大量摂取してしょっちゅうお腹痛くしてるイメージを勝手に持っている)
しかしファンを翻弄するテクかもしれません。
そして実は誰かと一緒にいるのかもしれません。
それはそれで良い。



 

 

 

推しのダイレクトマーケティングにまんまとはまって買いました。
そしてこの後のTMOで、変な封筒(後述)で手紙を出した頭のおかしいタイプのオタクです。

 

こりゃうまいっ

 

うーん、いちいち味わい深いよ、推し…



 

 

 


推し、(^^)←この顔文字を多用する印象があるけど、「そういうキャラ設定」を作って狙ってやってそうだなと穿った見方をしている。セルフプロデュースうまいマンだから、突っ込みどころを狙ってちょいちょいぶっこんでる気がする。

 

真相はわからない…真相はわからないが、そう感じさせる<能力>を持っている男だってこと。

それが奴の魅力…!

ウィリアム・ダヴリュー・スピアマン4世…まったく、おそろしい男だぜ…!!!


 

 

 

 

杭州〜!!
推しは自撮りとそれ以外の写真で写りがやっぱり変わる気がする。
これはナイーブな青年って感じですね。板前とかやってそう(前髪的に)

そして女将さんに言い寄られたりしてそうだ。大変だな男前は(妄想が激しい)


推しの握った寿司、一貫一貫がでかそう。




 

 

 
はー、あざとい!!!
この男、自分のこの表情がかわいいってことを自覚しているな…!?
グリーンとアンバーが混ざったみたいな目の色が素敵。きれい。

 

 

 

 

 

「トゥイッター」


絶対わざと言ってる。絶対わざと言ってるこの人。
「トゥイッターってなんなの笑」って突っ込むファンを想像してニヤニヤしてる絶対。
覚えてるぞ、9月のファンミで我々を手のひらの上で転がしたことを…!
してやったり、みたいな顔をしていたことを…!!!!
あああああーーはいはい!!!転がりますよ!!!!!! 手がでっかいからごろんごろん転がっちゃうよね!!!!!!くやしい!!!!!!すき!!!!!!!!



 

 

 
TLで「なんでspiさん『よっ大将!いいの入ってる!?』みたいな顔してるの?」って書いてた人がいて、もうそういう感じにしか見えない。
味方さんのニキビ、なかなか治ってなくて「綺麗な人にもニキビはできるし、なかなか治らないんだなあ…」となんだか感慨深かった。

余談ですが、軽度なものならマキロンとかオキシドールをガーゼ部分に染み込ませた絆創膏を一晩貼ると治ることもあります。(野蛮だからたまにこういうことをする。肌が弱い人にはオススメしない)




 

 

 
この顔ーーー!!! このやわらかくてやさしい表情ーーー!!
ほんと好きです。好き。186センチもあるのになあ!(関係ない)
でっかいのに繊細さを感じさせる表情にグッときます。足のサイズ29.5センチなのに…(関係ない)

 

推しは本当に自撮りがうまい。セルフプロデュースの天才ではないだろうか。
鼻と口のバランスが絶妙だなあ。
やっぱりね、役との落差があればあるほどぐっときます。
TMOのデイビーほんとむかつくわ。なのに!ツイッターではこの表情ですよ。
はあ…まったく…翻弄してくるな…


 

 

 


出た!!!!
絶対わざと言ってるシリーズでしょ!? 知ってた、知ってたよ!!!!!


ダイチ呑みのあの事故回をわたしは忘れないぞ!
すぐにふにゃふにゃになって親戚の酔っ払いおじさんみたいになってたもんね…
「どこ住んでんの?」「あ、そういうのは言っちゃダメなのか」とか生放送で言うなよなー!若手(?)俳優なんだからな〜!!
大地くんの身体が完全に逃げてたのを見て心が痛くなりましたが、その後和解?できたようで良かった。

しかしこのTweetの文章、何回見てもじわじわくる…。
ほんともう…そういうところだぞ…!(すき)


 

 

 

 
穏やかな表情よいですな。
ピザとコーラ!みたいな印象があるけど、ビシッと決めたりセーター着てふわっと笑ってたら紅茶なんかも似合いそうな変幻自在な雰囲気が好きです。紅茶好きか知らないけど。そしてこれパーカーだけど。


なんにせよ、そういう振れ幅を感じるっていうのがすごくいいなあって思うし魅力的だ…
まあこれはオタクの妄想なので、お茶してるといいながら飲んでるのはコーラかもしれません。ティーカップに入ってるけど。



 

 

 

 
同日その後の小道具忘れてた発言。

さっきの写真、指輪はめてたのに全く気付きませんでした。
気づいてた人も多いみたいですね。みんなよく見てるな…(その辺にあまり興味がない)
先のTweetでの弁解?のためにこのつぶやきをしたのかなと考えるとマメというかなんというか。この際既婚設定にしてヤバイファンは振り落としてもいいと思いますけどね個人的には。

いつかのカテコで指輪をポケットに突っ込んでてああー、返しそびれちゃうからか、でもそれ逆に無くさない?へいき?とちょっと心配になったのを思い出した。




 

 

 
ハッシュタグをつけて呟こう!」
この言葉のチョイス。つぶやいてくださいね、ではなく「呟こう!」
じわじわくる…好きだ…。

 

そしてこのスタンプはなんなんだ。突っ込みどころをまた作ってきたな!?
タコスはまあわかる。好きそうなのでわかる。ピザの系譜みたいなものだと思う。
でもモアイ!!!!!絶対狙ってやってるでしょ!!!!!!
なんでそこにモアイつけたの!!!!!わざとでしょ!!!!!!!!


ほんと…ほんとそういうところ……!(すきです)

 

 

 



 
たくましいな! 肩と腕がムチーーーーン!!としている。

ムチーーーーン!!



 

 

 
すみっこで幼児みたいな顔をする30歳男性(かわいい)

 

 




ぶあつい。そりゃセットにぶつかって出られなくなるよね。

 

 

 

 

 




連続で撮ったんだろうなーって写真を見るときに、推しは動きがでかい。
自分のなかに「こういうパターン」っていうストックがたくさんあるんだと思う。
さすが…さすがモデル経験もあるだけのことはある…!



 

 

 

 
この、むー!ってした笑顔好きなんですよ。むー! かわいい。
名前の中にすでにいるもんねなんかかわいいやつが…
ウィリアム・W・スピアマン。

・W・


 

 


笑ってなくてもこの口角!!!!!
素晴らしいくちびるの形。
なんだかご機嫌な人みたいに見えて良いなあ。
天然でこのくちびるの形ってすごくないですか?
ベリーキュート…



 

 

 
仲が良い感じが伝わってきてよいなー!
でも背景をぼかしてくれ…あなたたち有名人なんですよ…とハラハラする。
若干酔ってそうな推しがかわいい。

 

 



 

 
このビジュアルがやばい2018、優勝候補に早くもノミネート。
体格のいい男がダッフルコートを着たら殺人兵器になるってお母さん口すっぱくして言ってるでしょ!!!!!(お母さんとは?)

男らしさとおだやかさの同居のギャップに、どれだけの人間が心を乱したと思ってるんですか!!?!?
そしてなんなのそのちょこっと隙間からのぞく悪戯っぽい顔は!!!
有罪。完全に有罪。

 

ところでマーサ&ハニーほんと最高でした。
おとなしく始めたと思ったら、いきなり不敵な顔をして「歌はうまいです。本州で僕が一番うまいですね」「九州では?」「九州はちょっとわからないですね…日本は広いんで。…こんなこと言っていいのかな笑」


だめだよ!!そして本州の方がだいぶ広いぜ!!!!!!


そして細かいところだけど、推しの幼少期の紹介がちょっと間違ってたのが気になった。(細かいオタク)

 


マーサ&ハニー「参拝男子」#12

 

 

 

 

 

 

 

また…自分のかわいさを…自覚して…!
知ってる。知ってます。知ってました。

加減を知らずに突進していって、ドジったら「えーわかんないなー?」みたいにかわいく振舞って結局許されてしまう大型犬のよう。


ウィリアム・W・すごくかわいい。

186センチ足のサイズ29.5センチ(ほぼ30センチ定規)なのにかわいいし、かわいいと言われるのを自覚しているなんて有罪だと思う。
しかも30歳。完全に有罪。情状酌量の余地なし。




 




マシュマロ返信

 

 
環境の変化で眠れなかったときにいただいたもの。
身体をまっすぐにして想像すると、自分が一本の管になって、身体を空気が通り抜けるような気持ちになりました。いいかも!!







 


手紙というのはこのことです。


毎回舞台からイメージした封筒や、ネタをぶっこんだ封筒を作って手紙を入れてます。(気にいるレターセットを探すよりザクッと作った方が早い)

これは推しがのど飴の画像を上げていたのを思い出して作ったネタ封筒。
クソコラっぽさが漂う…!!
 
平面かつ嵩張らない、手紙もある意味手作り品(どう転んでも重い)ので、じゃあ封筒ならいいかなーという自分基準によりこれは作ってます。
 
マシュマロでいただいたので、
今までの封筒についてのエントリをそのうち書こうかなあと思います。
 
 
 
 
 
ロスとか言いながら、今週も来週も現場だった。
せわしない…せわしないな!
ありがたいけどわたしはぼんやりしている人間なので、もうちょっと噛みしめる時間も欲しい。
 
推しはどうやって切り替えてるんだろう。
すごいなあ…!
 
 
 
 
マシュマロやってます。何かあればこちらでもリプライでもDMでも。
感想とか告白とかお題とかナントカ、お気軽にどうぞ。
 

marshmallow-qa.com

 

それでは良い推し事ライフをー!

 

 

 

*1:これについてはそのうち記事に書きたい

【ドラフト】Take Me Out 2018感想ざっくりまとめ

 

 

こんにちは。寝ても覚めてもTMO。かんそうぶんです。

 

f:id:Bn295:20180425170917p:plain

Take me out される☆の絵です

毎日Take Me Out 2018について考えてばかりで、ブログをまとめようにもツイートが溜まってばかりなので、一端ツイートを貼り付けます。

またしても記事という体裁にこだわらない自由な形式をチョイスする。
 
それが…
 
 
 
 
 
 
Style!!!!
 
 
 
 

 

 
観ていない人にはなにも面白くない気がすごくするので、一応ざっくりあらすじを貼ります。私の感想はネタバレと考察しかないです。
そしてこの内容からまた意見が変わっていっている…。公演期間一ヶ月ってすごい。自分も一緒に物語と一緒に成長できる気がする。ありがたい…
 

男たちの魂と身体が燃え滾る、「ロッカールーム」。彼らにとってそこは、すべてをさらけ出せる楽園だった。ひとりのスター選手による、あの告白までは-。

黒人の母と白人の父を持つメジャーリーグのスター選手、ダレン・レミングは、敵チームにいる親友デイビー・バトルの言葉に感化され、ある日突然「ゲイ」であることを告白。それは、150 年に及ぶメジャーリーグの歴史を塗り替えるスキャンダルであった。しかしダレンが所属するエンパイアーズ内には軋轢が生じ、次第にチームは負けが込んでいく……。

そんなときに現れたのが、天才的だがどこか影のある投手、シェーン・マンギット。圧倒的な強さを誇る彼の魔球は、暗雲立ち込めるエンパイアーズに希望の光をもたらしたのだが-。

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b1893903

 

メジャーリーガーの華やかな選手たちの関係を捉えながら、
そこに渦巻く閉鎖性によって浮き彫りになる人種問題、LGBTなどの社会的マイノリティに深く切り込み、
私たちが向き合うべき実情にスポットを当てた「Take me out」。
2016年12月に日本初演、その年の第51回 紀伊國屋演劇賞 団体賞の対象作品に選ばれた本作が、
DDD青山クロスシアターにて早くも再演決定!密着空間でのあの熱いドラマが蘇る!

https://www.stagegate.jp/stagegate/performance/2018/take_me_out/

 

2016年版だけどちょっとくわしいあらすじ

 

 

 

 

 

 

ダレン

 
 ダレンは意図的に他人の感情を逆撫でする言動繰り返して他者を試してる印象がある。威圧的な振る舞いを割とするよね。これは驕りと怖れが混じり合った結果の行動なのかなあ。

 

ダレンの笑顔がはじめと途中からで全然違う。彼はメイソンに外側に連れ出してもらったんだと思った。外に出た者と出られなかったデイビー、対照的な2人だと思う。ましてやデイビーは愛について説いた側だから皮肉。

 

ダレンは監督と話してる時、メイソンと話してる時、デイビーと話してる時は、普段何枚か被った仮面を少し脱いだみたいな表情をしてて、ウワーー!ってなる。

 

ダレンがピッチングするときの目線席に入ったことがあるんだけど、あの表情はやばいな…。あの自信満々で挑発するような表情する人、めっちゃくちゃ好きなんですよ男女問わず。(エマワトソンとかよくやる印象がある)


演技でよかった、日常生活であの表情する人に会ってたら即落ちだわ…
自分の能力がわかってて、それで相手を挑発する表情する人って、めちゃくちゃセクシーじゃないですか…。お!?やんのか!?と思ってテンション上がるやん…。

ダレンめちゃくちゃセクシーだよな。監督と話してる時の弱い表情と、チームメイトと話してる時の強気な表情の落差も良い…

 

 


デイビー


デイビーとダレンが酒場で話してる時、腕を組んでそれを見てるキッピーの表情とか、「ダレンが大事なんですね?」と言われた時のキッピーの反応を見ると、胸が詰まる。そしてそこのシーンは毎回デイビーー!、!!!お、お、おまえーーーー!!!って思います。
「大事なんですねぇ(語尾をあげる)*1」ってなんだよ!デイビーむかつく!!!!

 

盛り場のシーンのデイビーの「だな」、言い方が違う時があるんだけど、「だ〜なっ」の時は変人感が増してる感じがして、その後の展開を知ってるだけにちょっとイラっとする笑
でもダレンの話をぐーっと身体を傾けて聞いてるのを見て、良い奴だな…と思い直すんだけども…。推しだからかな…チョロいな…

 

盛り場のシーンでデイビーがステップ踏んでたのは、一体何日間なんだろう…。あの演出、酔ってご機嫌になってる感じでキュートだった。(髪の毛の後ろの方がまだ若干ぴよっとしてた時だと思う)

 

 

ジェイソン


ジェイソンはスペイン語ペアが「これなんて言うの?」って本を指差してたら「これはねえ…」って答えようとしててかわいい。リングを首からネックレスにして下げてるからたぶん既婚者なんだろうな。あと、がっしりしてる上に鍛えてて、体つきがすごくかっこいい。野球選手!って感じ。
トッディとしょっちゅうにこにこしててかわいい。

 

 

キッピー


キッピーは物語の進行役だが語りに主観が多く含まれているので実は信用ならない。例えばダレンを性欲が薄いと言ってるけど、ダレンの言葉は正確には「チームメイトとは寝たいと思ってない」なんだよね。

 

 


差別意識

カワバタが心情を吐露しジェイソンとハグした後、笑顔でホモ野郎と言うのがピンとこなかったんだけど、チーム内で日本人というマイノリティであるカワバタが、性的マイノリティを差別する側になるという描写…?と思い至り怖くなった 。

差別する側って一定ではない。一人の人間が持つ属性ってたくさんあるから、どこから対象を眺めるかによって、差別する側/される側というのは容易に変わるよね。

 

 

目が足りない

登場人物がそれぞれの役柄に沿って行動してるから、見るところがたくさんあって目が足りない。
どっちがマルティネスでどっちがロドリゲスかわからないマンなんだけども、シェーンの告白の時に寝転んでおなかぱたぱたしてるのと、それを見てロッカーの方を向いてエアドラムし始めたスペイン語勢がかわいかった。
違う日はロッカーにかけた写真を二人で見ながらシェーンを指差して何か話してたから、英語が堪能な方が「あいつ、家族がいないんだってよ」みたいなことを話してるんだろうな。*2

 

 


物語全体の考察

片思いっていうのは、ある意味自分の理想を相手に求めること。
TMOは片想いとすれ違いの物語。

愛とか恋じゃなく、キッピーはダレンに、ダレンはデイビーに、デイビーは神様に片思いしてて、みんな自分の中の理想を相手を求めてすれ違ったのかと思う。ある意味デイビーは死ぬことで思いを成就したとも言えるけど。

 


「Take me out」されたのは?

 TMOは箱庭(自分の狭い意識)を巡る話だと思う。Take me outされたのはメイソン、ダレン、キッピー。楽園が壊れたと嘆き、出られなかった、出る気すらなかったのはデイビー、監督(=ダンジガー)

 

キーパーソンはメイソン。
「俺らは楽園を失った」がTMOのキャッチコピー。
楽園 = 何も意識せずに野球のことだけ考えていればよかったという環境 だと思う。
そこに所属してないメイソンは初めから「外側」の人間だけど、ここで語るのは「自分の意識の壁」みたいなものの話。

 

メイソンはダレンに、ダレンはメイソンに、キッピーはメイソンにTake me out されてる。
メイソンは言わずもがな。劇中で自分でも言ってるからここでは割愛。

 

ダレン。
ダレンはカミングアウトすることで初めて「完全なるダレン・レミング」として存在できた。「これでよかったんだ。だって俺は、ダレン・レミングなんだから」という独白。あれはつまり今まで(COする前)はダレン・レミング「らしからぬ」振る舞いをしてたってことだと思う。


本当のダレン・レミングを丸ごと許容したのも、何も隠さずむき出しでぶつかってきてくれたのも、あの中でメイソンだけだったんだよね。
デイビーはダレンを拒否した。キッピーとは心が通じ合ってない(そもそもキッピーとは野球の技量の差の問題なのか、実は同じ目線に立ってない。キッピーがダレンに向ける思いの方が強くて、関係性がイーブンじゃない。)

 

シェーンの件がなくても、ダレンはキッピーの言葉を一度拒絶してる。

「こんな時だから言うんじゃなくて、俺はお前のことが好きだ」みたいなことをキッピーが電話で告げたシーン。「心の内を全部話すのが大事だと思う」とキッピーは言ったけど、ダレンはデイビーとの一件もあって「それはどうかな」とかなり強張った顔でそれを拒否してる。あれはキッピーの無神経さへの怒りももしかしたらあったのかもしれない(しっかし、この時の険しい表情と、その直後のメイソンと話す時の気を許したダレンの表情の落差がさ〜〜〜、ほんとさ〜〜〜!!!!)

 

最後にメイソンの思いを受け止めて、パーティーに一緒に〜と言って、戻って迎えに来たところ。あそこで二人の気持ちは完全に通じ合った = ダレンは心からメイソンのことを信用したし、メイソンもダレンに思いが通じたということで、お互いがお互いをTake me outしたと思う。

 

で、キッピー。彼も実はメイソンによって救われてる一人だと思う。
キッピーは物語の語り部だけど、実は語る内容にかなり主観が入ってる(https://fusetter.com/tw/tCShR#all)し、全然中庸な立場じゃない。彼は言葉を信じ、巧みに使いすぎ、それに溺れてしまった人物だと思う。
(ある一定のレンジにおさまる対象には言葉は有効だけど、そこから外れた人間には言葉の力自体が無効化される。今回の場合はシェーン)

 

彼は言葉ですべてを解決できると思っていた。でも実はそんなことはなくて、彼はシェーンの登場によって少なからず傷ついたと思う。デイビーに嫉妬し、「チームの親友」であるダレンとの友情にも亀裂が入った。(でもそもそもダレンはキッピーを友人だと思ってない気がするけど。切ない…)

 


それを救ったのがメイソン。
彼の「言葉にするのは難しいという気持ちを言葉によって表現したんです!」(だっけ?)という台詞で、キッピーは「すべてを言語化しなくてもいい」と許されたんじゃないかなと思う。


たぶんキッピーは、シェーンの「俺が何を考えているか知りたいのか?それなのか?」「知らねーよ!!」という言葉を理解できなかった(シェーンは本当に、あの投球の理由を自分ではわからないし「知らない」と思う)
だけど、メイソンのその台詞によって、シェーンに対して少し理解できたり、自分が言葉に頼りすぎるところを自覚できたんじゃないかな。

 

「会えてよかったよ、本当に」

キッピーがそう言ってメイソンに握手を求めたのは、心からの台詞だと思う。


生きていると、何気ない言葉が誰かを傷つけたり救ったりするものだと思うのだけれど、その一端を見せられたようなシーンだなと思いました。

 

 

ラストシーン考察①


最後のシーンって、もしかしてメイソンはダレンの言葉を信じず、パーティーにも行かずに去ろうとしていたからあの場所に残って別れを噛み締めていたということだったりする…?

 

あのシーンがどうしてもよくわからなくて悶々としてたんだけど。もしかしてメイはダレンが信じきれなくて、あの場所に残ろうとしたんじゃないかなあ。


ダレンは「ゲイの子どもへの支援を」と言ったり、「明日引退しない、明後日する」と言ったり「ゲイカップルと一緒にエレベーターに乗って、お前にキスしてやるよ」と言ったりして、結構メイソンを翻弄してたよね。

 

自分の潜在意識が形を持ったようだとまで感じてる相手に、剥き出しでぶつかって好意を伝えてるのに何度もかわされたら、それは傷つく。

メイソンは、ああまただ、こんなに焦がれてるのに届かないんだなと思った。
優勝チームがもらうリングに価値があるとはダレンは思ってなかった。だから指輪をはめてもらっても、信じきれなかった。
だけどダレンにボールを渡されて戸惑った。
一体どっちなんだろうって心が揺れて立ち尽くして、その後「(やっぱり本気じゃなくて気持ちは届いてない、だから)悲劇だった」ってつぶやいたんじゃないか。

 

だけどダレンが(「ごめん」と謝らずに「俺も」で済ませたダレンが…!)戻って迎えにきて、笑顔で自分の方を見たから、メイソンは本当の意味で「連れ出してもらった」と思ってダレンに抱きついたんじゃないかなあ。

 

野球を愛したダレンがボールを持っていて、と自分に手渡したこと、そして迎えにきてくれたこと。

それを受けて、メイソンはダレンが野球を辞めることを考え直した、つまり自分の想いは通じたと思ったんじゃないか。

だからこそ「春が来るまでなにをしよう」、つまり次のシーズンが始まるまで何をしよう、って言葉につながったんじゃないかな…と思った。

 


ラストシーン考察②

観客…つまり私たちは物語全体を見て「悲劇だった」という意味を考えるけど、メイソンは初めから終わりまで「ダレン(と野球)と自分」について話してた。

彼の前ではダレン以外の人物は脇役なんだよね。最後の場面で、キッピーと会った時も「一方的に見たことがある人」みたいな扱いでしかないし(なんならダレンに夢中でキッピーは視界に入ってなかった。恋は盲目かよ…かわいいな…)、シェーンについても「ダレンに失礼なことを言った人物」みたいな扱い。

 

メイソンの世界は、ある意味ですごく狭くて完結してる。
「昨年のモデルの世界であなたは私だったんです!(意訳)」という言葉からも、ちょっと視野が狭そうな感じが伝わってくるし、一方的に夢中で話してしまうところも、コミュニケーション能力がそれほど高くないのかもな…って感じがする。(でも、ナレーションの部分では少し低くて響く感じの発声/ダレンと話す時は高めの上ずった声、という対比がわかりやすい演技をしてた時もあったから、あれはダレンの前だけ…という可能性もある。かわいいな…!?)


「大変なシーズンだったな」とダレンに言われ「ええ、悲劇でした」と返したところは相槌だから、ダレン目線での答えだと思う。

ダレンの親友・デイビーが、チームメイトであるシェーンのデッドボールで亡くなったこと、シェーンが拘留されたこと、デイビーの言葉がきっかけで「事件」が起こったこと。(でも、ダレンのカミングアウトでメジャーリーグ全体に激震が走った、みたいな目線では話してなさそう。メイソンは最初から最後までダレンと自分しか見てないから。ダレンのカミングアウトを自分の感情と絡めてメジャーリーグ全体の問題として捉えたのは、おそらくデイビーとスキッパー監督(=ダンジガー)だけ。他の登場人物はチームメイトの問題としてしか捉えてないっぽい)

 


一方、ダレンと別れてからのメイソンの独白の「悲劇だった」は、自分についての話なのかなと思う。これについては後に書く。


メイソンはダレンに一目惚れしたんじゃないかなあ。メイソンは一人ぼっちで生きてきた人なんじゃないかと思う。ちょっとそれについて下記に書く。

 

元会計士の引退はダレンがいぶかしんだ通り実は嘘で、ダレンのCOがきっかけで担当を外れたんじゃないかと思う。「関節炎、動脈硬化、南の島」って、ちょっと辻褄が合ってない。病気で余命いくばくもないから引退して南の島に行ったの?とも思ったけど、それなら病気については一つだけでいいのに、なんで「関節炎、動脈硬化」ってふたつも話してるんだろう? それにしっかりとした引き継ぎもしてないなんておかしい。

 

メイソンはユダヤ系。ユダヤ系は家族の結びつきが強い。だけどユダヤ教徒は同性愛は禁止だったはず。となると、メイソンは家族とは絶縁している可能性がある(家族はユダヤ教徒じゃなくてキリスト教徒かもしれないけど、それでもデイビーみたいに同性愛禁止派もあるし)。


「ゲイコミュニティには所属していない、というかできない、自分はその下にいる」とメイソンが言ったのは、おそらくユダヤ人差別が原因。ということは、家族との結びつきもなくて、ゲイコミュニティとも関わりがない。マーゼック姓はユダヤ系だとわかる苗字なので(たぶん。詳しくは調べてない)、それをオープンにしてる=差別される環境にあって、メイソンは孤独に生きてるのかもなと思った。
ユダヤ人はお金に強いので、会計士という職業だからあえてそれをオープンにしてる可能性もある。メイソンは自分の人生をつまらないと言っていたけれど、仕事の話をしてた時はすごく嬉しそうだった。仕事に打ち込む…というよりは仕事しか楽しみがない人生なのかもなあ…。あんなにキュートなのに…!

 


話が逸れたので戻す。メイソン一目惚れ説の続き。
メイソンはダレンに一目惚れしたと思う。その根拠はダレンの会計士に決まった時に「どうかあんまり舞い上がりませんように」と言ってたこと。そして自分の潜在意識が形を持って現れたように感じた、というナレーション。確かこれに続く言葉は「皆がそう思ったと思う」みたいな主観にあふれたものだったかと記憶している(話がそれるけど、主語を大きくして主観で語るって、きみはキッピーかよ!という感じだな。いえ、キッピーも好きです)。


それに、会って2〜3週間で仕事についての話じゃなくて、お互いを知るために面会をしてる。(クライアントとの距離を詰めるのが彼の仕事のスタイルかもしれないけれど)
その時の緊張した様子が、ちょっとビジネスじゃなくて私情が入ってる気がするんだよなあ。

@setsuya_stさんの伏せ字ツイート | fusetter(ふせったー)

 

この方の感想も読んでふむー…と思ったんだけど、「メイはダレンと関係があることを自分のステータスにしようとしてて」ってとこはわたしはちょっと意見が違う(否定したいわけじゃなくって、あくまでもわたしはこう思ったって話。次はこの視点で見てみたいと思います)。


メイソンのあの芝居がかった「まあーダレン!?ダレン・レミングさんですかー!?」「また隣のゲイカップルが〜」というやり取りから察するに、ダレンはメイソンの対応をわざとだって知ってたわけじゃない?
わたしは、あれはメイソンのダレンに対する甘えだと思うんだよね。「ああはいはい、わかったわかった」ってやってもらいたくてちょっと苛立たせるような、試すようなことをするような(メイソンかわいい。あれ?わたしメイソン大好きなのかな?)


「いつかお前の家に行って、エレベーターに乗ってそのゲイカップルの目の前でキスしてやるよ」に対して「今から来ませんか?9分後に」とか、その後の「明日」って言われた時の落胆とか、かわいすぎるでしょ…。めっちゃ恋愛やん…。メイソン、めっちゃダレン大好きやん…かわいい。
(クラブハウスに行ったら緊張して倒れちゃう、ってなんで?と思ってたけど、あれは試合後のギラギラした感じのダレンはセクシーすぎるからということか?といまふと気づいた。章平さんが相手を挑発してバットを振る時のちょうど目線席に入ったことがあるんだけど、最ッッッッッッ高にセクシーでした…。やばい。あれはやばい。お芝居でよかった。日常生活であの表情する人にエンカウントしたら即堕ちやぞ…。まじでやべーーーわ。あと関係ないけど写真の展示を見て、すごく壊れやすそうな繊細な表情や、色っぽい表情される方なんだな…と思いました)

 

また話が逸れた。
「ダレンと別れてからのメイソンの独白の「悲劇だった」は、自分についての話」これについて。

 

自分の潜在意識が形を持ったように感じる相手、野球界のスーパースター。交わることがないはずの存在と出会ってしまったこと、彼に惹かれたこと。でもダレンは自分を翻弄するだけで本気じゃなさそうなこと。(ゲイの子供を支援する基金を立ち上げる…と言った後に耳元で冗談だよ、と嘲るように言ったり、エレベーターでキスしてやるよ、をかわしたり、明日引退しないと言ったけど明後日と言ったり(←これはキャッキャウフフな会話とも取れるけど))

 

そして彼が引退をしてしまえば、会計士としてさえも関わることができなくなること。


メイソンは劇中、明日引退するというダレンに対し「私のために引退しないでください」の後に「あなたのビジネスマネージャーのために」と付け足してるんだよね。これは「ダレンのことを好きなメイソン・マーゼック」という人間としての発言の後、会計士メイソンとして言い直したんだと思う。
生身の、むき出しの自分自身の言葉だと、きっとまたかわされると思ったんじゃないかな。そしてメイソン自身も傷つきたくなかった。だから、ビジネスパートナーとして、と言葉に保険をかけたかったのかも。


メイソン一人ぼっち説補足
「神を信じていない」という台詞から、信仰する宗教がないことがわかる。だから彼は本当にどのコミュニティにも属してないんじゃないかなあ。家族親族、ゲイコミュニティ、宗教。姓をオープンにすることで人種差別にもあって、友人もほぼいないのかも。

 

 

カテコとかあれこれ

はけてく時の俳優さんの素に戻る感じ良いよね。いつかの回で、カテコで浜中さんが帽子を脱ぎ損ねた?時、味方さんが「おい〜笑」みたいに笑って、浜中さんがちょっと恥ずかしそうにしてて、はけてくときに2人で何か喋ってた時があって微笑ましかった。

栗原類くんは独特の雰囲気があって、カテコもぎゅん!っておじぎをしてて、それがすごく印象的。他のお芝居も観てみたいなあ。

 

spiさん、TMO始まった時と比べてカテコの表情がやわらかくなってる気がする。よいですなあ…。
spiさんの立ち振る舞いが美しい。足を少しずらして50度くらいにつま先を広げて立ち、左手を後ろに、右手を胸に当ててお辞儀してた。紳士…。
なのに舞台から降りた後何か蹴っ飛ばすみたいな子どもっぽい動きをしてて、そのあまりのギャップにわたしは死んだ。


デイビーの後頭部のセットは
激しくぴよっとしてる
→撫で付けてるけど毛先がぴよっとしてる
→撫で付けてるけどよく見ると少しだけ毛先がぴよっとしてる
→撫で付けてぴよっとしてない(休演日に切った?)
みたいな変遷を辿ったと記憶している。

 

 
 

TMOのベンチシート座ったときに、「うわー、今ここで目の前に立ってる役者さんにカンチョーしたら舞台が台無しになるのに、みんなそれをやらないなんて!!!!舞台って信用の上に成り立つものなんだな…」と感じて、グッとくるものがあった。(某日ツイートより)

 

たまにこういう雑念にまみれたことを考えてしまう。もっと集中したい。

 

 

 

 

 

本当に毎日TMOのことばかり考えているけど、全然退屈しない。

公演期間が長い舞台で良いなと今回感じたのは、役者さんの演技も変わる、演出も変わる、自分の解釈も変わるのが身にしみてわかったこと。
 
「自分の考えを言って、演出家の意図と違ってたらちょっと恥ずかしいな…」って気持ちがあったりもしたんだけど、いろんな方の感想を読んで、「自分が感じたままでいいんだ!」って思えるようになったこと。
このあたりの話はまた別エントリに書きたいな。
 
 
 
残り8公演、幸運にもまだ現場に入る機会に恵まれたので、1公演1公演を大事に噛み締めたい。
 
 
 
 
▼関連記事▼


 

 

 
 

*1:語尾を上げない日もある

*2:後日カワバタさんに注目して、彼のかわいさや複雑さに「…すき…」と思いました。

Take me out 考察。シェーン、キッピー、ダレン(までやって力尽きた)

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 ▼初見感想はこちら▼


 

初見の印象は「こわい」だった。登場人物の行動や心理がわからない部分が多くて。
その後見たときは愛や絆の部分がわかりやすく増してるように感じ、救いがあった。
そして頭のなかで登場人物の行動の理由などを毎日ぐるぐる考えて、それぞれの輪郭が薄ぼんやりと見えてきた気がする。

メイソンの言う悲劇がどういうことか初めはわからなかったけど、やっぱりこれは悲劇だ。



楽園という箱庭を失ってなお、そこに留まろうとした者と、そこから外に出た者。
ある部分では他者から虐げられる者が、無自覚に他者を排斥すること。
得られたものも大きいけど、失ったものも多く、失われた「楽園」には皆もう二度と戻れない。
それが良いことか否かは、きっとそれぞれの登場人物によって違うのだと思う。

 

※今回はがっつりネタバレしてます※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





シェーン

シェーンの異常な潔癖症は自分の排泄物まみれで発見されたという出自のせいもあると思う。

けれどゲイについての差別意識や、ダレンに沐浴について触れられたシーンの態度から考えると性的虐待を受けていた(ないしは同性にレイプされた経験がある)可能性もあるのでは?と思って、アメリカの当時の事情を調べてるけどなかなかない。


アメリカで起きる虐待の中で一番大きな割合を占めるのは、里親からのものだそうだ。シェーンはすぐに施設に返されたと言っていたので、その辺りは不明。ただ、転々としていたということなので、なんども別の里親に引き取られては戻された可能性も考えられるかもしれない。

施設での虐待というと、カトリック神父の小児性愛についての話が思い浮かぶけど、多分シェーンはキリスト教系の施設には入居してなかったんじゃないかなあ。宗教が母体になってる施設なら、信仰についての話もおそらくあると思うので。



●有色人種への差別意識

テレビインタビューのシーンでは「黒いのや黄色いのやサンバ踊ってるような奴がいるから気にならない」という、違いを受容しているような発言を彼はしている。これは自分と同じく、全員が野球をするという目的の下で動いているため違いが気にならないという意味かなと思う。

まともな教育を受けられなかったであろう彼は、自分が何を考えているのかを表す言葉を知らず、喋ること、書くことに若干のハンデがある。つまり他人との意思疎通に問題が生じていたはずだ。
だが、野球という世界では彼は唯一自由になれた。他者と共通の言語を使えた。そこでは人種は関係ない。それぞれが自分の役割を果たし、勝つことが目的だ。


つまり、人種や言語は関係ない。
彼は「黒いのや黄色いのやサンバ踊ってそうな奴」…言葉以外でコミュニケーションを取る人間が自分以外にもいることで、ハンデを感じずにいられた。つまり、救われていたんじゃないのか。

ただ、これはあくまでもマウンドやロッカールームという、野球の下に成立していた楽園のなかでの話。そこを出れば、彼は無知・無教養から人種差別主義者になる。
有色人種だと言われれば激昂するし、他者を「白人じゃない奴」「お前は半分人間じゃない」などという言葉を叫ぶ。
このシーンの、2/5は人間じゃない、どんな本にでも書いてある、つまりお前は半分人間じゃない!というような台詞、かなりきつい。
簡単な読み書きすら困難な彼が言う「どんな本にでも書いてある」という台詞。
自分の考えではなく、他者の考えを「正しいもの」の証明として振りかざすこと。
これこそが彼の未発達さ、からっぽさの象徴という感じだ。

おそらくシェーンは、野球の下に成立していた楽園では有色人種を受容し、楽園の外では否定している。その矛盾に気づいていない。これがまず、ひとつの悲劇だと思う。



●シェーンの抱える「からっぽ」さ
「俺にとって世の中は、知らないことがいいことの方が多い」
「それはお前が馬鹿だからだ」
シェーンとダレンのこのやりとりは印象的だと思う。

「誰もが羨む中産階級(ところで中産階級が「誰もが羨む」ものだというのがわからなかった…そうなの?)」で「(有色人種でありながら)白人にペコペコしないでいい」「神がかって」おり、自分に自信がある(ように見える)ダレンは、十分な教育を受けていたことが予想される。

一定水準以上の人間には、知識は有益なものになる。
だがそれに満たない人間には、自分自身の居場所や現実を突きつけられる毒のようなものかと思う。


「シェーン、お前はそんなことを考えてない」
「そうなのか?教えてくれキッピー」


自らを語る言葉を持たず、粗末に扱われてきたであろうシェーン。「自分に話しかけてくれたから」お前は友人だとキッピーを評するシェーン。彼は、恐ろしいほどからっぽだ。

キッピーは「自分はシェーンを理解できる」との傲慢さから彼に声をかける。「お前はそんなことを考えていない」、これも「シェーンを理解できている」という前提からの言葉だ。
キッピーは、実は少しもシェーンを理解していない。
言葉で全てを明らかにし、言葉によって世界を説明し理解できると思い込むキッピーには、その外側の世界にいる「言葉を持たざるもの」であるシェーンのことを理解できない。二人はすれ違っている。

「からっぽ」のシェーンはキッピーの傲慢さを見抜けない。それを優しさだと思う。
「からっぽ」のシェーンは、自分が何を考えているかがわからない。だからキッピーの言葉を自分の本心だと思う。

シェーンは、憎むべきダレンの言葉さえ受け入れてしまう。「からっぽ」だから。


「死ね」


ダレンがデイビーに放った言葉、シェーンはそれをそのまま実行する。自分が自由になれる「野球」という世界で、クローザーとして。
カワバタが言っていたように、シェーンにとってもきっと「負けることは死ぬこと」だ。
だからシェーンはデイビーを「殺した」
結果的にそれは、野球の試合という閉じた世界を飛び越えて、デイビーの命そのものを奪ってしまった。


痛々しいくらいに剥き出しのシェーンの姿や叫び、それを理解できると思ったキッピーの傲慢さ。
自らを語る言葉も、他者を理解する言葉も持たず、ある意味で子どものように無垢に、野球だけに生きるシェーンに、デイビーへの言葉を聞かれてしまったこと。
これもまた悲劇だ。



少し引っかかってる部分が少し。
キッピーとダレンが面会に来た場面での「白人じゃない奴が一人いなくなっただけだ」という台詞。あれはデイビーについて指していると思うのだけど、デイビーは有色人種ではないのでは…?
そこで混乱した。誰か教えて欲しい…






キッピー

繰り返し彼について考えるうちに、自分のなかのキッピー像というのが少し変わってきた。

 引用失礼します


キッピーは頭が良く、スウェーデン系だからなのか性的マイノリティに関しても理解があり、「チームの中で」ダレンの一番の友人だ。
エンパイアーズの他のメンバーと同じく、野球を愛し、おそらく勝つことへの意欲も強い。

今私が考えているキッピーの手紙代筆の理由はこんな感じだ

  1. 負け始めたエンパイアーズをまた勝たせるため
  2. チームメイトのシェーンへの嫌悪感の緩和
  3. シェーンを理解できているという傲慢さ
  4. ダレンへの好意



1〜3は初見でも感じていたんだけど、4は物語を反芻していて思い至った。


キッピーは、物分かりがいい大人なんかじゃないのかもしれない。
意外とこどもっぽいところがある人間なのでは?


はじめ、わたしはキッピーのダレンへの謝罪の意味がよくわからなかった。
シェーンの手紙を書いたことではなくて「自分がデイビーをあまり好きではなかったこと」を謝罪するというのが、今ひとつピンとこなかった。

→すみませんこのシーンではまだ手紙の話は出てなかった。(4/13訂正)

でもこれ、彼の行動原理を考えるときに重要な部分なのでは?
キッピーはダレンの理解者でいようとしたけれど、もしかして彼を理解できていなかったのかもしれない。


  • ダレンのようなスーパースターがすべての選手をチェックしてると思うか?という冗談めかした太鼓持ち的な発言
  • 5ツールプレイヤー、更に彼にしかない6つ目の要素〜という「主観的な」賛美のナレーション
  • 神がかっていたダレンよりも、人間らしい今のダレンが好きだという発言(=自分に理解できる存在にダレンが近づいたということ)
  • 自分はチームでの親友、デイビーは本当の親友というような発言
  • デイビーに嫉妬していたという発言
  • 俺たち友達に戻れるか?というラストの発言


もしかすると彼は、羨望の気持ちを隠してダレンと接していたんじゃないか。



ロッカールームでのダレンとの軽妙なやりとりは、なんだか気の合う男子学生のそれみたいだと感じた。
そして試合の場面。音楽に合わせてダンスをするシーンで、キッピーはメイソンの 尻をいたずらっぽい顔をしながらグローブでつついていた。


俺はお前の理解者だ、そんな顔をしながらキッピーはダレンと接しつつも、本当のところは彼を同じ地平に立つ対等な人間だとは思ってなかったのかもしれない。デイビーとダレン、天才二人の関係に嫉妬し、羨んでいたのかもしれない。

キッピーは、チームの低迷した士気を立て直すために手紙を代筆した。ダレンのことを考えるなら、それは奇妙な行為のようにも見える。けれど、「皆が野球を愛し、勝ちたいと思う」のが正しい集団で、彼はきっと「上手くやれる」と思い、それを実行した。そして、ダレンが孤立することもそれで防ごうとしたんじゃないかと思う。

彼が今まで積み上げてきた上手く立ち振る舞える技能、これもまた悲劇の一端を担っていたんじゃないかと思う。




ダレン
この人は本当に自信満々な人なのか?と思ったこともあったけど、今では考えが元に戻った。
ダレンは虚勢を張り、自らを強く見せようと振る舞う人物だと思う。

ダレンは不安を抱えている。ゲイであることがある種彼の負い目になっていたんじゃないかと思う。それはデイビーの発言に対し「本当のことを言っても自分を受け入れてくれるか」と問いかけた部分からも見て取れる。


きっとダレンは愛とか恋じゃなく、ただデイビーが好きだったんだと思う。
キッピーがダレンに憧れていたように。
自分と同じように野球の才能があり、何事にも動じず、物事を冷静に分析できるデイビー。

そんなデイビーに「俺は妻と子どもがいる。その点で、男として優れている」「お前のことがよくわからない」と言われるダレン。

ダレンは友達も知り合いもあまりいないと後半、メイソンに語っている。
それはおそらく真実で、彼は心を開いて他者とコミュニケーションを取っておらず、そのため「友人」と呼べる存在がいなかったんだと思う。


誰が見ても二人は親友だ。
ダレン自身も、それが事実だと信じたかった。
だからカミングアウトした。


デイビーも、彼なりにダレンが大事だし、好きだったはずだ。
でなければ、あれほどまでに怒る必要がない。
ダレンもデイビーもきっとお互いを信じたかった。
ダレンはデイビーの言葉を聞き、自分自身をさらけ出すことを選んだ。デイビーが受け入れてくれると信じて。
そしてデイビーはそれを受け入れられなかった。
敬虔なクリスチャンである彼は、戒律というの下に彼を糾弾した。


ダレンはデイビーに幻想を抱いていたんだと思う。
強く、物事に動じることのない、優秀な人間だというような。
しかしそれは、信仰によって守られた箱庭のなかでしか成立しなかった。

ボタンをかけ違ったまま進んだ8年という時間は、お互いにとって長すぎた。


デイビーは箱庭から出ることを拒んだ。
「楽園」を壊したのはお前だ、自分は裏切られたと叫んだ。


セクシャルマイノリティや信仰云々を抜きにしても、心を開いていない人間に対し、相手が無条件に自分を受け入れてくれるなんていうのは残念ながら都合のいい幻想だ。
(だからと言ってデイビーの行動を許容していいわけではない)



けれど、この話の登場人物全てが悲劇の担い手になっているわけではない。
自分と相手との価値観の違いをこえて、ダレンを「外」に連れ出した人間がいる。


メイソンだ。



 

 

 

 



…ってここまで書いたんですけど、めっちゃ長いな!思ったので次回に回します。
以下、ふんわりした脳直の感想。





ジェイソン
ジェイソンはゲイフレンドリーに見えて、心の底では偏見がある。
それはダレンがジェイソンにハグした時の彼の表情からも明らか。

「うわあ…」って顔してるよね。悪気はないんだろうけどなあ。悪気や悪意がない差別意識って厄介だよね…
ここの演技がわかりやすく変化していたありがたかった。




メイソン
メイソンかわいいよね。あのワーー!ってなってるところも、縋るような目も、喜びを隠しきれないところもかわいい。連れ出してもらったと思いながら、メイソンはダレンを連れ出してもいるんだよね。
わたしは「えっ、二人は惹かれあっていたんですか!?」くらい初見でぼんやり見てしまったので、次にダレンが愛おしそうにメイソンを見つめているのを目撃して「ワーーーー!」と思った。なんや…その表情…。圧倒的彼氏感。そしてメイソンの可愛さ。

ダークなところばかり見ようとしてしまうので、次はメイソンを追いかけて、ラブっぽい方面でも感想を書きたい次第。




スキッパー監督
ウィリアム・R・ダンジガー = スキッパー監督という話が英語版ガイドに載っているらしい。
その話を聞いて、ヒッ…っと息を呑んだ。
一体、次わたしはどんな気持ちで彼を観たらいいんだ…。
TMOは愛も描かれてるけれど、それぞれの背景を考えるとやっぱりすごく怖い話なのでは、と感じる。でもきっと、それがこの世の中のリアルな姿なのだろう。

ウィリアム・R・ダンジガーの手紙の「もしも自分の息子がゲイだったら…もちろん選択してそうなったら、という意味ですが」ってところに、いくら他の文でフォローしても拭えない根深い差別意識と無理解を感じた。選択してLGBTになるって考えなんだなと。
こわいよ!監督!!!!





デイビー
デイビーの四角四面な性格からなんとなく子どもの数は意図して決めたのでは?と思った。なのでクリスチャンのバース・コントロールについて少しググったんだけど、同性愛と同じくカトリックプロテスタントでサクッと「こうだ」と分けられるものでもないっぽい…?

キリスト教の中でも同性愛について認めようとする派閥もあるらしいけど「繁栄という正しきもの」から逸れた傾向ということで「同情」の対象として、との考えだったりするところもあるらしくて、いろんな考えがあるんだなあと。

TMOでもロマーレでも「悪魔」という言葉が出てくるのは、やはりキリスト教が関わる話だからなのかなあ。


spiさんのデイビーの演技好きだなあ…。
「そういう考えを持って生きてる人」って説得力がすごい。だからこわい。発言の意味や理由がわかるぶん、とてもこわい。


ちょっと気になってることがあるんですけどね、デイビー、髪の毛の後ろがピヨっとしてることないですか?わたしが見たときだけかな? ね、ね、ねぐせ!?!?こんな堅物なのにねぐせかな!?と思って動揺したんですけど、そういうセットですかね…。個人的にはかなりグッときました
かわいいやん…大人の男の人にねぐせついてるとか、かわいいしかないやん…しかもあんなかたい役なのに…。いや、セットなんだろうけどさ。
あと、踊ってるところかわいい。かたい人物かと思いきや、パジャマみたいなラフなボトムなのもかわいい。さすが脳直の感想。エモーショナル(物は言いよう)
 

はじめはダレンとのシーンを見て「おいデイビー!!!お前!!!」と思ったんだけど、あれ?もしかして彼も彼なりに葛藤が?とか思い始めると深みにはまってしまいそう。
デイビーについて、またちゃんと感想を書きたい。
こんな萌え語りじゃなくてな!!! 真面目なやつをな!!









「俺たちまた友達に戻れるかな」
「俺たち友達だったのか?」

というあたり、カラッとしてるというか、日本の話ではないなという感じがして好き。
うれしいことも悲しいこともひっくるめてそれが人生だし、また日々は続いていく…という感じがNext to normalを思い出した。海外原作のお芝居は、そういう雰囲気のものが多かったりするのかしら。



座席の関係もあると思うけど、演出も、回を重ねるとよりわかりやすくなっているように感じた。登場人物が纏う空気や感情がより伝わって来たし、エンパイアーズの団結力や阿吽の呼吸みたいなものももっと感じられた。お芝居ってナマモノだ。この舞台が1ヶ月上演されて、それを何度も観られるのがうれしい。



つぎはどんな発見があるかな。たのしみ!
 
 
 
 
「外側」の話とか「わからないものをわからないものとして理解する」話と絡めて書きたかったけど、今日は一旦ここまで。
TMO、考えること多いなー!
 
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Take Me Out 2018、初見感想

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ネタバレかもしれないところは反転してますが、気になる方は自衛してください。

Take Me Out 2018、初見感想。Twitterからざっくりまとめ。

 

 

登場人物のそれぞれが、自分が良いと思った選択を取る。

保たれていた均衡が破れ「楽園」は失われる。
皆が当たり前のように心に抱える歪み、それがあぶり出されるような話だと感じた。
楽園がなくても私たちは進むしかない。

あやういバランスの上に成り立っていたかりそめの楽園を失い、ラスト、ダレンは歩き出したんだと思う。



人は意図せず他者を傷つける。

例えばジェイソンが話しかけるのは、彼的にはあのタイミングでしかあり得なかった。
だけどダレンの「なぜ今なんだ」という言葉どおり、それは心の底にある差別心が滲み出たような場面だと思う。
ダレンがカミングアウトしたその日に話しかける意味。
チームに移籍して3週間。雲の上の存在のダレンに「話しかけるから今だと思って」「自分は問題ないと思う」と言う理由。

きっと私たちは無意識のうちに、誰かを損ね、傷つけている。




ダレンは頭が良くてメンタルのトレーニングもしっかり行ってるんだろう。だからこそ他人の弱いところを突くことも可能なんだろうと思った。会話の中で他者をコントロールしてイニシアチブを握ることも。
それはもしかして人種による負い目から形成された性質なのか?
他者のコントロールだったり、会話のイニシアチブを積極的に握ろうとするのって、相手を対等に扱おうとしてるなら必要ない。それってこちらが優位に立つための行為だから。そういえばダレンは他者と自分を全く対等に扱っていない。

優位に立とうとする人間は、心の底では自信がないことも多い。

ダレンの自信に満ちたあの言動は、弱さの裏返し、虚勢を張っての部分もあるのかもなと思った。(事実、「楽園」を失い彼は傷ついたし、「シーズンの前と後では全然違う、シーズン前は自信があった」と語っている)

彼の弱さがわからないからトッディは苛立っていたんだろう。
彼の弱さがわかるから、キッピーはダレンと友人だったんだろう。
そしてわかるからこそ、キッピーはシェーンにああいう接し方をしたのかもしれない。



他者を理解できるというのは恐ろしく傲慢な考えだ。
私たちは他人のことなど本当には理解できない。
だからこそ慎重に手を伸ばし、相手に寄り添うしかできない。
そこを見誤り、自分には他者が理解できると思い込めば、事態はおかしな方向に転がり始める。




わたしは2016年版take me outを知らない。
だから、過去のキッピー*1も知らない。だけど味方さんの喋り方に木村伝兵衛ぽさを感じたので、熱海殺人事件を観ていてよかった…。
自信に満ちて聡明で、少し傲慢さがにじむ感じだった。ずるさも。
初見と2度目以降だと見方が変わる役だろうなあ…次観るのが楽しみ…



シェーンを演じる栗原さんの演技がすごく生っぽくて、心がザラッとする。
なんだかすごく「リアルにそこにいる」ような佇まいだった。演技を超えて、生々しく迫ってくるような、アンバランスな存在感。
シェーンの歩んできた道のりを思うと胸が詰まる。シェーンの行動を見た側の気持ちも、シェーンの立場の気持ちもわかる気がする。ある種、ものすごく無垢で剥き出しの役だと思った。
最後に少し語られたシェーンについて。牛乳瓶を一つ残らず銃で砕いたシェーン。その銃口が人間に向けられなかったことが、なんだか逆に、胸を締め付けられるような気持ちになった。





spiさん演じるデイビーの、冷たい手で心臓を掴まれるような声が耳に残って離れない。
外側はかたいけど、やわらかくてちょっと抜け感があるような声で、喋り方はカチッとしてる。抑揚のつけ方がオーバー気味で、吹き替えぽいというか。規範と戒律を守る、有能な男という感じだった…

役が変わるたびに全然違う面を見せてくれるから、もっと見たいなと思う。
止まれない12人の朝倉くんやH12の哲人くんみたいな柔和な面があるかと思いきや、デイビーみたいな四角くてかたい面を出してきて、びっくりするんだよ、spiさんの演技を見てると。

パンフレットにもあったけれど、spiさんは聖と俗、透明と濁りというような両極端な面を併せ持っていると思う。今まで磨いてきた技術で、役にあわせてそれを取り出したり組み上げたりして、わかるように観客に見せてくれる役者さんだなと思う。魅力的で、とても好きだ。
クリスチャンであり*2、日本人とアメリカ人のハーフであり、所属グループでLGBTの啓蒙活動のイベントにも参加したことがある彼は、どんな気持ちでデイビーという役に触れ、どうやってデイビーという男を演じたのだろう。

なんにせよ、親友のはずのダレンを拒否し、罵り、少しも自分の考えを変えようとしない頑なで冷たい声がこわくて仕方がなかった。

こわくて、すごく魅力的だった。
 
 
 
 
またこの舞台が観られるのがうれしい。
はやく観たい。まだ「これはどういうことだ?」っていうシーンも多いので。
 
とりあえず、今感じたことを覚書として書いておく。
あーーー、はやく観たいなあ。
 
 
 
 
そういやTMO観る方は、田亀さんのこのインタビューを読むと何か思うところがあって良いかもしれない。
「ゲイフレンドリーなのに、根っこのところで偏見があるのに気づいていない人です。なんとなく拒否感を抱いている人にはしょっちゅうお目にかかる」
「「あからさまな差別には闘えばいいだけ」という田亀さんが、厄介だと感じているのは、本人も気づいていない偏見だ。」

 わたしはジェイソンにこれを感じた。

 


 
  
 
 
 
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ポエムだぞ!!!気をつけな!!!!



 

 

マシュマロとかDMとかいつでも気軽にどうぞ。

ふわふわ好きです。ふわふわして…アタシをふわふわにしてよ!

marshmallow-qa.com

 

*1:関係ないけど、キッピー・サンダーストームってかっこよくないですか。技名か?くらえ!キッピーサンダーストーム!!!本名がクリストファーというのも良い。

*2:2018年現在、彼がクリスチャンかどうかは知らないけれど

男、女、民族としての業。濁流に飲まれ抗い命を落とした女の物語〜ROMALE 感想

舞台Romale感想 晴れた日のねどこ

 

 

 

貸切公演に行ってきました。
1幕の終わりからほとんど泣いてた気がします。
これは無理!もう一回観ないと無理!と追いチケしたので、現段階でTwitterに書き散らした感想をざっとまとめておきます。
ストーリー自体のネタバレはなし。ただしインタビューからわかる程度の内容や、一部のセリフを書いているので、気になる方は避けてください。




ROMALE(ロマーレ)~ロマを生き抜いた女 カルメン
観終わってから後、このタイトルの意味がじわじわと胸に響いた。
ロマーレは  「男」「女」「民族」としての業をそれぞれ背負った登場人物と、愛という濁流に飲まれ抗い、命を落とした女の物語だ。


ストーリーの説明にも出てきた
「私って女はきっとあんたを不幸にする」
この台詞を聞いてから、涙が止まらなかった。

 

 幕間に投稿したツイート

 


カルメンのホセが可愛くなってしまう気持ちだったり、「その瞬間は本当にそう思って」口にした言葉は紛れもなく真実なんだよね。
一途でまっすぐで、だから眩しいホセにどうしようもなく惹かれて、でもどんなに惹かれあってても、これが上手くいかない恋だというのは初めからカルメンにはわかってる。

「楽しませてあげようと思って」
そんなことを言ってホセを遠ざけようとしても、結局は彼に囚われてしまう。
だってもう、惹かれあってたら仕方がない。どうしようもできない。誤魔化せない。

不幸になるってわかっててもホセの手を取ってしまうところに
カルメンのロマとして生きる絶望、諦念、それでも必死に手を伸ばすひたむきな愛を感じて、
涙がこらえきれなかったです。




ホセが伍長としてまとめる部隊の兵士たちは、カルメンを蔑みつつも彼女から目が離せない。
カルメンは誰にでも愛想を振りまいたかと思いきや急に冷たい目で拒絶してきて捉えどころがない。
ロマは「劣った」「卑しい」民族であり、カルメンは「阿婆擦れな女」
だから、俺たちが「遊んでやってる」んだ、そう思わないと多分やってられない、この差別が根付く社会の中で、本気で惚れてるなんて言えない。


だからこそカルメンは、ホセのまっすぐさ一途さが眩しいし怖い。
誰に蔑まれようと、構わない。
だけどホセだけには…という期待。でも分かり合えない絶望的な断絶が二人の間には横たわっていて、その度にカルメンは自分をロマだとまざまざと感じさせられる。

体に流れるロマの血は何よりも強い誇りであり呪縛。
誰よりも自由で気高く、そしてロマの血に囚われ、一生をロマとして生き抜いた女、誰よりも重い業を背負う女・カルメン



抗えないし隠しきれないくらい惹かれあってるのがわかる瞬間って確かにある。
言葉にしなくても、目で、表情で、手のかすかな動きで、何考えてるのか全部手に取るように感じられて、じれったくてたまらなくなるような気持ち。
どうしようもなく惹かれあってるって事実と、上手くいかない未来が分かりきっていることに打ちのめされそうになる。

そんな未来をつゆほども想像せずに、ただただまっすぐに「愛のようなもの」を向けられると、降伏するしかないよね…とカルメンを観て、その決意と、台詞に感じる諦念と少しのずるさに胸が詰まった。


 

自分ではどうにもできない濁流みたいな抗えない力で動きだすのが『恋』 そういうどうしようもない気持ち。 どうしようもないけど諦めているわけではなくて、 「その濁流、泳ぎきってみせるけど?」 みたいな、世界一強くなったような錯覚を起こす気持ち。 (だから気が狂ってると自分で思う)

愛にも恋にもなりきれない 〜ガチ恋アンサー〜 - 晴れた日のねどこ

 

 
 
これは以前ブログに書いた、「恋」について自分が思っていることです。
カルメンが劇中でホセとの二人の関係・気持ちを「濁流」と表現してたんだけど、ほんとに…ほんとにもう…うまい言葉が見つからない…
カルメン、一緒にお酒飲みたいよわたしは…(突然の告白)



というか、この登場人物全員とお酒飲みたいんですよわたしは。
モブ兵士の、階級に縛られながらもカルメンに惹かれ、自分自身の気持ちを否定し、彼女に決して心は開いてもらえないことに対する鬱屈ですら、もはや愛しい。
 
何を言ってるんだ?って感じだけど、恋も性欲もすごくピュアというか、気持ちとして純粋そのものだと思うんですよ。すっぱい葡萄みたいに相手を蔑んだり…という部分の話じゃなくて、自分を突き動かすような衝動というところに焦点を当てると、全然嘘がないと思うんです、人間の感情として。
 
だからもう、登場人物全員に「そうだね、わかるよ」って言って回りたい。
 
 
素晴らしいよロマーレ…ほんと全人類見てくれ…

正直恋愛ものでこんなグッとくる話に出会えると思わなかった。




以下、Twitterに書いたそれぞれの役についてちょこっと。


■スニーガ
伊礼さん、インタビューをみたらスケベな感じに…とかもうちょっと若かったらホセ役が来たかもしれないけど36歳だから(スニーガ役が来た)とおっしゃってて、え!TENTHのときあんな王子様みたいだったのにどうなるの!?と思ったら、スケベな権力者だった…!力で女を服従させるタイプ…! えろい!
権力持ってて周りが自分に従う人ばかりの人って、カルメンみたいな意のままに操れない女大好きだよな!わかるぞ!そういう存在を力でねじ伏せると興奮するんだろ!わかるぞ!!!!(決めつけ)


■ローレンス(太田基裕
思ったより出番が少なかったのがさみしいんですけど、めちゃくちゃ純粋じゃないですか…。カルメンに惹かれつつああいう心情って、浅瀬でキャッキャしてるぶんには楽しいけど深みにはまったらめちゃくちゃつらいやつじゃないですか…
つんと澄ました顔で、ロマの女であるカルメンを蔑みつつもものにしたいと思ってて、なんかでもそれって板挟みじゃんめちゃくちゃつらいじゃねーーーーか!!!!!なんだよ……あと軍服かっこいいです……
一幕のぷりぷり怒ってる太田さんが新鮮でした…落差!!!
 
 
 
 
 

 

 衝動的に追いチケしました。

 
 
また観られるのが楽しみ…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
一点だけモヤッてるんですけど、東京芸術劇場プレイハウスのS席ってどこまでを言うんでしょうか…
S席と記載されてたけど、1階席の後ろから2,3列目レベルもS席扱いなの…?
と妙に納得がいかず。2階がA席なのかな。それとも貸切公演だと席種も違うのか?と気になってる。真相はいかに。