店員と客で例える、推しとファンの関係性 〜オタクの同調圧力と謎の思考〜
こないだオタク心理について話してたんだけど。「推しとの関係性」「推しとの信頼関係」というワードが出てきて「推しとの信頼関係とは!!?!?」となった。オタク以外が聞いたら意味がわからない文字列過ぎる。
が、オタクならわかりますよね。
推しも人間なので、当然感情があり性格がある。が、推しとファンは「推しとファン」なので、1:1で築く信頼関係ってなんだよ!とツッコミを入れたくなる。
…が、推しもオタクも人間なので関係というものは存在し、信頼の有無や強度もまた存在する。が、推しとファンは「推しと(以下無限ループ)
舞台俳優とファン、やはり距離が近すぎて何かがおかしくなる可能性が極めて高いジャンルな気がする。バンドやスポーツ選手や芸人もそうかもだけど。
「推しとオタクの信頼関係」は、よく行く店の店員と客とのそれに近い気がする。プライベートで接点はないが、好き嫌いや合う合わないがある…みたいな。このお客さんは忙しい時の注文を避けてくれてありがたいなとか、常連だけど絡み方がちょっと苦手だなとか、そんな感じだろうか。
店員によっては誰にでも感じよく雑談してくれる人もいるし、愛想はないけど細かくお客さんを見ていてお水を差しに来てくれる人もいる。かと思えば、そういうのが全くない人もいる。常連で好かれていたり、お店に余裕があるタイミングだと、ちょっぴり料理をサービスしてくれることもある、かもしれない。(ファンサ)
お店のどこが好きって人それぞれだよね。わたしはお店に求めるものが料理(演技)以外、例えば店員さんのトーク的なもの(ファンサ)でも良いと思う。
リアル店舗の話になるけど、メニューが少ないのがちょっと不満、でも店員さんがフレンドリーに話しかけてくれて、ごはんを食べに行くと元気になるお店というのがわたしはあります。
そう考えると、演技を楽しむのが高尚!ファンサ厨?邪道だわw みたいなのはちょっと謎かもしれない。高尚とは??
何を好きになるか、どうして推すかの理由なんて、人それぞれでいいじゃんね。
商品は大好き、サービスしてくれるとうれしいが、それが主目的ではない。
どちらかというとお店側にも好かれたい。だがサービス目当てで相手の気をひくため過剰にアクションを起こすのはちょっと違うなーという気持ち。積極的に上客だと思われたい訳ではない。あくまでもわたしのメインはごはんを食べに行く(金額分の演技を見たりイベントを楽しむ)こと。
「推しとオタク」を「店員兼商品と客」に例えると、わたしはこんな感じかなー。
「商品は大好き、暇なので良く新入荷をチェックしに無駄に足を運んでしまうし、いろいろ買う。でも店員に常連だと思われたい下心はない。好かれるとちょっぴりサービスしてくれる可能性があるらしいが、そういうの本当大丈夫なんで。放っといてくれたら勝手に買うので。」という客。
— ChirO_oy5656 (@ChirO_oy5656) May 18, 2019
そもそも、店舗あるいは接客という概念が、商品そのものや品揃えなのか、物理的利便性(アクセス、営業時間、広さ、店内の動線、棚の配置、外観内装)なのか、購入までのスムーズさ(在庫、会計の手段、梱包、通販の有無)なのか、客あしらいなのか多領域に及んでいて、その好みも人それぞれだよね。
— ChirO_oy5656 (@ChirO_oy5656) May 18, 2019
こんな意見もあったり
しかし推しとオタクを「よく行く店の店員と客」の関係に当てはめた時、店員=商品なので地獄感が強い。なるほど難しいし奥深いジャンルである。舞台俳優界隈すごいな。
「上客」が何か、ファンにはわからない
毎日ランチに来る客と2ヶ月に一回来る客がいたとして、どっちが人間的に好きかは完全に店員の好み次第。そして両者を比べてどっちが偉いか?というのは設問自体がおかしい。偉いも偉くないもない。我々は客である。あるのは店に利益があるかどうかじゃないだろうか。
毎日平日500円ランチを食べたら2ヶ月で2万。でも2ヶ月に一回頻度で来店する客は、毎回3万使うかもしれない。額だけなら3万の方が大きいけど、少額でも毎日来る前者の方が店的にはありがたいかもしれない。が、その人がウザ絡みする人なら迷惑かもしれない。
よって、何が良いかは客に判別できない。
ただまあ、お店を頻繁に利用する人、お店に行かない人がいるとする。お店に行った事がなかったり数回しか行った事がない人が「わたしが間違いなくこの店の1番のファン!!」とか言い出したら、面食らうし「うわ、何言ってるのこの人…」となるんじゃないだろうか。(どこに向けて言っているのか謎の、愛が深いアピールをする茶の間の話)
寛容アピールする茶の間の真相はこれでは?
何が店にとっての利益になるかは客には判断できない。が、自分が感じたことを伝えることは可能だし自由だと思う。それは利用頻度に関わらずだ。
例えば料理や店の雰囲気は好きだけど、店のトイレットペーパーが高確立で切れてて困りますとか。見えるところに予備が置いてあったらいいけど、どこにもなかったら困るよね。別にトイペじゃなくてハンドソープでも良いし、テーブルの上の調味料がしょっちゅう切れてるとかでも良いです。
これが2ヶ月に一回行く店や、初めて行く店ならまあそんなこともあるか〜で済ますかもしれない。そこは人によると思う。が、毎日行く店でそういう不備があると困る。頻繁に通うほどその不備や不便にぶつかる可能性が高くなる。(普段電車に乗らない人と日常的に電車に乗る人だと、人身事故に遭遇する確率は後者の方が圧倒的に高い)
もしかして「わたしは気にならない」「そういうのは愛が足りないんじゃないですか?」「ファンなら我慢するべき」って言う人は、単純に店の利用頻度が低い可能性があるのかもしれない。それが「茶の間ほど謎の懐が広いアピールをする」真相なのでは…?
そりゃ利用頻度が低いなら気にならないよな…。 ありうる…。仮説でしかないが、これ、結構正鵠を射ているのでは…? そして茶の間あるある、お金を落とさないけど「愛では誰にも負けません!」というアピールとも繋がるのではないか。アピールできる要素が他にないから、懐が深い・愛に溢れた自分!を声高にアピールする感じ。(あのアピールってどこに向けてのアピールなんだろうね。やはり同担か? ちなみにわたしは茶の間をdisっているわけではないです。虚空に向かって謎のアピールをする人がよくわからないだけ。だって意味がないし滑稽じゃん…)
備品の管理をするのは店の責任
店の備品を補充するのは客の役目ではない。それは店の役目である。来店をしてカネを払っているんだから当たり前だ。が、困っていることや「これはちょっと…」という点があるなら伝えた方がいいのでは?とわたしは思う。その方が全員が幸せになるからだ。ちなみに、全員というのはお店、自分、他のお客さんを指します。
若手俳優のオタク界隈には、
「それを指摘するとチェックをしなかった店員が傷つく、評判が下がる」
「あの店はそんな店なのかと客足が遠のく」
「店のファンが悪評を言ってどうする」
などの理由で、不備に目を瞑る、意見を封殺する同調圧力があるように思う。(そのくせ闇深いアカウント (婉曲表現)でボロカスに言ってたりするのは不思議ですね。)
率直に言うと、なんなのその風潮?意味がわからん…くらいに思っています。
特に「店のファンが悪評を言ってどうする」論。「意見を述べる=悪」という謎の思考を持った人が一定数いること本当にわからない…。「トイレットペーパーがいつも切れてるからあの店は無能、クソ。あんな店2度と行かねえ!!」と言いまくるなら悪評を立ててると思う。が、「トイレットペーパーが切れていることが多いので改善してほしい」って発言を、「お店の意に沿わない発言!悪!」と言う人がいるのが理解できない。え、普通に不便じゃん…うんこしたくなったらどうすんの…?(トイレットペーパーはあくまでも例えであって、うんこは関係ない。うんこって言いたかっただけ)
若手俳優のオタクって、過剰に運営の肩を持つ謎の思考に侵された人が一定数いるなと思います。不満を述べると推しの評判が下がると思って我慢しているのか(我慢=美徳と思っている、「苦痛」を「努力で勝ち取った称号」としたがる精神性がある)、不満を言うと推しくんに嫌われるかも!見えるところでは推しくん最高としか言いません!ってマインドなのか(なら闇深いアカウントで伏せれてない伏せ字でボロカス言うのやめーや、と思うんですが)
それ、ブラック企業マインドに染まった社畜が新人いびりをするみたいな考え方だな?と思います。もはや運営マンセーの宗教じゃん。推しや運営は絶対! 異論は一切受付けぬゥ!(法月仁)
問題は「苦痛」を「努力で勝ち取った称号」としたがる精神性とか、周囲と同化し排除されない為・現実的に生活力を会得する為にやっている事を「主体的」と言い換える盲目さか。やるやらないかは置いとくとして「本質を見るか、見ないふりをして差別の再生産をするか」では大きな違いがあるよ
— ぺそみあん🌴 (@pesomian02) June 11, 2019
先日引用したツイートを再度引用
みたいなことはここにも書いた
再度言います。店の備品を補充するのは客の役目ではない。それは店の役目である。客は来店をしてカネを払っているんだから当たり前だ。が、困っていることや「これはちょっと微妙では…」という点があるなら伝えた方がいいのでは?とわたしは思う。その方がお店、自分、他のお客さんが幸せになると思うので。
そしてそれは然るべき方法で、直接言うのが大事だと思う。匿名でボロカスに言うことでもなく、運営に意見を伝える人を叩くことでもなくて。
不便さを我慢することは美徳ではない。我慢大会をして全員が苦しくなっていくのは馬鹿馬鹿しい(中長期的に見たらファンの減少にもなる)し、「ここを改善してもらえると助かる」って意見を「我慢できないのは愛が足りない」「自分でトイレットペーパーをもってこい」「お店の人間じゃないのにそんなことを言うのはおかしいのでは?」と封殺しようとするのは完全にお門違いですよね。そんな話は誰もしていない。我々は顧客以上でも以下でもない。そのズレた意見で幸せになるのって誰なんだろうか…。
まとめ
- 客がお店に何を求めるのも自由。他人があれこれ言うものではない
- 「お金を多く出す=偉い」ではない。客は等しくただの客
- 「偉い偉くない」はオタク同士の不毛なマウンティングでしかない
- そこに突然乱入する「お金は出さないけど愛なら負けない!」は滑稽
- 通う客 = 推しが人間的に好きな客、ではない
- 推しや事務所にとっての上客がなんなのかは、オタクには判別ができない
- 推しが人間的に好む客と事務所の好む客はイコールではない
- 店のオペレーションの悪さをアンケートなどで伝えるのは悪ではない
- 推し礼賛!推しくんは絶対的に正しい!それ以外の意見は認めない!disだ!というのは地獄感が強いが、そういうオタクって多いよね
- それって推しに嫌われたくないから or 自分は愛が深いアピールなのかもね
それでは良い推し事ライフを!
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断絶の話。
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【ドラフト】若手俳優のオタクはブラック企業マインドに染まっている
まとまらないまま一旦放流
化粧や美容を「努力」という名でコーティングした「労働」だと本質的には知っているからこそそれをしていない他者が憎々しく見えるんだろうな。どんな事でも「自分はこんなに苦労しているのにお前は楽をしている。許せない」という感情は起こり得るものだしな
— ぺそみあん🌴 (@pesomian02) June 11, 2019
「努力という名で覆われた苦痛」にプライドを持つメンタリティは当国においてかなり一般的ではあるが、美容やら化粧やらファッションに於いてもそれが適用されている様を見るとみんな美容化粧装飾が「苦痛」だってわかってんじゃんと思ったりする。
— ぺそみあん🌴 (@pesomian02) June 11, 2019
問題は「苦痛」を「努力で勝ち取った称号」としたがる精神性とか、周囲と同化し排除されない為・現実的に生活力を会得する為にやっている事を「主体的」と言い換える盲目さか。やるやらないかは置いとくとして「本質を見るか、見ないふりをして差別の再生産をするか」では大きな違いがあるよ
— ぺそみあん🌴 (@pesomian02) June 11, 2019
「問題は「苦痛」を「努力で勝ち取った称号」としたがる精神性」
これ「若手俳優のオタク」のことじゃーん!と思った。
わたしは「闇深い若手俳優のオタク」に違和感を感じていたんだけど、それがなんなのかこのツイートでわかった気がする。ブラック企業と同じメンタリティを感じるんだわ。そりゃ相入れないわ。
ブラック企業のようなメンタリティとはどういうものか。
『全落ちで切実に求めてます😢って人はどれくらい努力したのかしら🤔ちゃんと努力したら🎫取れると思いますけど?😅』みたいなやつね。
モラはこちらの「辛い」に対して
— えに(有葉 えに) (@enicat10) June 9, 2019
「自分だって辛いんだ」と
辛いんだマウントを取ってくる
しかし関係ないよね?
モラが辛いからといって
こちらの辛さが消えるわけじゃないよね?
なのにマウント取ってきて
こちらの辛さを消そうとしてるよね?
関係ないよね?
消えないよね?
これはモラハラに関してだけど、構造は同じ。
自分が努力をしているからといって、努力をしていない人を下に見てはいけない。努力でマウントを取ってはいけない。サボってるように見えるのはわかる。すごくわかる!でも違うんだよ、情熱の送料だったり、推し事への根本の姿勢が。
ほかのオタクがサボって流ように見える時は、3月のライオンの二階堂の話を読もう…!!
「努力をしない他人を許さない」
それの何がまずいかというと、他人の状況を考えてないから。
皆それぞれプレイしてるゲームが違うんだよ、だからそこを一括りにしたらあかんやろ、と思う。
プレイしてるゲームが違うとはどういうことか。
「若手俳優の舞台を観る」ってゲームの種類は同じ。でもゲーム自体の難易度や知名度やゲーム内のレベルや、プレイヤーがゲーム慣れしてるかが、人によって違う。
FFもドラクエもスプラトゥーンもモンハンも、機械を使ってプレイするゲームって点では同じだよね。でもRPGなのかアクションなのか、オンラインの協力ゲームなのか対戦ゲームなのかって違うよね。同じFFをプレイするユーザーでも、ストーリーを追うのが好きなのか、アイテムをコンプするのを目指してるのか、タイムアタックして最速攻略したいのか、ミニゲームを延々とやるのが好きなのかって違うじゃん…。
そして、ゲームにかけられる時間も違うじゃん。大学生で時間がすごくあります!大学生で課題とバイトに追われて時間がないです!社会人です、カネはあるけど時間はない!ブラック企業に勤めててカネも時間もない!主婦で家事があるからなかなか時間を作れない!
とかさ。
ある程度の推し事をしてる人って、文字通り身を削ってると思う。時間とかお金とか労力を使って、チケットを手に入れて、現場に足を運んで、手紙を書いて。それってすごい事なんだよ。だって、時間もお金も体力も気力も、限りある資源じゃん。それを「よく知らん他人」のために使うんだよ!すごい情熱だよそれは。
でも、履き違えるな。
それは「自分がやりたくてやってる事」だよ。
自分がやりたくてやってる努力で、誰かの上に立ったような気持ちになるのはおかしい。
「全然努力してないじゃんw」「こんなこともできないの?」
これって、ブラック企業に洗脳されてる人が言うセリフと全く同じじゃない?
人生の優先順位は違うし、置かれた状況も違うんだから、自分のものさしで他人を計るのは違うと思う。趣味でやってることならなおさら。
闇深い若手俳優のオタクに感じる違和感って、ここなんだよね。
ブラック企業と闇深いオタクの共通点は、支配とコントロール。「この価値観が正しい」って圧をかけて、自分より努力してない人を見下して馬鹿にする。
で、オタクの一番闇深いところは、これが誰に向けてのポーズなのか、それが有利に働くのかわからずに振り回されてる人が多いこと。
ブラック企業はボスや権力者の機嫌を取ればいい。
でも、闇深い若手俳優のオタクは機嫌を取る対象=推し じゃないんだよね。「推しという偶像」が喜ぶ(と思うこと)に粉骨砕身している…。もちろんたくさん通ったり座席を埋めるのは喜ばれることだろうけども。
果たして戦っている相手は誰なのか。
認められたい相手は誰なのか。
なぜ自らをブラック企業マインドに染め上げるのか。
「所詮趣味」と言われることにそこまで身を削るのは、非オタクから見ると滑稽さがあるだろうなと思う。なので悲壮感があるのかもしれないし、それを振り払うために、より閉じたコミュニティに閉じこもりがちなのかもしれない。そして視野狭窄に陥り、より「弱い」オタクを叩く…
「若手俳優のオタク」の常識は、やっぱ世間の常識とはズレてるんだよね。そこのズレをどれだけ意識できるかが正気を保つ鍵なのかもしれない。
承認欲求とか、自ら進んで「搾取」される=愛情の深さだという誤認だとか、バーナム効果とかが絡んでくるからまあ難しい話だなと思うんだけど、最近ふと思ったのはやっぱり「若手俳優のオタクとブラック企業マインドに染まった人間は似てる」、これに尽きる。
そして最後に言いますが、全落ち切実マンはわたしも好きではない。そこは同意できる。一生のお願いを連発するタイプだなと思うし、言葉に重みがないから真っ先に譲渡候補から外す。ありふれた言葉で他人に何かを頼むなよ…と思うなよ、と言いたい。
今日はそんな感じで。
次は多分現場メイクのおすすめコスメ記事(アイメイク編その①)です。
それでは良い推し事ライフを!
▼激熱!双眼鏡ダイマ記事▼
ちょいちょい更新してます。
見え方どうですか!?めっちゃ良くない?感想きかせてください。
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(★ありがとうございまます。★が引用スターで、☆がマシュマロで現状いただいてるリクエストです)
気軽にどうぞ。だいたいTwitterで答えてます(レスは遅い)。
回答スタンスは「丁寧なものには丁寧に、無礼なものにはそれ相応に」
マシュマロうれしい。
▼ツイ廃です▼
気軽にフォローするとTLが埋まります。
あなたは「特別」にはなれない 〜出待ちについてのマシュマロ返信①〜
先日の出待ちエントリにマシュマロを頂きました。
出待ちについてマシュマロ主がどう思っているかが浮き彫りになる文章だったので、Twitterで返答した内容に加筆修正しブログでもUPします。
なお出待ちエントリはこちら
先に結論を。
あなたがメリット、デメリットを考え抜いて出待ちをしているなら、問題ないと思います。でももし違うなら、問いかけるべきはわたしではなく自分の心だと思います。わたしの行動を変えようとするのではなく、自分の本心と向き合って今後の行動を考えてください。
2019.07.04まじめに出待ちに悩むかたへのマシュマロ返信記事書きました
以下詳細。
- マシュマロ全文と要約
- 東宝系や小劇場系などの出待ちはノーカンなのか? 〜2.5次元に限れよ問題〜
- 役者サイドの本心はブラックボックス
- 嫌われているかもしれない恐怖、それと向き合いたくない気持ち
- タイトルを変更したら?という提言について
- 「あなた」がわたしにマシュマロを送った理由
- マシュマロ主の大きな矛盾
- まとめ
- 伏線回収
マシュマロ全文と要約
- 1.出待ち容認俳優の出待ち列の横で「出待ちは山賊!」と言える度胸があるか
- 2.その度胸がないならエントリを削除してはどうか
- 3.あるいは「2.5次元界隈」などと範囲を絞るのはどうか
- 4.出待ちを労働と捉えるか交流の場と考えるかはファンの自由
- 5.出待ちを労働と捉えるか交流の場と考えるかは役者の自由
- 6.交流の場と捉えている人が「出待ちは山賊」エントリを読んだら不愉快になる
- DMやリプで名乗って意見する度胸はないので、匿名でメッセージを送っている
こんな感じですかね。
これを一言に直すとこうなります。
「お前ムカつくんだよ、黙れよ」
わたしの回答を簡潔に述べます。
引用元→ジョジョの奇妙な冒険(第4部) ダイヤモンドは砕けない(集英社文庫)
理由とマシュマロ主についての考察を順番に述べていきます。
東宝系や小劇場系などの出待ちはノーカンなのか? 〜2.5次元に限れよ問題〜
前回分と合わせ、東宝系の劇場やその演目に出演している俳優の対応についても触れてます。再掲します。
※ちなみに2019年のキューティ・ブロンドでは公式から出待ち対応禁止が出されています。
出待ちは山賊 〜出待ちのメリットが見つからない〜 - 晴れた日のねどこ
★Staffよりお知らせ★
2019-02-10 15:16:32
いつも神田沙也加を応援いただきましてありがとうございます。
ミュージカル「キューティ・ブロンド」入り待ち、出待ちについてのお知らせです。
東京公演はじめ全国各地劇場での入り待ち、出待ちによる対応を控えさせていただきます。
プレゼントに関しましては、各劇場ロビーにてプレゼント受付が設置されていますので、
お預けいただけるようお願いいたします。
なぜそこを飛び越えて送ってきているんですかマシュマロ主よ。
神田沙也加さんは過去、出待ちをOKしていました。また、俳優でも可能な範囲で対応をすると公言している方もいらっしゃいます。
出待ちは山賊 〜出待ちのメリットが見つからない〜 - 晴れた日のねどこ
出待ちを容認してる俳優もいるって書いた上での記事だったのに、なぜそこを無視して送っているんですかマシュマロ主よ。
更に言うと、わたしはこうも書きました。
なお、再度になりますがこれは出待ちが禁止されている舞台で出待ちでプレを渡そうとしていたのでは…?というケースを元に書いています。バンドとか小劇場はまた別だったり、ケースによってもまた違うと思います。
出待ちは山賊 〜出待ちのメリットが見つからない〜 - 晴れた日のねどこ
出待ちは悪なのか? 一概に悪だとは言えないと思います。出待ちを容認している劇場もあるからです。が、推奨ではありません。「入り待ち出待ちをする方は終演後〇〇時にどうぞこちらへ!」なんて案内はオフィシャルサイトなどではしてない。(もししてたら興味があるので教えてください)
出待ちは山賊 〜出待ちのメリットが見つからない〜 - 晴れた日のねどこ
大丈夫だ、君は君の信念に基づき、出待ちで役者と交流をすればいい。
役者サイドの本心はブラックボックス
わたしは「出待ちってメリットがなくない? 俳優に時間外の無償労働をさせる厚かましさがすごいし、推しの都合より自分の欲求を優先するマインドが嫌いだわ」と自分の考えを述べました。そして禁止されてる演目での出待ちはまじで辞めようや、と書きました。
が、大丈夫です。あなたの考えを否定している訳ではありません。
「出待ち=交流」
そう思うファン、演者がいてもいい。
両者の気持ちが一致していれば何も問題はない。
だけどファン「だけ」が、交流だと思って役者と接していたら? 演者はなかなか断れませんよね。だから「出待ちじゃなくて手紙などで応援して」と公式が発表する場合があるんじゃないでしょうか。(これは2.5次元系に限らずというのは上記ですでに述べました)
そういう話をわたしはしてます。
マシュマロ主は、どうしてそれを無視して「出待ちを交流だと思うファンも演者もいる」と、わざわざ「匿名」で送ってくるのか。その気持ちを考えます。
嫌われているかもしれない恐怖、それと向き合いたくない気持ち
あなたは今、
「自分だけが交流のつもりで、俳優がそう思ってなかったら?」
「自分が俳優から迷惑だと思われてたら?」
と怖くなって、わたしに意見したんじゃないでしょうか。心の底では出待ちに後ろめたさを感じているのでは? まあわかんないですけど。
あのね、いいんですよ。出待ちしても。それはあなたの自由だから。(禁止されている舞台でやるのは論外です)
わたしが記事中で挙げた、
- 出待ちをすることで嫌われる可能性
- 推しの時間を奪う可能性
- 自分が迷惑になっている可能性
これらを当然十分考えた上で、あなたは出待ちを選んだんでしょ?
だったら何も問題ない。自分の考えに責任を持っているので。
だけど何も考えずに出待ちをしていた、あるいは薄々感じてはいるけれど、見ないようにしていた意見を目にしてしまった。だからわたしにそのモヤモヤをぶつけたかったんじゃないでしょうか。
で、ここがポイントなんですが。
マシュマロ主は、なぜ数あるツールから、あえてマシュマロを選んでわたしにメッセージを送ってきたのか。
リプでもDMでもコメントでも、選択肢はいくらでもあるはずです。
なのに、マシュマロを選んだ。
しかも、AIに弾かれないように、わざわざ一部表記を平仮名にして。
出待ち=俳優との交流の場だと心の底から思っており、堂々と主張をするのなら、匿名で送る必要はありません。そしてこの匿名で送る心理は、後述するマシュマロ主の大きな矛盾とも繋がります。
タイトルを変更したら?という提言について
タイトルをつける際、わたしにはわたしの考えがあってつけています。
ぱっと見、不親切なタイトルになっていることも多いです。でも、読めば意図が伝わるよう、引用なり説明を懇切丁寧に記事中でしてるんですね。
それで意味がわからない・伝わらないのなら、あなたがわたしの狙う購読層から外れてるんだね、としか言えません。わたしはタイトルにひかれてクリックした人に、現状でできうる限りの最大限の説明をしてます、すでに。
反応してくれたのはうれしいけど、「あなた」のためにブログを書いてる訳じゃありません。
というわけで、しないです!
「あなた」がわたしにマシュマロを送った理由
なんで「あなた」はわたしにマシュマロを送って来たんでしょうか。
わたしがほかの人から悪印象を持たれないように心配してくれたから?
違いますよね。
「自分の行動が否定されたようで嫌だった。だから自分は間違ってないと証明し安心したいがために、わたしの主張・行動を変えさせたかった」
こんなところかと思います。
だって、よく知らない人間が他人から悪印象を持たれようがどうでもいいですよね。自分の人生に関係ないもん。だけどわざわざあなたは関わって来た。
なぜか。
自分の人生に関わっちゃう発言を、わたしがしてたからじゃないでしょうか。
これが「お前の発言気に入らねえ!!わたしの推しは出待ち歓迎してるもん!!わたしは推しと交流してるもん、迷惑じゃないもん!!取り消せ!ばーか!!!」って言ってたら清清しいし正直でいいなと思います。
でも違う。
かんそうぶんさんは、お友達に「出待ちってまるでさんぞくみたいだよねー」と、プリンスロードを形成している人たちにも聞こえるように、お話しをすることができますか?
できるようでしたら、そのままのエントリーで大丈夫です。できないのでしたら、エントリーを削除するか、一部内容を変更してみてはいかがでしょうか?
ルールの範囲内でコミュニケーションをしている人たちが、今のタイトルを読んだらどう思うでしょうか?
出待ちを労働と考えるか、コミュニケーションの場と考えれるかは、ファンにとっても、演者にとっても自由だと思うのですが…
これ、意図的に主語を大きくしてわたしを抑圧・コントロールしようとしていませんかね。
「ルールの範囲内でコミュニケーションをしている自分は、今のタイトルを目にして不愉快です!!!」と言えばいいだけの話だと思います。そして再三にわたり言っていますが、「わたしはエントリ中で出待ちを容認している俳優にも言及している」んですよね。出待ち=悪だと決めつけてもいない。
今のタイトルを読んだらどう思うでしょうか?
どう思うかは人によると思いますよ!!!
タイトルを見て「なにいってんのこいつ」と思ったら、スルーするかクリックして内容を確かめればいいだけの話です。
つまり、あなたはスルーできず、さらに内容も読まず、タイトルに釣られて何も考えずにマシュマロを送ってきたってことになりません…?
という訳で、マシュマロ主は「出待ちは山賊」というタイトルに痛いところを突かれてメンタルがブレてるんだな、それを正当化するために「みんな」というワードを持ち出してわたしに意見をしたんだな、でも、匿名ですら「自分はこう思う」と言い切る胆力は持ち合わせていないんだなと思いました。
「みんなそう言ってる、だから辞めろ」を攻撃の手札として使うのって、それが有効だと思い込んでる多数派に流される人間ですよ。自分の意見に軸があれば、「みんな」なんて持ち出さなくても議論はできます。
「あなた」は議論の土俵にすら立ててません。
子どもが「みんな持ってるから買って」と親に駄々を捏ねてるのと同じです。
そしてわたしは、あなたのお母さんじゃないです。あなたの感情に配慮・ケアをして、エントリを取り下げたり改題することはありません。するとしたら、納得できる理由を提示された時だけです。*1
そもそもですけど、わたしは「出待ちのメリットが見つからない…」って言ってる訳ですよ…! 冷静になって考えて!!?!?! 北風と太陽を思い出してください!!!!
つまり、メリットを教えてくれたら「そうか!出待ちってまじでサイコーだな!山賊発言してごめん!取り下げるわ!」ってなるかもしれませんよ!!!!?!!? 内容を読まずに脳直でマシュマロを送ってる場合じゃねえよ!!!
もっと!もっとじっくりと読んでよ!!!アタシの魂<ソウル>を込めた文章を…!!!! 端から端まで、もっと、もっと読んでよ!!!!
マシュマロ主の大きな矛盾
話が脱線したので戻します。
「プリンスロードの前で出待ちを悪く言えるのか」
マシュマロ主はわたしにこう問いかけています。
でもこれ、おかしいんですよ。マシュマロ主にこれを言う資格、ないんです。
ちょっと整理しますね。
プリンスロードの前で出待ちを悪く言う = 出待ち容認派の前で直接言う
ってことですよね?
つまり現実で、対面で、直接顔を見て反対意見を言えますか?ってことですよね?
待って!!!
「プリンスロードの目の前で同じこと言えんの?」って言ってるあなたは、なんでわたしに「匿名で」話しかけてるんですか?!!!?!?!!?!?
これは驚きのブーメランです。
よ、よりによって、マシュマロで!? 「顔見て直接言う度胸がないなら消したら?」って意見を、マシュマロというmostふわふわ匿名ツールで言うの!!?!?! ま、まじで…!!?!?!
まあおもしろいからいいんですけど、あまりにも筋が通らないですよねこれは…。わたしに聞き入れて欲しいのならば、少なくともマシュマロよりは匿名性が低いTwitterのリプとかで堂々と話しかければいいと思います。
ほんと、なんでマシュマロにしちゃったの…??
あとネットは「嫌なら見ない」ができるけど、対面でそれは無理ですよね。だからプリンスロードの前で言える?って設問自体がおかしい。
あなたは「出待ちは山賊!」と目の前で言われたような気持ちになったのかもしれません。が、ここはインターネットです。能動的に情報を得る場所です。逆に言うと、アクションを起こさない限り情報にはアクセスできません。あなたは、あなたが起こしたアクションにより「出待ちは山賊」という言葉を見かけ、「こんなタイトルを付けるのはけしからん!」と憤り、内容を読まずにマシュマロで「けしからん、消せ!もしくはわたしには無関係な内容に変えろ!」と言ってる訳です。
はじめの話に戻りますが、あなたがプリンスロードの前で「出待ちは山賊!」って言って欲しいなら言ってもいいです。誰かの前で怖気付いて言えなくなるような気持ちで頭の中を見せてるわけじゃないので…。
マシュマロ主もそのくらいの気概を持っていただきたい。
まとめ
そろそろまとめます。
- 出待ち容認俳優の出待ち列の横で「出待ちは山賊!」と言える度胸があるか
→ある
- その度胸がないならエントリを削除してはどうか
→度胸があるので削除しない
- あるいは「2.5次元界隈」などと範囲を絞るのはどうか
→2.5次元界隈に絞った話をした訳ではないので絞らない
- 4.出待ちを労働と捉えるか交流の場と考えるかはファンの自由
- 5.出待ちを労働と捉えるか交流の場と考えるかは役者の自由
→それはそう。でもファン「だけ」が交流の場と捉えてたらやばいですよね
- 6.交流の場と捉えている人が「出待ちは山賊」エントリを読んだら不愉快になる
→主語を大きくしないでください。不愉快になってるのはあなたです。そしてタイトルに釣られず内容もちゃんと読んでください。
- DMやリプで名乗って意見する度胸はないので、匿名でメッセージを送っている
→あなたも度胸を持って発言をしよう!!!
伏線回収
伏線の回収に入ります。
こういう書き方は非常にダサいんですが、ここまで書かないとわからない人がいるので、配慮してわざわざ書きます。(書ききれてなかった部分の補足の面もあるけど)
今回のタイトルの あなたは「特別」にはなれない〜出待ちについてのマシュマロ返信①〜、どう思いましたか?
「特別」が何にかかる言葉かわかりますか?
パッと見たときに「出待ちをしたからと言って推しの「特別」にはなれませんよ」みたいなニュアンスだと捉えてくれていたら狙い通りです。
でもこのエントリ、徹頭徹尾出待ちの話してないんですよ。
マシュマロの返信しかしてません。
出待ちについての意見を述べていると見せかけるミスリードです。
「ただのマシュマロの返信をいかに大勢に読んでもらうか」のためにつけたタイトルです。
じゃあ「特別」が何にかかるか。
それはわたしです!!!!!
あなたはわたしの「特別」にはなれないという話を、7千文字かけて長々と語っています。
「別にお前の特別になんてなりたくねえよ!」
って思うじゃないですか?
違うんですよ。
「見ず知らずの人間に匿名で意見をぶつけて聞いてもらえると思っている」その甘えがやばいんですよ。自分自身が特別な存在だと思っている、あるいは「特別扱いをしてくれ」という要求なんですよ、それ。
引用元→賭博破戒録カイジ 全13巻 完結コミックセット(ヤングマガジンコミックス)
意味がわからなければ賭博黙示録カイジを3回くらい音読してください。人生が捗ります。
というわけで、ぽんこつマシュマロは適宜エントリに取り上げます。バトルはエンターテイメントに変えられるぞ!!*2
ぽんこつマシュマロや石入りマシュマロに嘆くどこかのあなたに届きますように。(ちなみに、匿名の悪意に立ち向かう方法…みたいなエントリは別途しっかり書く予定です。)
なお、別に頂いている出待ちについての悩みのマシュマロには真面目に答えます。(ブログで書くかは不明、Twitterになるかも。端的に言うと「あなたの場合は出待ちしても平気では!?」と思いました。またどこかで答えます)
それでは良い推し事ライフを!
▼今回の記事が気に入ったらこのシリーズが多分好きかも▼
うれしいマシュマロ頂きましたー!ありがとうございます!
え、欲しいものリスト公開していいんですか?三角コーン送られてくるかな…(ダチョウ倶楽部メソッドではない)
▼当ブログの100記事目までのおすすめまとめ▼
セルフライナーノーツ的な。
▼訂正!▼
東京名古屋日帰り遠征の裏技、盲点を指摘してくれた方がいました!
解決策も書いています。(2019.05.29追記)
▼激熱!双眼鏡ダイマ記事とかよく読まれてる記事とか▼
ちょいちょい更新してます。
見え方どうですか!?めっちゃ良くない?感想きかせてください。
手紙を書くときのTips。内容以外で気をつけることについて。
マシュマロ返信で印刷方法追記しました(2019.05.29)
小説版感想。舞台はまた違ってました。じっくり感想書きたい。
推しのプラベに踏み込みすぎるのはどうなの?という記事
▼推し方に悩んでるならこちら▼
これから書きたい記事・最近書いた記事
・わたしたちはパトロンにはなれない〜誰のための推し事か〜 ★★
・真剣乱舞祭2018感想
・スリル・ミー 感想 ★
・新しき哉 感想
・Like A感想 ★★
・spi×VVコラボ第二弾の感想
・わたしは舞台に何を求めているのか〜舞台はテーマパーク、ディズニーととしまえん〜 ★★★★
・イベントってどうすればみんなが幸せになれるんだろうね? ★★★
・オタクと推しと自意識と〜事実と妄想、自覚と無意識〜 ★★★★☆
・わからないボックス運用方法
・「お前だって誰かを踏みじにって生きている」 ★★☆
・わたしたちは推しを消費している〜ファンと応援というグロテスクな構造〜 ★★☆
・三百年の子守唄再演、各会場での演技の違い
・みほとせ再演、推しじゃない青江が気になりすぎて考察したよ ★
・CLIE SONIC感想 ★
・12人の怒れる人たち感想
・メサイア トワイライト ー黄昏の荒野ー感想 ★★★★★★★★★★☆☆
・舞台シンギュラ感想
・現代バレエがわからない観劇オタクがNoismの「R.O.O.M」を観てきた
・【本】自分を「平気で盛る」人の正体 感想 ★
・【本】宝塚ファンの社会学―スターは劇場の外で作られる 感想
・舞台 最終陳述感想
・自分の意見を伝えるのが怖いあなたへ〜全人類ブログを書こう〜恐怖や悪意との戦い方 ★★★
・キャバクラ・ホストで例える推し事について★
・【気をつけろ、プレの話は燃える】着用報告=自分は推しに気に入られている なのか?
・愛と断絶の物語〜りさ子のガチ恋♡俳優沼再演感想
・黒ステ感想★
・BBA、アスペ、メンヘラ 〜スラングを使う心理とデメリット〜
・高額転売に怒る茶の間を揶揄するオタク、視野狭窄になっている
・要望を伝えるのは悪なのか?〜肯定しか許されないという地獄〜
5/29追記
・推しとオタクの関係性を、店員と客のそれになぞらえて考えた
・「行きたいけど行けない」が一周回って理解できるようになってきた
・後家安とその妹感想
なんでどんどん増えていくんだろうな。
(★ありがとうございまます。★が引用スターで、☆がマシュマロで現状いただいてるリクエストです)
気軽にどうぞ。だいたいTwitterで答えてます(レスは遅い)。
回答スタンスは「丁寧なものには丁寧に、無礼なものにはそれ相応に」
マシュマロうれしい。
▼ツイ廃です▼
気軽にフォローするとTLが埋まります。
出待ちは山賊 〜出待ちのメリットが見つからない〜
以前、出待ちが嫌いな理由、なぜ自分はやらないのかを書きました。
最近新たに書きたいことが出てきたので追加で書きます。
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2019.07.04関連記事紹介とマシュマロ返信記事書きました
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出待ち禁止の舞台終演後、本人に渡すと言いつつトイレ列で何枚かの色紙に一筆求める人がいたと聞いたのがきっかけです。(自分の目で見たわけではないので真偽は不明。出待ちで渡すかプレボに入れるかも不明。が、終演後だし迷惑なのは変わりません。)今回のエントリは、出待ち後に色紙手渡しを計画しているのだったら、という前提で書きます。
先に結論を書きます。
禁止されてる舞台での出待ちはやめておこう!!
アピールのつもりかもしれないがデメリットしかない。
もし今回のようなケースを見かけたら、スタッフに一報入れるのがいいかもね、です。(理由は後述)
以下詳細。
出待ちは悪なのか?
一概に悪だとは言えないと思います。出待ちを容認している劇場もあるからです。が、推奨ではありません。「入り待ち出待ちをする方は終演後〇〇時にどうぞこちらへ!」なんて案内はオフィシャルサイトなどではしてない。(もししてたら興味があるので教えてください)
出待ち入り待ちについては、俳優個人や事務所が語っていることもあります。一例。
三浦宏規
重大なお知らせ事項 - 三浦宏規 オフィシャルサイトHiroki Miura
鈴木拡樹
出待ち、入り待ち行為について | 鈴木拡樹オフィシャルブログ「拡言 -KAKUGEN-」Powered by Ameba
公式が禁止を出していたり
【お願い】公演期間中の「入り待ち」「出待ち」につきまして | テニミュニュース | ミュージカル『テニスの王子様』公式サイト
出待ちのメリットを考える
メリットってある…?と思いつつ、無理やりひねり出します。
メリット--------------------------------------
- 私服を着た推しが見られる
- 直接話せる、感想を伝えられる
- 手紙、プレゼントを直接、確実に渡せる
- 飾ってない姿が見られる(?)
- 顔を覚えてもらえる(?)
- あなたのファンがいるとアピールできる(?)
------------------------------------------------
こ、こんな感じでしょうか…
でもこれ、全部意味なくない?と思います。ひとつずつ検証します。
1私服を着た推しが見られる
SNSやブログで見られます。してなくても各媒体の稽古場レポに上がってたり、パンフに稽古中の写真が載ってたりするよね。
2.直接話せる、感想を伝えられる
接触イベントで事足りるんじゃないだろうか…。(ない場合は知らないけど)
それに、出待ちが成功したとして長時間話せるかというと謎。舞い上がらずに話せるかも手紙の方が感想を伝えるのに適していそう。
3.手紙、プレゼントを直接、確実に渡せる
手紙やプレが確実に手元に届いてるかわからない、リアルタイムに渡したい!って気持ちがそうさせるのかもしれない。
が、ちょっと待ってほしい。直接渡す=読んでくれる、使ってくれる ではない。受け取ったけど永遠に開封されない可能性もあり得る。
渡した時のリアクションが見られるメリットはあるかもしれない。が、それって「うれしそうにしている演技」の可能性もあるのでは…(人から何かもらった時、仮に嫌でもうれしそうな顔をしません?多くの場合…)
そして相手が急いでいたら出待ちで接触できるかどうかは微妙。つまり確実に渡せるわけではない。
4.飾ってない姿が見られる(?)
疲れてるだろうし、自分を飾る暇なんてないのではないか。
そして出待ちオタクに何らかのリアクションを取っている時、出待ちがいる時は「素」は見せないと思います。
わたしたちが推しているのは演技のプロです。 印象を操作するなんて朝飯前のはずです。
俳優の出待ち入り待ちがなぜヤバイのか本気出して考えてみた - 晴れた日のねどこ
5.顔を覚えてもらえる(?)
出待ちしなくても、現場に通ってたら認知されると思います。いろんなオタクの話を聞くと、いつの間にか認知されていた…という人が割といる。接触イベントには行ってないのに認知されてる人もいる。
にも関わらず、出待ちをする心理とは。
…もしかして、現場に何度も通いたくないけど認知はされたいってこと…? な、何のために…? 特別な対応をされたいとか? え、顔を覚える = 特別対応される って訳でもないと思し、現場に頻繁に来るオタクと来てる形跡がない出待ちのみのオタクなら、前者の方がファンサされる率は高いのでは…? (これについては「推しとオタクの関係は店員と客のそれに似ているのか?」みたいなエントリで書きます)
仮に、現場にあまり入らない状態で出待ちで認知をされたとして、何を話すんだろう…顔がかっこいいですね!とか?
6.あなたのファンがいると直接アピールできる(?)
手紙で良くないでしょうか。認知があって舞台上からも見えやすい席に入っていれば(客席を見る役者さん相手なら)行くだけでアピールになる気もする。
認知がなくても、はしっこの見切れ席でも、毎回手紙をプレボに入れていたらアピールはできそうだし…(どのタイミングで手元に届くかはわからないけど)。
これ、「出待ちで触れ合う=ファンがいると直接アピールできる!役者はうれしいはず!」って思っているとしたら、謎の理論だと思います。自分が役者を見たいって気持ちをすり替えているのでは?大丈夫か?
役者側がファンからの声を聞きたい、うれしいと言うのはわかる。が、ファンがそれを言うのは「お客様は神様だろ!」というような傲慢さがある。
あなたは消費者でしかない。よって、役者の声を代弁し振りかざすのはおかしいのではないか。
出待ちのデメリットを考える
以前書いたこちらのエントリを一言で述べると
「推しに時間外労働をさせる厚かましさがやばい」です。
でも、多分いくら言ってもぴんとこない人はいるじゃないですか。だから別の視点でいかにメリットがないか考えたいと思います。
- 常に出待ち対応してもらえるかはわからない
- 出待ちが塩対応だったら? 病まない?
- マネージャーなどに顔を覚えられると不利になる可能性がある
1.常に良対応がもらえるとは限らない
出待ちへの対応って状況によってはできないこともあるだろうし、劇場側から辞めるように言われることもおそらくある。
一例として、神田沙也加さんの例を挙げます。2017年の舞台キューティ・ブロンド。毎公演出待ちに丁寧に対応にされていたとのこと。
が、村田充さんとの結婚発表後、千秋楽では出待ち対応なし。
神田沙也加、神対応どこへ…出待ちファンへ姿見せず - 芸能 : 日刊スポーツ
その時のツイートです。
ヤフーのニュースを見てとても哀しいです。
— 神田沙也加 (@sayakakanda) April 30, 2017
無事に千秋楽を迎えられたと思いましたが、最後にお客様にお逢いできなかった事がとても心残りになってしまいました。
私が行き届かず、お客様に気持ちの良い終わり方をして頂けなかったのならとても悔しいです。
お待ち頂いていた皆様にお詫び致します。
千秋楽お逢いしたいと思いましたが、報道の方の真横で対応する形になってしまう為、お客様のお顔がカメラに映ってしまうのも良くないですし、セット搬出のため敷地内にお客様を招き入れる事も出来ないと言われてしまい、何より近隣や会場のご迷惑になってしまうという判断で諦めざるを得ませんでした。
— 神田沙也加 (@sayakakanda) April 30, 2017
なので、せめて私が出てしまったのにお待ち頂いてしまうという状況は避けたく、出た事だけは伝えてくださいとお願いした結果、こんな風に記事になってしまうとは思いもしませんでした。
— 神田沙也加 (@sayakakanda) April 30, 2017
重ねて、お待ち頂いた皆様には申し訳ありませんでした。
そして、観劇してくださりありがとうございました。
※ちなみに2019年のキューティ・ブロンドでは公式から出待ち対応禁止が出されています。
★Staffよりお知らせ★ | 神田沙也加オフィシャルブログ Powered by Ameba
*1
せっかく長い時間出待ちしたのになんだよー!って気持ちになったり、前はしてくれた、あの人にはしてたのになんで??と思ったり…って思う可能性、ありません?
「わたしはそんなこと思わないです!!」って人もいるかもしれません。
フフフ、そう来るのはわかっていたぞ…? じゃあこれならどうかな…?(?)
2.出待ちが塩対応だったら?
当たり前なんですが、役者も人です。気分や体調、その後のスケジュールの有無もある。余裕があれば感じよく対応してもらえる、かもしれません。が、先述の理由で余裕がなかったり、出待ちに気づいてもらえなかったら?
ある時は出待ちに感じよく対応してもらえたけど、この時はめちゃくちゃ塩対応!ってことがあったら?
「あれっ…何か気に障ることしちゃったかな…」
って思いません? 気にならない? 我が身を振り返らない?今日○○君いそがしいのかなー、残念!ってサクッと割り切れます?
好きな人に冷たく接されるって結構しんどいと思います。失敗した時の己のダメージを考えるとリスクが高くないですか?
それを考えたら、出待ちするの辞めよう〜ってなると思うんですけど、出待ちする人はそういうことを考えないのだろうか。え、まじで!? 目先の欲望優先、そして成功することしか考えてないの!?
まあ全てを都合よく捉える人もいるしな…。そして相手のコンディションの悪さに気付かない人もいるだろうしな…。
ちなみに役者側の出待ちの意見の一部を貼っておきます。
勝手にムービーなどを撮られるのが嫌という意見
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201801150000318.html
3.関係者に顔を覚えられると不利になる可能性がある
オタクのチェックを細かくしている事務所などもあるそうで。そうすると、このオタクは厄介だ、何かイベントがあっても弾こう…ってなる可能性も高いですよね。(というかそういう事例も実際にあるとか)
ましてや今回は出待ち禁止の舞台だし、ここで下手を打つと後々のオタクライフに悪影響がありそうな気がします。(まあ多分、今回の場合は気概にあふれたオタクではなく、DDゆるオタの可能性が高いから、面や身元が割れても関係ないんだろうなって気はする)
考えれば考えるほど出待ちのメリットがわからない…。役者の厚意につけこんだブラック企業真っ青のサービス残業強要にしか思えないのはもちろん、自分のメンタル的、今後のオタクライフ的にもハイリスクすぎじゃないですか?
そしてですよ、出待ち後に茶をしばくならともかく、出待ちで会話できることって限られてない?? 接触イベント感覚なのか?(それなら理解はできる)
ハ!?もしかしたら出待ちからワンチャンあるかもとか思ってたりするのか!!?!!??
ねえよ…!!!!!!!!
俳優が出待ちを歓迎している。だからする、の危うさ
神田沙也加さんは過去、出待ちをOKしていました。また、俳優でも可能な範囲で対応をすると公言している方もいらっしゃいます。
オフィシャルサイトでこういう書き方をするのはめずらしいんじゃないかなーと思います。本人の人柄とファンの民度なんだろうなあ。伊礼さんのイベントは2回ほど参加したことがありますが、どちらも落ち着いた方ばかりだったのが印象的でした。
役者が禁止してないんだからいいじゃん!どんどん出待ちしちゃおう!って考えの人もいると思うんですよ。だけどふと思うんですよ。
本当にそれ、OKなのか?という。
人間にはジョハリの窓というものがあります。
出待ちがうれしいしOKです!と言っていても、本人が自覚しないうちに負荷がかかり、消耗していることもあるのでは? ジョハリの窓で言うところの「盲点の窓」「未知の窓」みたいに、本人が自覚できていない部分はあるのでは…?
サービス精神旺盛で求められたら答えてしまう、相手が喜ぶなら、とついつい対応してしまう。そうやって仕事を続けていたら、オーバーワークが祟って調子がおかしい。なんでだろう…と思ってたらうつ病でした!とか一般社会(一般社会とは?)でよくあるじゃないですか。知らぬは己ばかりなり。
こういうの、「盲点の窓」の構造に近いよな…と思います(ちょっと違うけど)。
知り得た情報は、基本的に本人の口から聞いた事でもない限り、すべて二次情報だ。エディターやライターが構成をまかされたインタビュー記事ならば、当人ではなく誰かの意図が入った形でまとまっている可能性もある。校正ひとつとっても言葉の置き換えが発生したならそれだけで伝わる印象が違う。ワンクッション置かれた情報は得てしてそのような傾向にあるとおもう(絶対そうではないし、ナマの情報を起こしただけの記事もあると思う) 例え本人の口から出た話でも120%信用していいものかと疑ってかかる姿勢も必要で、情報の吟味はオタ活をする上で生命線だ。
知らないほうがいい、知り過ぎないほうが楽しい - 『言いたいだけで中身はない』
こちらのブログにも書かれていますが、「たとえ本人の口から出た話でも120%信用していいものかと疑ってかかる」視点はこういう場合も必要なのではないか。
- 自分自身について正しく把握ができている
- 予想外のことが起きたとしても適切に対応し場を収めることができる(出待ちなら厄介の対応、仕事ならトラブルに動じずサクッと対応できるかどうか)
- 深く思い悩まない性質である
- 自他の境界がしっかりしており駄目な時は駄目だとはっきり発言できる
- ファンの民度が高く、本人や周囲に迷惑をかけないよう気をつけることができる
- 身近な人物が役者の様子をしっかり見ており調子を崩していたらケア・指摘できる
…みたいな本人の資質、周りの環境があれば、過度に心配する必要はないと思うんですよ。でも、これが全部揃ってる俳優って果たしてどれくらいいるんだろうか。
できないし負担が大きいから、出待ち歓迎!!と大っぴらに宣言しないと思うんですよね。特に2と5。他人の行動はコントロールはできないし、大々的に宣言することで、ファン以外の人が何かしらの意図を持って紛れ込む確率も出てくる。
というわけで、出待ちOK!と言う人がいたとしても、わたしはやっぱりうーーん…?と思います。それ、全部クリアできてる?本当に負担にならないの?という意味で。
ちなみに伊礼さんに関しては、ガチで全部クリアしているのでは…?くらいの揺るぎない安定感を(勝手に)感じてます。なんだろう…なんか、圧倒的な「「「強さ」」」を感じる…。いや、そんなに深く知っているわけではないのですが…
仮に、現場にあまり入らない状態で出待ちで認知をされたとして、何を話すんだろう…顔がかっこいいですね!とか?
まあ、本人が歓迎してるなら出待ち対応でコンディションを落としても自己責任だろって見方もある。それは正しい。断らなかった本人が悪い。それはその通り。
劇場出待ちについては、色々考えます。
— 神田沙也加 (@sayakakanda) April 15, 2018
ファンの皆様にお逢いできる場として、サインや握手がメインとなるイベントを実施する事があります。
ご応募下さったり整理券を取ってそれらのイベントに来て下さった時の事を思い出すと、本番=出待ち、の形に少し悩む部分もあります。
続きます。
残念ながらこの続きが見つけられなかった。が、ここの部分だけ切り取って話すと、もっともでは、と思う。
結局自分のことしか考えてなくない?
はじめに結論を述べます。 わたしは俳優の出待ち入り待ち反対派です。 理由は、「板の上以外でもわたしを気持ちよくさせてください!」とサービスを要求する、「好き」を免罪符にしたブラック企業真っ青の労働力搾取だと思っているからです。
俳優の出待ち入り待ちがなぜヤバイのか本気出して考えてみた - 晴れた日のねどこ
ここにも書きましたが、わたしが出待ちをしないのは「ルール・マナー違反だから」「推しに嫌われちゃうかも」という理由じゃありません。本当に、ただただ自分が労働力搾取をされるのが大嫌いなので、他人(推し)にもそれを課したくない。仮に推しが許容していたとしても、自分が大嫌いな行為を推しに課している自分が嫌だからです。
だから「構ってもらえるならわたしもやればよかった!」と悔しがる人は、本気で意味がわかりません。
え、それ結局自分のことしか考えてないじゃん。
推しが疲れて早く帰りたい可能性、出待ちによって集中力を欠く恐れ、対応が内心でストレスになってる可能性をガン無視して、自分の欲求を優先してるじゃん。
出待ち自体禁止でも良くない?
話を戻します。
公式が出待ちOKにすると「俳優の負担になるから辞めよう」って気遣いができる人は控えて「推しくんに会いたい!!」って遠慮せずガンガン行く人がある種優遇されますよね。
そして公式OKがあると、禁止されているから我慢をしてた人も出待ちに参加する率が上がるんじゃないか。「出待ちで構ってもらえるなら我慢せずに行けばよかった」って人も当然出るだろうなあと思います。
で、出待ちOKで起きるトラブルを素人ながら考えたんですよ。
ファン同士のトラブル
- 役者を独り占めして話さないオタクや集団が現れる
- それを良く思わないオタクが現れる
- 出待ちをしたくてもできない在宅オタクがキレる
→オタク同士のバトル勃発
話を盛るオタク登場
- 対応が神/塩と、上に盛ったり下に盛ったりするオタクが現れ、それを真に受けるオタクが出てくる
- 自分は特別扱いされてる!と勘違いをするオタクが現れる
関係者等への影響
- 周辺施設への迷惑
- ほかの役者への迷惑(仕事終わりですっぴんとかだと見られたくない人もいると思われる)
- 劇場関係者への負担(出待ちの影響で早く帰れないことはあるのでは)
→役者自身の評判が落ちる可能性?
うーん、やっぱりファンの民度がよほど良くないと出待ち許容ってデメリットしかなくない?どうなんだろうか。登壇者がオフレコでって言ってる有料イベントですら、内容をネットに書く人っているじゃないですか。無料の出待ちだと民度はどうなるんだろう…闇。
が、例えば禁止されてるのに対応する役者、グレーゾーンなのに過剰にサービス対応する役者がいたら、それも問題があると思います。そこは毅然と対応しろよ…と思う。
でないと
「本当は禁止されてるのに推し君は対応してくれた〜♡ 私って推し君のオキニ♡」
と勘違い激ヤバオタクが爆誕する可能性がある。
禁止されてるのに出待ちする時点で激ヤバ以外の何物でもないですけども。
余談と蛇足・1
該当の演目・会場は、終演後は一度会場の外に出て逆走しないとプレボにたどり着けません。また、終演後会場近辺にいるとスタッフが人を散らしにきます。
つまり、出待ちであれプレボ投函であれ、どちらにせよ終演後のトイレ列で無差別に色紙を書いてもらうのは劇場的に迷惑だと考えられます。(これが開演前ならまあわかる)
なので、おや? と思ったらスタッフにそれとなく伝えるのが良いかもなーと思いました。「トイレで『役者さんに渡す!』っていろんな人に色紙を書いてもらってる人がいましたよ(^^)」みたいな。
終演後、会場内に人が残っているのをスタッフが把握できて親切! オタク側も会場の外に出なくてもスタッフが色紙を回収→役者に渡してもらえるから手間が軽減!!win-win!!
もし出待ちで渡そうとしてるなら、スタッフのマークも入るかもしれないし。
余談と蛇足・2
企画者のメリット
- オタクをまとめる人望と手腕があるアタシ★アピール
- プレボに入れるにせよ出待ちで渡すにせよ、自分をアピールする材料になる
参加者のデメリット
- 個人情報を書けない、状況的に長文メッセージは難しいので、半端なことしか書けない
- 本当に伝えたいことなら手紙で伝えているはずなので、書く意味があまりない(全然知らん人からの依頼だし仲良しアピールにもならない)
- 一部のオタクの承認欲求を満たす道具に使われる可能性がある
- 企画者がマナー違反者としてマークされた場合、関係者としてとばっちりを食う可能性がある
受け取る役者のデメリット
- 地方千秋楽なので、でかいし荷物になる(色紙とはいえ)
- 出待ちの場合、疲れが溜まっているのに対応をしないといけない
こんな感じだろうか…
捻くれオタクなので穿った見方をしているだけで、もちろんまっすぐな気持ちで企画をし、皆が気持ちよく終了できる可能性も十分あります(終演後に書いている時点で劇場側としてはうれしくないと思うけど)
余談と蛇足・3
「会場全員からです★」とイベント中にオタクが推しにサプライズを仕掛ける→その際、一部のオタクだけが推しを独占して話すとか(しかも会場全員どころかサプライズを知らない人もいる)。
〇〇と一緒に推しにメッセージを送ります!と参加者には伝えるが、実は全員分を送らず手柄を一部のメンツで総取りしてる、とか。
もちろんそうじゃない企画もたくさんあると思います。
が、トラブルが起きやすいのも事実ではなかろうか…(個人の意見です)
みんなの想いが詰まった色紙を受け取ったらすごくうれしいはず!
直接手渡しで想いを伝えたら、きっともっと喜んでくれるよね!!!
みたいな理屈、まじで意味不明だなと思います。
いや、出待ち禁止だし。
(出待ちなのかは謎だけど)
大変残念ながらこういう方々は
初めは純粋にそういう気持ちだったとしても、推しを前にするとオタクは平常心を失いがちな生き物…
出待ちで推しに会うなら、せめて推しに五万くらい金券を渡せばどうだろうか。自分が会いたいって気持ちを優先して疲れた俳優から労働力を搾取しているわけだし…。
出待ちって、まるで山賊です。
いや、厳密に言うと山賊よりタチが悪い。相手も喜んでる!って100%思い込んでる可能性があるから。せめてダリオ・ブランドーのような意識があれば…(ない)
ジョジョの奇妙な冒険 1~7巻(第1・2部)セット (集英社文庫(コミック版))
ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド Blu-ray BOX<初回仕様版>
まとめ
禁止されてる舞台での出待ちはやめよう!
自分のオタクライフを縮める可能性があるぞ!
出待ちは山賊だ!
▼参考▼
出待ちをしたけど申し訳なく思ったという方
今日はこんな感じで。まためちゃくちゃ長いね、ここまで読んだ人いる???
それでは良い推し事ライフを!
▼激熱!双眼鏡ダイマ記事とかよく読まれてる記事とか▼
5/23、劇場4つ追加しました。この記事がきっかけで買ってくれた方がいてうれしい。
手紙を書くときのTipsかな。内容以外で気をつけることについて。
小説版感想。舞台はまた違ってました。じっくり感想書きたい。
▼推し方に悩んでるならこちら▼
これから書きたい記事・最近書いた記事
・わたしたちはパトロンにはなれない〜誰のための推し事か〜 ★★
・真剣乱舞祭2018感想
・スリル・ミー 感想 ★
・新しき哉 感想
・Like A感想 ★★
・spi×VVコラボ第二弾の感想
・わたしは舞台に何を求めているのか〜舞台はテーマパーク、ディズニーととしまえん〜 ★★★★
・イベントってどうすればみんなが幸せになれるんだろうね? ★★★
・オタクと推しと自意識と〜事実と妄想、自覚と無意識〜 ★★★★☆
・わからないボックス運用方法
・「お前だって誰かを踏みじにって生きている」 ★★☆
・わたしたちは推しを消費している〜ファンと応援というグロテスクな構造〜 ★★☆
・三百年の子守唄再演、各会場での演技の違い
・みほとせ再演、推しじゃない青江が気になりすぎて考察したよ ★
・CLIE SONIC感想 ★
・12人の怒れる人たち感想
・メサイア トワイライト ー黄昏の荒野ー感想 ★★★★★★★★★☆☆
・舞台シンギュラ感想
・現代バレエがわからない観劇オタクがNoismの「R.O.O.M」を観てきた
・【本】自分を「平気で盛る」人の正体 感想 ★
・【本】宝塚ファンの社会学―スターは劇場の外で作られる 感想
・舞台 最終陳述感想
・自分の意見を伝えるのが怖いあなたへ〜全人類ブログを書こう〜恐怖や悪意との戦い方 ★★★
・キャバクラ・ホストで例える推し事について
・【気をつけろ、プレの話は燃える】着用報告=自分は推しに気に入られている なのか?
・愛と断絶の物語〜りさ子のガチ恋♡俳優沼再演感想
・黒ステ感想★
・BBA、アスペ、メンヘラ 〜スラングを使う心理とデメリット〜
・高額転売に怒る茶の間を揶揄するオタク、視野狭窄になっている
・要望を伝えるのは悪なのか?〜肯定しか許されないという地獄〜
同時進行で何エントリか書いてる最中です。
(★ありがとうございまます。★が引用スターで、☆がマシュマロで現状いただいてるリクエストです)
(メサイアのオタク〜! 今ニコ生で放送してるね!おさらいしたら書けそうな気がしてきた!!!)
*1:別の舞台では神田さん本人から出待ちについての言及もあったり。2014年はオフィシャルブログでスタッフから出待ちOKの発言がありました。出待ちご本人や事務所の対応も変わっていったのかと思われます
*2:関係者はパブサしてると思うので、ツイッターで呟いた方が8倍くらいきちんとした感想を伝えられる気もする。直近では松澤くれはさんには小説版りさ子感想ブログを見つけていただきました。パブサ魔だ…!
【小説】若手俳優のオタク全員「りさ子のガチ恋♡俳優沼」でふるえてほしい〜わたしたちは皆、りさ子を心に飼っている〜
りさ子のガチ恋♡俳優沼、再演が始まりましたね。
初演を知ったのは公演が終わってからだったのですが、今回はわたしも観劇します。やったー!
再演のチケットは完売、当日券の有無は随時発表とのこと。
ということで(?)観劇前に小説版の感想を書きます。
クリティカルなネタバレはなし。
小説版あらすじ
26歳、彼氏なし。OLりさ子の趣味は舞台鑑賞で、若手イケメン俳優の翔太君を追いかける日々。2.5次元舞台『政権☆伝説』に通い詰め、高額プレゼントを贈る。「がんばってる姿を観られるだけで幸せ」とお金と時間をつぎ込み、彼からのちょっとした「特別扱い」にときめいていたが、ネットで彼に彼女疑惑が持ち上がり...
思い込みが激しい主人公・りさ子が少しずつ道を踏み外していく話です。りさ子の視点から進むオタクサイドの話、そしてりさ子の推しである翔太君の同業者・あっきーの俳優目線が交互に挟まって進む物語。後半はイケメン俳優翔太君の彼女、グラビアアイドル篠戸るるの目線で物語が語られます。
愛ゆえに暴走するオタクの気持ち、俳優側のファンへの赤裸々な本音や人前に立つ仕事の恐怖、舞台俳優のオタクを遠巻きにみる「普通の人」の目線、クレイジーなオタクを身近で見る、るるの視点…。
様々な視点で語られる、「オタクと推し」
主人公・りさ子が最後に見つけた結論とは……?
以下、詳細。
もくじ
カリカチュアされた登場人物と設定
プロローグを読んで思ったのは、「あれ、これはてブロかな??」でした。
めちゃくちゃ既視感がある。よくブロググループで見る気がする。ポエムエントリ*1だ!!! このクオリティの高さよ…!
全体を通して若手俳優のオタクあるあるが散りばめられていて、わー、これは作者の松澤くれはさんは色々リサーチしたんだろうなあと思いました。ブログとかTwitterとか匿名掲示板とか闇が深いアカウント(婉曲表現)とか…!
これを読んだだけで大多数の若手俳優のオタク(新規層、非ガッツ、一番多くを占める層)のざっくりした雰囲気がつかめるんじゃないだろうか。(個人の意見です)
P26
「ふたりとも、明日仕事?」
「普通のOLなんで。りさ子もでしょ?」
こ、この微妙な距離感〜!なんの仕事なのか詳しくは知らない感じ、あるあるじゃない? 主人公りさ子と同担のたまちゃん、アリス。この三人のキャラの「実際にいそう感」、リアルさがすごい。
まずはアリス。認知症の祖父がおり、なかなか現場に入れないのを気にしている。
いつだってロリータファション。りさ子曰く「全く似合ってない」し、よく同じワンピを着てる(からあまり服を持ってないのかとりさ子は思っている)。身だしなみにあまり気を使わないタイプなのか観劇も接触イベントもすっぴんで行き、「推しに会いに行くのに…!?」とたまちゃんに内心引かれてる。
「二次元から入りました!」というオタクをわかりやすく体現したようなキャラクター。現実を細かく区分していくと、メイクに関してはすっぴん派、普通に化粧をする派、化粧に凝る派(レイヤーとか)がいそう。で、ゴリゴリの二次元から参入オタクで「一般人に擬態してない」タイプだと
- ロリータ
- 和モチーフ多用ファッション
- 記事の安さをギャザーやフリルでカバーするガーリーファッション(axes femmeとか?)で、毛玉とかシワとかついてる(あまり気を遣わない)系
- 着物で個性をアピールする系
- オタクモチーフ多め(猫耳フードとかニーハイ萌え袖)
とかになりそう(主観です)だけど、キャラクターの記号としてロリータがわかりやすいからこのチョイスなんだろうなあと思いました。(痛バアピール系は敢えて外してます。なんかこのキャラクターたちは「二次元のキャラのファンじゃない『翔太君本人が好き』なファン」ってアイデンティティがありそうなので)
P21
アリスの追撃は終わらない。「どういうことよ?」と言いながらぐいぐい体を密着させる。ほのかに汗の匂いがした
この部分の、くれはさんのうっすらとした毒よ…!!
次はたまちゃん。
岐阜在住の遠征が必要なオタク。「推しのために貢ぐ」「推しのための生活」「遠征民の自分より頑張ってない東京のオタクにファンだと名乗って欲しくない」「茶の間が信じられない」という、【推しを人生の軸にしておりマウント気質が激しい、自分の努力を認めて欲しいオタク】タイプ。
い、いるー!! がんばりを他者にも要求するオタク、いるーーーー! そして「推しに貢ぐ」発言する人、いるーーー!!!でもこのたまちゃん、推しの翔太君の舞台の千秋楽を「円盤待ち」とはじめは言ってたりするので、実際は声だけ大きくてあまりお金をかけてないタイプではないだろうか…。うわあ、めんどくせえ…!
そして掲示板の評判を気にしてたり、同担を監視するタイプ。●●県から来た同担がプレボを覗いてた! あいつは同担拒否でぼっちで可哀想〜!とdisったり、掲示板に自分を指した書き込みを見つけて気にしたり。い、いるーーー!わざわざ同担監視しに行って不機嫌になるタイプーーーー!!!
「理想のオタク像」があって推しのためアピールが激しい人って、他人を積極的に監視しに行く傾向が強い気がする。どうしてかというと、オタクが自分の努力が無駄じゃないことを証明する方法って、①推しに承認してもらう、②自分が満足するの二択だと思うんですね。あとは同担や他担のオタクにヨチヨチしてもらって一時的に承認欲求を満たすか。
でも、①ってブラックボックスじゃないですか。本当の本当に承認してもらえたかどうかなんて、「推しとオタク」の間柄じゃわからない。
だから自己の評価の為、常に誰かと比較する必要がある。誰かを下に見て一時の心の安寧を求めるのだろうなあ…
まあ実際はそんなことしても何も解決しないんですけど…(という話はそのうち別エントリで書きます)
そして主人公、りさ子。
はじめは「一般人」の同僚に「自分は親目線」と言っていたり、たまちゃんにガチ恋かと問われてとっさに否定します。が、実はのっけからやばい。やばさマックス。それが終演後、お見送りでの翔太君とのハイタッチを反芻するシーンに表れています。
P23私のそんな奥手な心情を察してくれたのか、タッチの瞬間に、翔太君が指を曲げて、私と一瞬だけ手を繋いだようにしてくれたのだ。翔太君の顔を見ると「いつもありがとう」とか「わかってるよ」みたいに微笑んでいて……私にだけ、誰にも気づかれないようにファンサービスをくれた。ふたりだけの秘密のメッセージ。生きていてよかった。
P51少し遅れて、またふたり組が歩いてくる。「きた。翔太君」姿がほとんど見えなくても、フィーリングでわかってしまう。
P51お手紙を、言葉を届けなければ、今日の翔太君が起こしてくれた「奇跡」(ハイタッチのこと)すら台無しになっちゃう。翔太君に対しても失礼だ。お礼もしっかり伝えるんだ。
P198(愚痴垢の発言) 「翔太も変わっちゃったよね、昔はそんな風じゃなかったのに……」違う。検討はずれ。翔太君は変わっていない。あなたに翔太君の何が分かる?私はずっと見守ってきた。勝手な親目線に私は呆れ返る。
りさ子、ずっと見守ってきたと言っていますが、翔太君を推しはじめて1年半です。
推しぴ〜♡しゅき〜♡って毎日言いながら、この話に触れた時に「えー、ないわーw」「わたしは違うしw」って言ってる人ほど自分がやばいオタクって自覚がなさそう。
わたしは自分自分について、『厳密にいうと「若手俳優のオタク」でも「若手俳優のファン」でもなく、「推しが好きでその栄枯盛衰を見守りたい人間」でしかないなあ…』と思っているのですが(それをいちいち書くのがめんどうなので「オタク」を自称することが多い)、そんな半端なわたしも「ああこれはわかるぞ…!」という描写がたくさんあるし共感する。(オタクとかファンの定義ってなんだ、という話はちょっと置いとく。もしくはこのエントリを読んでください。うっすら関係することを書いてる)
同担同士の関係性と「オタク」の描写
りさ子、アリス、たまちゃん。
この同担3人組、「いるよねこういうオタク…!!」を体現したようなコミュニケーションを取るなと思いました(と言っても、概念としてのオタク、イマジナリーオタクだけど…)
この三人ってきっとお互いのことを別に好きじゃない。利害が一致しているから一緒にいるだけです。3人の中ではりさ子がリーダー。自分が一番翔太君を好きだし細かいところを見てると思ってる。たまちゃんはりさ子に一目置きながらも遠征民の自分は愛は負けないって内心で思っている感じ。アリスはコバンザメポジで、二人からおこぼれをもらおうとしている。
でも、表向きは「仲良し」なんですよね。たまちゃんがアリスへの不満を漏らすシーンはありますが、3人に関わる決定的な事件が起きるわけではない。
現実に例えると「大好きなお友達」という茶番を同担同士でやってる感じでしょうか。(なんか中学生がズッ友だよ♡と言いながら裏でバチボコに誰かをdisってる感じを彷彿とさせる薄ら寒さ)
だからこそ「自分たちは同じ人が好きなだけの関係」とあえて台詞に出させる部分が戯曲ぽいなと感じました。(りさ子に気づかせるための発言とはいえ、現実で馴れ合ってるタイプのオタクは絶対に口にしそうにないドライな発言だ)
オタク、ほかのオタクを気にしすぎ問題。
- 相対評価でしか自分を評価できない
- オタクとしてあまり火力が高くない
- 自己肯定感が低い
オタク、狭いコミュニティの「常識」「願望」を拡大解釈して真実と混同しがち問題
翔太君はりさ子の方を見てた、こっちをチラチラ見てたのはりさ子に目線を送ってたからだ、そんなオシャレしてたら翔太君に可愛いって言われるんじゃない?
しかし、翔太君のライバル俳優・あっきーも語っていましたが、オタクにとって推しはただ一人だけれど、推しからしたらオタクは沢山いるファンの一人です。こっちは向こうをよく知っている(ような錯覚をしている)けれど、推しはこちらをよく知りません。
推しは絶対に現場で自分を見つけてくれるし絶対にファンサをくれると思ってる人、かなりやばいと思うし、やってくれなきゃおかしい!まで思ってるとしたらもう末期だと思う。
— かんそうぶん🌸🤧🐈🦑🌬 (@KansouBn) January 23, 2019
仕事中に大勢の中からただ一人を見つけ毎回絶対ファンサを…?あるかもしれないけど、ないのはおかしい!まで行くと怖い。
推しが自分にファンサするか否かの主導権をいつから自分が握っていると錯覚していた…? 推しが誰にいつファンサするかどうかの主導権は推しにしかないですよ…。1人の役者と大勢のファンの1人でもなく、1対1の関係ですらなく、自意識が肥大化しすぎてて自分を一番上に据えてるよね。なんでや。
— かんそうぶん🌸🤧🐈🦑🌬 (@KansouBn) January 23, 2019
オタク、割と「あれ絶対○○ちゃん宛だよ!」とか言いだと思うんだけど、実際のところは誰宛てのファンサなのかって観測不能じゃん…。で、身近な人に物事を結びつけたり好意的に考えがちなので、そういう盛り上がりをすると思うんだけども…。
— かんそうぶん🌸🤧🐈🦑🌬 (@KansouBn) January 23, 2019
妄想と事実の壁を飛び越えてる人は怖い。
オタクが知りたい「推し」サイドの本音
「推し」の本音…と言いつつ、りさ子の推し「翔太君」の本音は出てこないのが救いだなーと思います。出てくるのは翔太君のライバル俳優「あっきー」が語る赤裸々な本音。
P37
「ぬいぐるみ……奇怪なオブジェ……安っぽいキーホルダー……絶対に着ないTシャツ」
これはあっきーが語る、「ハズレ」のプレゼント。これに被弾する人は多そう。
イラスト入り色紙がハズレのハズレと言ったり手作りクッキーをゴミ箱に入れたり。うん、でも普通にいらないよな…プロのイラストレーターの色紙ならわかるけども、それすら好き嫌いはあるだろうから、せめて便箋に描くくらいがよくないだろうか…そのほうが場所を取らないし。…そして手作りのお菓子とかほんと怖いし。
プレ、どこまでいっても自己満足にしかならないですよね。
「推しへの愛を手作り品で表現♡」という推しから承認されたい欲求をぶつけるとか「着用報告きた!わたしって結構好かれてる…?」という一足飛びの超理論展開はやめたほうが精神衛生上いいよね…と思います。
抱えきれないほどのプレゼントをもらっているであろう俳優サイドからしたら、「誰からのプレゼントか」ってそんなに気にしてないのではなかろうか。(ファンの母数が小さいとまた話は別だと思いますが)
みたいな話(プレと個人の自意識とか推しからの好意云々)はまた書きたいし、下記にも書いたのでよろしければ。
「自分のがんばり」「相手への気持ち」「作品のクオリティ」 これらをごちゃまぜに考えてしまうこと、「至らない部分もあるが、あなたのことを思って一生懸命作ったから受け止めてほしい」という甘えが生じてしまうのも大きな原因のひとつかと思います。 再度言いますが、「他人は作品発表の場でも、あなたのおかあさんでもない。」
愛という名の下に、私たちは暴力を振るってはいないか?〜推しへのプレゼント問題〜 - 晴れた日のねどこ
あっきーが語る本音や心情はドライだ、ショックだと感じるオタクも多そうですが、これってまごうことなき真実の一面なんじゃないかなあと個人的には思います。
オタクは俳優を客体化して消費するものです。そう、どんなに「応援」と言ったって、そこにあるのは綺麗なものだけではない。突き詰めれば「推す」というのは消費行動です。
自分をコンテンツとして消費者に差し出す/生きている人間をコンテンツとして楽しむグロテスクな関係。自分の人生の手綱を手放したりそこにウェットな感情を持ち込めば持ち込むほど、演者でもオタクでもドツボにハマったり病んだりするものだと思います。
毎日関わる人とですらミスマッチが起きるのに、「俳優とファン」でしかない間柄が「正しく感情を交換」できるのか。
それってきっと大昔から繰り返されてきた議題のひとつで、だからこそそれが成立することをわたしたちは夢みるし、祈るし、願う。「正しく通じ合った」という幻想がわたしたちを生かすし、それが推し続ける活力になるし、その一瞬が尊くて奇跡のように感じるし、同時に狂わせもするのだと思います。
あっきーは、自分を見失わないように、俳優として舞台に立ち続けられるように、ドライになることで身を守りたかったのかもなあと思いました。
まあでもオタクも馬鹿ではないので、そういうのはどこかで伝わりそうだよね…!!
マジョリティである「一般人」とマイノリティの「オタク」
作品中にはオタクと推し以外の人間も出てきます。
それがりさ子の同僚たち。オタクであるりさ子の行動に理解を示さなかったり、馬鹿にしたり、「オタク目線」からするとズレた発言をしたりする「一般人」。
りさ子が同担のアリス、たまちゃんとつるむのは、一人で推すことに耐えられないからです。そしてその二人を選んだのは「抜け駆けをしなさそう」であり、彼女たちが「(容姿、財力、歴、発言力などが)優れていない」からです。
三人の中では比較的優位に立てるりさ子ですが、劣等感が強く、自己肯定感が低い。そして(作中ではっきりと描写はされていませんが)、その他のオタクと殴り合い渡り合うほどの火力もおそらくありません。
アリス、たまちゃんといれば相対的に「強いオタク」でいられるりさ子ですが、「翔太君のオタクの同担3人組」という枠を取っ払った時、彼女の本来の自信のなさを刺激するのがこの同僚たちの存在だなあと感じました。
りさ子は短大卒の26歳、データ入力の会社に勤続5年。
同期入社で仕事ができ、「推し事に現を抜かすりさ子を馬鹿にしている」早希絵。
愛子は「特権階級」。会社の社長の娘だから仕事をしなくても咎められない。男を取っ替え引っ替えして遊ぶように生きている。
りさ子をフォローしてくれる上司の美紀もランチは彼女らと共にしており、愛子の下半身事情を含む恋愛の話で盛り上がる。
会社でのりさ子は「新山さん」と呼ばれ、そこに居場所はない。
若手俳優のオタクって、「一般的な価値観」との狭間で悩む人が多いと思います。
推しを追いかけてばかりで恋愛をしてなくていいのかとか、同期は仕事で成果を出しているのに自分は仕事に打ち込んでいなくていいのか、とか。
キャリアアップ、恋愛、結婚、未来の生活の心配などなど。
「一般的な価値観」に直面した時に、「わたしってこのままでいいのかな」とふと立ち止まって悩んだり、劣等感に苛まれる人も多いんじゃないでしょうか。
個人的には「なんでもええんちゃう!?自分がOKやったらな!!(突然の大阪人)」と思いますが、推し事に邁進してる人ってその辺でぐらぐらしている人が多い印象があります。(そりゃ自分の人生の手綱を手放し、自らの軸となる部分をコントロール不可能な他人に依存しているから当然なんですけど)
余談だけど、バンドマンとか芸人と繋がってる(カキタレ的な意味で)人って、なぜかよく知らん他人に割と自慢げに話して来たりするような…。本人的にはそれをアイデンティティにしてたりステータスを感じていても、他人にとってはどうでもいいしドン引き案件なんだけど、本人が気づいてないのが闇深い。
まとめ
暴走するオタクの狂気だけじゃない。その根底の気持ち。
愛という免罪符を掲げ、俳優達を打ち据える「ファン」の恐ろしさや残酷さ。
りさ子が良い感情を抱いていない同僚たちや、本当には心を許していない同担のアリス・たまちゃんにも、それぞれの正義や考えや「常識」がある。
自分が知らない世界というのは、なんだか怖く感じてしまうものだと思います。
そしてひとつの場所に留まり続けると、いつの間にかそれが世界のすべてのように感じてしまう。自分の世界が正しく、知らない世界は「劣ったもの」だという認知の歪みが起きやすくなる。
「知って欲しかっただけ」
これがこの作品のキーになる言葉だと思います。
きっと作者の松澤くれはさんは立場が異なる登場人物の姿を描写する事で、それぞれの架け橋になるような作品を描きたかったのではないか。そんなことを思いました。*4
オタクと俳優。カノバレ、炎上。
一見キャッチーな題材ですが、これは話題作りのための演目ではなく、自分のファンとしてのあり方を見つめ直すきっかけを与えてくれる作品ではないでしょうか。空前の2.5次元ブームの今、この作品が小説として出版されたこと、そして再演が決まり観劇ができることを、ひとりのオタクとしてうれしく思います。
雑談
読了後にTwitterに書き殴った感想を抜粋してつらつらと。チラ裏です。
小説版、すごく読みやすいです。ラノベっぽいというか、するする読める。余白を作らず全部言葉で説明してくれてるから、読書慣れしてなくても読みやすい親切設計。LINEのトークルームやキュレーションサイト笑をちょいちょい挟んできたり、闇深いアカウント(婉曲表現)にありがちな目線と口調もばっちり描かれてます。
それぞれのエピソードやディテールはリアルなぶん、細かく見ていくと設定に矛盾を感じる部分もあります。が、それは多くの人が共感できるような仕組みにするためなのかもなと感じました。
具体的に言うと、プレのクロムハーツが「ボーナスの大半をつぎ込んだ」金額、使いすぎたというカードの請求額を具体的に書いてないのは、読者が感情移入できるようにだろうなとか、チケット入手の方法が「人気舞台に全通するオタク」のやり方としては片手落ち感があったりとか。(ところで短大卒入社5年目、データ入力(おそらく大した技能が必要ない)職種のボーナスってどれくらいなんだろう…手取り20あるのかなあ。社長令嬢云々のところとランチ代2,500円の部分はちょっと現実的じゃないなあと思ったりはしました。(りさ子の卑屈さや「一般人」との対比のために必要なところなんだろうなとは理解している) )
舞台版はあらすじを読むと最前全通しているみたいだけど、小説版は毎回最前ではなさそう。「自分をガッツだと思い込んでいる、割と通う方の井の中の蛙なオタク」なのでは、という印象です。
これは想像なんですけど、たぶんりさ子って「概念」なんですよ。若手俳優のオタクあるあるを集めた概念的存在。ほかのオタクと(ビジュアル、年齢、若さ、カネで)殴り合うキャラクターにすると、おそらく感情移入しづらくなると思うんです。感情移入ができるよう、突出した個性を消したキャラクター。だからこそ、多くの人が絶妙に感情移入できる(あるいは目を逸らして自分は違うと否定する)人物になっているのかなと思いました。(26歳というのも絶妙なチョイスですよね。これより若いと年上をBBA扱いして、これより年上でこの状況でのオタクだと悲壮感が増す。年齢のマウントを無視できるギリギリのラインかなあと思いました。実際はもうちょいシビアに年齢の呪いに縛られてそうだけど)
余談2
翔太君主演の「伝ステ」って実際の.5舞台だとどのへんの作品にあたるんでしょうね。6作品目、新作の予定あり、会場のキャパ800くらい。全9ステージ。超人気舞台というのも実はりさ子の妄想では?と思えてくるからこわい。(あっきー側の描写もあるから人気なのは確かだと思うんだけども)
それではみなさま良い推し事ライフを!
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ガチ恋考察。ガチ恋をオープンにしないとか、自分はガチ恋なのにガチ恋を笑う人いるよね。あれ謎。
観劇沼と若手俳優沼って違うよね、という考察。ポイントは多分、「推しに嫌われて平気か否か」だと思う。これはまた掘り下げて書きたい記事。
▼推し方に悩んでるならこちら▼
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・舞台 最終陳述感想
・自分の意見を伝えるのが怖いあなたへ〜全人類ブログを書こう〜恐怖や悪意との戦い方 ★★★
・キャバクラ・ホストで例える推し事について
・【気をつけろ、プレの話は燃える】着用報告=自分は推しに気に入られている なのか?
同時進行で何エントリか書いてる最中です。
(★ありがとうございまます。引き続き、これが読みたい!に引用スターを付けてくれたらそこから着手するかもしれません。★が引用スター、☆がマシュマロでのリクエストです。メサイアのオタク…ありがとう…お待たせしています…!)
*1:「ポエム」ってよく揶揄に使われる単語だけど、実はこの使い方は好きではない。だってみんな本当はポエム好きじゃん…?ポエマーじゃん…? そしてガチの詩人のスキルを考えると、ポエム笑とか言えないよなあと思います。谷川俊太郎とか最強じゃないですか…
*2:ちなみに伏せ字にしたところは、現場で問題行動を連発している?していた?ガチヤバ集団の名前が入ってました。まったく意味がわからない…本人なのだろうか?そして他界隈とは。それが脅しになると思ってる読解力と知能レベルがすごい。はからずもオタクのやばさが実証されてしまって、流石にこれには苦笑いしました
*3:「ファンサもらった事ないからわからないんじゃない?w」「僻みからの発言じゃない?w」という誤読勘違いマンが現れること必至なので、一応それは違うと書いておきます。オタクめんどくせえなあ…。毎回注釈入れるの、心底めんどくせえ。
*4:というのはこちらのサイトにある記述「オリジナル作品では「あなたとわたしが[We]に近づく物語」をテーマに、言葉で分かり合おうとしながらも分かり合えないことを受け入れ、それでも対話を諦めずに前を向く人間の生き方を一貫して描く。現実のような生々しい会話劇で、観客の日常につながるラストシーンを目指している。
2017年、「わたしの、領分」プロジェクトを立ち上げる。発達障害について、心理士の目を通して描いた代表作『わたしの、領分』を上演し続けるために活動中。」からも感じました
*5:すごいオタクはなんかもっとすごいらしい。知らんけど
「推しには早く結婚してほしい」が自覚なき暴力になる理由について〜無意識に人は差別する〜
たぶんカノバレ炎上みたいなときにアイドルや若俳を非難する人への逆張りなんだろうと思うけど、むしろ結婚して子供を作ってほしい、子供の顔が見たい、遺伝子を残してほしいみたいな物言いをしばしば見るようになった印象があるのだが、→
— 中町 日名子 (@cof_a20n) March 16, 2019
みなさん、推し事捗ってますか?
わたしは推し出演舞台の千秋楽がもう少しなのでラストスパートをかけてます(?)
長丁場の公演、つらい。
カンパニーの皆さんが頑張ってるのはもちろんだけど、お仕事と推し事の両立をするオタクも大変です。寝たいよね…観に行くけど…だって観たいから…。
この記事は当ブログ99記事目にあたり、何を書くか悩みました。
結果、「多くの人間が無意識にしている差別」について書くことにします。
ブロググループ的に「推し」と呼ばれる人間を例に挙げ書いてきますが、これは推しがいる人にもいない人にも当てはまる話です。
「あなたの愛は暴力になっていないか」という問いかけのシリーズの一つです。
このエントリを書こうと思ったきっかけはこの方のツイートでした。
たぶんカノバレ炎上みたいなときにアイドルや若俳を非難する人への逆張りなんだろうと思うけど、むしろ結婚して子供を作ってほしい、子供の顔が見たい、遺伝子を残してほしいみたいな物言いをしばしば見るようになった印象があるのだが、→
— 中町 日名子 (@cof_a20n) March 16, 2019
たぶんカノバレ炎上みたいなときにアイドルや若俳を非難する人への逆張りなんだろうと思うけど、むしろ結婚して子供を作ってほしい、子供の顔が見たい、遺伝子を残してほしいみたいな物言いをしばしば見るようになった印象があるのだが、→
→それは恋人を作るなと言うのとどっこいどっこいで本人の私生活とか尊厳とかを尊重していない態度だと思うので、たとえネタでも公言したり要求したりするようなことではないと思う
生きている人の人生はコンテンツではないというのは大前提であって、生きている人のファンをやるときにはその境界を踏み越えそうな危うい時というのは実際あるんだけど、それでも大前提を頭に入れた上でそのつど踏みとどまる努力をしなければいけないし、
SNSは誇張だったりちょっと極端な表現が定型句としてわっと広まりやすいからブレーキをかけるのが難しくて危ういなとは思う
「推しには早く結婚してほしい」「子供を作って欲しい」が暴力であり差別になり得ることについて、自分の結論を先に簡潔に述べます。
この発言は
- 個人のプライバシーや尊厳の侵害である
- 相手のセクシュアリティを決めつけている
- 相手やそのパートナーの心身について問題がないと決めつけている
こういった面で問題があります。
めちゃくちゃざっくり言うと「赤の他人の個人的なことに首突っ込みすぎ、相手が自分と同じ価値観だと信じて疑わなさすぎ、もうちょい想像力を持とうぜ!」です。
え、推しに幸せになって欲しいと思うのは当たり前じゃない?
この人何言ってるの? 意味がわからないんだけど…
そう思う人もいると思います。
大丈夫です、安心してください。わたしはあなたを責めているわけではないです。
これは「自分と他人が違う人間だってことを、もうちょっとだけ考えてみませんか?」という話です。
推しに幸せになって欲しい。
推しがいる人のほとんどはそう願っていると思います。
もちろんわたしもです。
いつも笑顔でいて欲しいし、悲しい思いをせずに過ごして欲しい。美味しいものを食べて、ぬくぬくのおふとんでぐっすり寝ていて欲しいなーと思います。(そして素晴らしいパフォーマンスを末長く見せて欲しい)
推しには早く結婚してほしい
子供を作って欲しい
「推しの幸せを願って」そう発言する人にとって、おそらくそれが疑う余地のない「普通」であり、「皆が望む幸せ」像なんだと思います。
しかしわたしは断言します。
それは「あなたの考えの押し付け」であり、必ずしも正しくはない。
なぜ件の発言が暴力や差別になるのか。
詳細を述べていきます。
もくじ
他人の人生に口出しする権利は誰にもない
あなたの人生はあなたのものである 〜大きなお世話はいらない〜
連日舞台に通う事を他人に話したとき、こう言われたことはないですか?
「そんなことしてなんになるの?」
「何がおもしろいの?」
「チケット高いんでしょ?もったいなくない?」
そう言われるのがわかっているから、面倒で初めから言わない人も多いと思います。
楽しんでる身からしたら大きなお世話ですよね。
(ちなみにわたしが推し事をしてる事を故郷の家族は知りません。年単位で会ってないな…推しに会いに行く回数の方が多いな…もはや推しがわたしの家族かな…(違います))
このブログを読んでいるメインの層は10代後半~30代女性かと思います。
親元を離れてひとりで上京した。
年齢が上がってきた。
そういう人は親や親戚にこんなことを言われたことはないですか?
「誰かいい人いないの?」
「(恋人がいるなら)なんで結婚しないの?」
おそらく質問をしてくる当人は何の気なしに聞いているのだと思います。(まあゲスい興味を持ってたり、勝手に心配を押し付けてる場合もあるだろうけど…)
親族に限らず初対面の関係ですら「他人と仲良くなるためのきっかけとしてパートナーの有無を聞く」「恋愛事情を聞く」のが当たり前の世の中です。
なんなら自分の状況を例に出して『絶対こうした方がいいよ~』という求めてないアドバイスをしてきたりする。
結婚したらしたで「子どもはいつ作るの?」「第二子はいつ?一人っ子はかわいそうよ〜」などなど、世の中には悪意なくプライベートに首を突っ込む人が多い。
わたしは言いたい。
いや、お前誰やねん。
他人の人生に首突っ込む暇があるなら、自分の人生を充実させろよ…
突然首を突っ込んでいいのはシャイニングのおっさんくらいです。(いいのか?)
シャイニングのおっさん
ちなみにわたし自身の話をすると、日常生活では普段のキャラが功を奏し、こういった発言を振られることがほぼないポジションを獲得しています。(「こいつにこういう話題を振っても同じノリでボールが返ってこないな」と思われているんだと思います)
でもそうじゃない人が多分多数派だと思います。
年齢や性別や役割に縛られて「こうじゃなければ」と思い込んじゃってる。
「逃げ恥」のゆりちゃんが「自分に呪いをかけないで」と言ってた*1けど、未だ多くの人が呪いの背負ってるし、他人にも呪いをかけてる。
これだけでいくつかエントリが書けるので今回は割愛しますが、ここでのまとめは
「知らん人からプライベートについて色々言われるのって、不快になることが多いよね」です。
じゃあ推しの人生は誰のものなのか
人前に立つ仕事の人は、その一挙手一投足に注目が集まります。
「芸能人にプライベートなんてない」
そんな過激な意見もたまに聞くけど、そんなことは当然ない。
推しの人生は推し自身のものです。
どんなに好意を抱いていようが、推しのプライベートに首をつっこむのは違う。
さっきの項目で語りましたが、赤の他人に趣味についてネガティブに言及されたら。
自分の恋愛や夫婦関係にあれこれ言われたら。
…嫌ですよね。
いや、お前誰やねん!ってなりません? 少なくともわたしはなります。
芸能人ってそういう仕事でしょ?
ワイドショーでもよくやってるじゃん。
何がいけないの?
そう思う人はちょっと待ってください。
「そういう仕事」って決めたのは誰なんですか。
本人がそう言ってたんですか。
本人がそれを望んでるんですか。
人前に立つ仕事なら、受け入れて当然なんですか?
それって、相手を同じ人間だと思ってないってことなんじゃないですか?
それって、推しの人生をおもしろコンテンツとして消費してるんじゃないですか?
生きている人の人生はコンテンツではないというのは大前提であって、生きている人のファンをやるときにはその境界を踏み越えそうな危うい時というのは実際あるんだけど、それでも大前提を頭に入れた上でそのつど踏みとどまる努力をしなければいけないし、
— 中町 日名子 (@cof_a20n) March 16, 2019
この意見は至極まっとうなものだと思います。
生きている人の人生はコンテンツではない。
例え芸能人・有名人であってもです。
残念ながら、職業の特殊さゆえにコンテンツとして消費される側面はあります。
ありますが、だからといってプライベートについてまで首を突っ込んでいい訳ではない。
「失礼な。わたしは推しの幸せを願ってるんですけど?」
自分は推しの幸せを願って言ってるんだから、それとこれとは別問題じゃない?
別に悪いこと言ってるわけじゃないのに、何それ? 一緒にするのおかしくない?
そう考える人もいると思います。
でも待ってください。
「結婚をして」「子どもを持つ」ことが幸せなんですか?
…それ、誰が決めた「幸せ」なんですか?
幸福の形は人それぞれである
言葉の意味と解釈について
「幸福」を辞書で引くとこう出てきます。
[名・形動]満ち足りていること。不平や不満がなく、たのしいこと。また、そのさま。しあわせ。「幸福を祈る」「幸福な人生」「幸福に暮らす」
「普通」を辞書で引くとこう出てきます。
[名・形動]特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。また、そのさま。「今回は普通以上の出来だ」「普通の勤め人」「朝は六時に起きるのが普通だ」「目つきが普通でない」
「幸福」については異論はありませんが、「普通」については「?」と思います。
「普通」ってなんやねん。誰基準で決めたものやねん。
例えば「朝ごはんを食べないのが普通」の人もいるし「朝食は絶対食べる」が普通の人だっています。オフィスカジュアルが普通の会社もあれば、デニムにアロハで出社OKの会社もある。
絶対不変の「普通」なんてないんですよ。
あるとしたら「特定のコミュニティで定められたルール」「多数決で決まった暗黙の了解」みたいなものです。
つまり、「普通の幸せ」なんてものはありえません。
あるのは「その人本人が望む幸せ」です。
そして「結婚をして」「子どもを作る」が本人が望む幸せとは限らない。
子どもを持たないという選択
「結婚したら子どもを持ちたい」という人が多数派かと思いますが、必ずしもそれが「当たり前」ではありません。
結婚して数年経つけれど、子どもがいない、持たない夫婦もいます。
芸能人では2016年に山口智子さんが雑誌「FRaU」で語ったインタビューが話題になりました。
https://news.careerconnection.jp/?p=20978&page=2
そして、望んでも心身の事情で子どもを持てない場合もある。
他人のプライベートなんてわかりません。
赤の他人に自分の考えを事細かに語る義務もありません。
他人に無邪気に「子どもが見たい」と言うのは暴力になりうるとわたしは思います。
それは「あなたが思う幸せ」を自分勝手に他人に押し付けているだけです。
人の数だけ「普通」があっていいし、それが当たり前だと思うから、何かを押し付けたり、何かをおかしいというのは意味がないと思うんだよなあ。なんで自分や世間と誰かを比較したがるんだろ。そんなに不安なのかなあ。比較したり否定したところで、楽になれるわけじゃないと思うんだけど。
— かんそうぶん (@KansouBn) October 19, 2017
無自覚なセクシャリティの決めつけ
「推しには早く結婚してほしい」
きっとこれって、「推しに心を許せる存在がいて欲しい」って思いからの発言なんだろうなあと思います。(別の場合もあると思います。後述)
でも、それって「結婚」じゃないといけないんでしょうか。
ここにも「普通」を信じて疑わない姿勢を感じて、うっすらとモヤモヤを抱きます。
これについてわたしがツイートしたのはこちら。
この「推しに早く結婚して欲しい」系発言、いつもうっすら恐怖を感じるんだけどさ、なんで自分の推しをシスヘテロだと決めつけてんの?と思うんだよね。セクシュアリティを決めつけて押し付けてない?
— かんそうぶん (@KansouBn) March 19, 2019
(シスヘテロについてはここを見てくれ)
https://ameblo.jp/infection1985/entry-11480346764.html
この「推しに早く結婚して欲しい」系発言、いつもうっすら恐怖を感じるんだけどさ、なんで自分の推しをシスヘテロだと決めつけてんの?と思うんだよね。セクシュアリティを決めつけて押し付けてない?
(シスヘテロについてはここを見てくれ)
https://ameblo.jp/infection1985/entry-11480346764.html
推しに幸せになって欲しいと思うのは良いことだけど、なんで「異性」と「結婚して」「子どもを残す」ことが幸せだと思うの?
別に対象は同性でも異性でも動物でも物でもいいし、結婚してもしなくてもいいじゃん。自分の思う「幸せ」を他人に押し付けてない?っていう。
というか結婚=ゴールじゃないので、結婚したからと言って安泰とは限らないし。
「推しには精神が安定した状態で仕事に励んで欲しい(そうすればわたしが観に行けるので)」とは思うけど、「良い人と結婚して欲しい、子どもが見たい」とかは思わないかなあ。つーか推しのセクシャリティとか知らんし。
飲み会でも若手俳優のイベントでも、テレビのバラエティでも「好きな異性のタイプは?」って鉄板の問いじゃないですか。あれ、まじで常に疑問なんですけど、なんでよく知らん相手に自分の好みを話さないといけないんですか…?*2
日常生活においては「色恋について話す = 腹を割って話している = 仲良くなれる」と信じている人の多さにびっくりするし、バラエティや俳優のイベントで好きな異性のタイプは?という質問を聞くと「相手を異性愛者だと無邪気に決めつけててこわい…」とふるえます。
で、こういうことを話しているとどこをどう読み間違え何を思ったか
「わたし(あなた)の推しの◯◯君がゲイだって言うの? 失礼じゃないですか?」
という超絶お門違いのことを言い出す人が現れるんですけど、
それ、バリバリの同性愛差別発言だからな???
逆を考えてくださいよ…「◯◯君が異性愛者って言うの?失礼じゃないですか?」とか誰も言わないでしょ…。
2019年の日本ではまだまだLGBTQへの差別や偏見があること、そして有名人の場合(それを前面に押し出して仕事をしてるのではない限り)、マイナス方向に働く場合があるのでカミングアウトする人は少なく、クローゼットを選択することが多いかと思います。(マイナス方向に働くっていうのがまずもっておかしいんですけど)
「そういうの特殊な人なんでしょ? わたしの周りにはいないし」
という意見の人はいると思います。
が、電通が2018年に発表した調査では日本のLGBTは8.9%。
約11人に1人という計算で、左利きの人の割合とほぼ同じです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikazuomi/20190111-00110844/
多分周りにもいます。おそらくあなたが知らない、知らされてないだけです。
LGBTというと同性愛者やトランスジェンダーを想像する人が多いかもしれません。
が、アセクシュアル(他者に対して性的欲求も恋愛感情も抱かない)、対物性愛の人もいる(エッフェル塔と結婚した女性とか有名です)。
そういうことを考えていると「推しに結婚して欲しい」がますます自分勝手な理想の押し付けのように思えてきてしまいます。
幸せを願っての発言ではない可能性
「推しの理解者になりたい」のか?
たぶんカノバレ炎上みたいなときにアイドルや若俳を非難する人への逆張りなんだろうと思うけど、むしろ結婚して子供を作ってほしい、子供の顔が見たい、遺伝子を残してほしいみたいな物言いをしばしば見るようになった印象があるのだが、→
— 中町 日名子 (@cof_a20n) March 16, 2019
カノバレ炎上、よくありますよね。
気持ちはわかる…プロなら隠せ的なやつ…。アイドル売りをしている以上、そういう意見が出るのも仕方がないかなと思ったりもする。(わたしの推しはカノバレ炎上したことがないので、この辺については今のところ明確な意見を持ってないです。)
カノバレを許せるのはライトなファン! みたいな意見も見るのですが、逆張りとして「懐の深いわたし」を演じるために「早く結婚して欲しい」と言っている場合もあるのでは…?という邪推。
「可能性を夢見ている自分」を潰しているのか?
世の中にはガチ恋の人もいるじゃないですか。そしてガチ恋の人って、結構「自分はガチ恋じゃない」と否定しがちな印象があります(実際は不明ですけど)。
「相手のことを思って身を引く」なのか「自分にはふさわしくない」なのか「現実的じゃない、叶いっこない」なのかそれ以外なのかはわからないですけど、自分の気持ちに目を背けて「推しには早く結婚して欲しい」と言ったりする人はいるのかなあ…と思いました。
知らんけど。
まとめ
非常に長々と書いてきましたが、再掲します。
「推しには早く結婚してほしい」「子供を作って欲しい」
この発言は
- 個人のプライバシーや尊厳の侵害である
- 相手のセクシュアリティを決めつけている
- 相手やそのパートナーの心身について問題がないと決めつけている
これらの面から暴力であり差別になりうる可能性がある。
これは推しに限らず、身近な人に対しても同じことです。
自分が思う「普通」を押し付けていないか、相手の人生に干渉しすぎてはいないか。
人は無意識のうちに差別をしがちだと思います。
それは無知からくるものだとわたしは考えます。
だから学ぶ姿勢を忘れないでいたいし、立ち止まって考えることが大事だと思います。
(まあ、真にヤバイ人にはまっっっったく伝わらないのが常なんですけど…)
余談1
こういうことを書いていると「あなたの推しはLGBTなんですか?」と思う方もいるかもしれませんが、推しのセクシャリティについてただのファンのわたしが知るわけねえだろ…、と思います。
そして「そう思われるような発言は避けるべきでは?」と言う方もいるかもしれませんが、ただのファンの発言をそう捉えて色眼鏡で見る方が根底に差別意識があるんじゃ…?とわたしは思います。なんにせよわたしの発言はわたしの考えに基づくものであり、推しとは無関係です。
社会問題やジェンダーやLGBTQのことを話したり呟いたりすると、面倒くさい人認定されるのは、私の妄想ではないですよね?
— 蛻 (@memento_sonne) July 25, 2018
小難しいとされることを真剣に考えること、馬鹿にされがちで、それは物凄くヤバイ状況だと思う。
それではみなさま良い推し事ライフを!
▼推し方に悩んでるならこちら▼
▼激熱!双眼鏡ダイマ記事▼
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*2:わたしの好みのタイプは「海の男(概念)」です。「山の男(概念)」も捨てがたいな。なんにせよサバイバル能力の高い人間がめちゃくちゃタイプです。生命力 = セクシーさ…
俳優の出待ち入り待ちがなぜヤバイのか本気出して考えてみた
2019.07.04関連記事紹介とマシュマロ返信記事書きました
こんにちは。
某俳優のファン(なのだろうか…)が帝劇での集団出待ちを呼びかけ炎上しましたね。
FCのチケット転売の件もありましたが、こっちもファン以外が入会して高額で流してるかもしれないわけで…。
まじめに応援している方のことを考えると、本当に気の毒になります。
だって、ファン以外がやってるって考える人あんまりいないだろうし。
「あいつのとこか!」みたいに思われるだろうし。
一部のファン(??)のせいで同一視される状況、想像すると胸が痛くなります。
今回は、以前から書こうと思った出待ちについてのエントリです。
以前Twitterで返答をしていますが、良い機会なのでブログにまとめておきます。
はじめに結論を述べます。
わたしは俳優の出待ち入り待ち反対派です。
理由は、「板の上以外でもわたしを気持ちよくさせてください!」とサービスを要求する、「好き」を免罪符にしたブラック企業真っ青の労働力搾取だと思っているからです。
以下、マシュマロとその返答時のツイートを整理したものです。
元ツイートはこちら
待ち行為は俳優へのサービス残業や労働力搾取だと思ってます。
暗黙の了解で待ちOKの劇場でもやらないし、やったことがないです。
(ちなみにわたしの推しは出待ち入り待ち対応を自粛すると公式で言っています。なのでその意向に従いたいから、という理由もあります)
入り待ち出待ちで対応してもらうの、まじでちょっとわかんなくて。
だって自分の立場で考えてみてくださいよ…
社屋に入る直前、疲れて帰る時に、「すみません、ちょっとお話いいですか?」みたいに赤の他人に話しかけられる。
あるいは全然知らない、もしくは顔を見たことあるかも?くらいの別部署の人に「◯◯さん、ちょっといいですか?」って待ち伏せされて声をかけられる。
その日絶好調だったり余裕があれば、「どうしたんですか?」とにこやかに対応できるかもしれません。
だけど、例えば仕事で理不尽に激詰めされたりミスってヘコんでたりしたら。
時間がギリギリで遅刻しそうだったり次の仕事があってすごく急いでいたとしたら。
体調が悪くなって、早く家に帰って休みたかったとしたら。
ちょっとめんどくさくないですか…?
知ってる人ならまた違うと思います。
でも、よく知らない人に「常に感じよく」対応できるか考えると、わたしは無理です。
有名人だと感じよく対応をしないと、ネットで好き勝手書かれる可能性があります。
つまり「出待ちのファン対応をする=演技をする」ことになるわけで…
えっ、それって本業の仕事をタダでやってもらってる!!??
若手俳優って接触がありますよね。
イベントで握手ができたり、チェキを撮る間に少し話せたりとか。
待ち行為って、その存在をガン無視してない?とわたしは思います。
本来お金が発生する行為を、推しにタダでやってもらうって厚顔無恥の極みでは…!!??!?
なかには公演を観てないのに待ちだけする人も居ると思います(チケットがどうしても取れなかったから、一目だけでも!みたいな理由とか?知らんけど)
でも、それこそ本当に意味がわからなくて。
無銭の極みじゃん…!!!
推しに一銭もお金を落としてないのに、「自分が推しに会いたい」という自己中心的な理由で、推しの体調やコンディションを考えずに推しから搾取!!!?!!?!?やっべえな!!?!?!!?!と思います。まじで。
自分の欲求>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>推し
この劇場は暗黙の了解で出待ちOKだから〜みたいなのも、ちょっと意味がわからないです。いや、普段その俳優が対応してないから控えろよ…と個人的には思います。
しかし、出待ちって俳優さんがOKしてる場合もありますよね。
禁止されてないところなら良い、対応できるときはできる範囲で対応しますよって俳優さん自身が言ってることもあるし、そこでファンの反応が見たい人もいると思うし。
だから一概にこれが正解だ!とは言いづらいものだと思います。
でもわたしは例え推しが出待ち歓迎!と言ったとしても、上記のような理由でやることはないと思います。
なぜなら自分が労働力搾取されるのが大っ嫌いだからです。
出待ちについては2.5とそれ以外で文化が違うと思います。
そしてファンの姿勢もきっと違う。
その辺はこちらがわかりやすかったです。(リンク先の言及先エントリとあわせてどうぞ)
残念ながら劇団のファンの方に定着していて、2.5次元のファンにまだ育っていないのがそういう不文律や最低限のマナーへの意識かと思われます。
出待ちOKの劇場でも、俳優の事務所が出待ち禁止を発表することがあります。
それってこういう理由だよね……、と思います。
むしろ事務所がちゃんと俳優を守る盾として機能するのは本当に素晴らしいと思う…
出待ちロード、普通に邪魔では?と思った。出待ち容認してる劇場や俳優さんだとしても、他の俳優さんのファンはどうなるのか。押しのけてロードを作るのか…?えっ、邪魔じゃん!!!ほかのファンや俳優や関係者からしたら、えっ…って感じでは??
— かんそうぶん (@KansouBn) February 24, 2019
冒頭で触れた俳優のロード企画が実現していたら、他の俳優の出待ちファンはどうなってたんだろう、とふと思いました。
企画者の発言を見ると、ジャニーズの仕切りのような経験と能力があるとは思えません。きっと現場では統率が取れないと思います。(というか、(劇場)スタッフの指示に従って並ぶと書いているので、そもそも自分で仕切る気がない)
企画に乗っかり出待ちだけ参加する「自称ファン」もいるでしょう(あのチケット、入手しづらいと評判だし高いですからね…)。集団で気が大きくなって騒いだりするかもしれません。目当てじゃない俳優が出た時は、不満を口に出して言ってしまう子もいるかもしれない。そして、推しが出てきたらどうなるのか………
…地獄しかみえない。
こういう広く何かを募っての企画は色々な面で危険性が高いと感じます。
出入りの時間を共有するとなれば、悪意を持った人間がその情報を元に「何か」を起こすかもしれない。
そういうことも考えた方がいいよなあと思います。
個人的には一部のファンが率先して集団を作って何かしようとするの、ことごとくヤバイ事例が多い気がしています。(いや、日の目を見るのがヤバイ事例なだけで、まともに機能しているものも多いはず…と信じたいですけど。母数が大きくなっても礼儀正しい人たちはいます。*2 )
「わたしたちファンみんなからの気持ちです★」と暴走した一部の人間がなぜかファン代表のように振る舞う→炎上
俳優でもアイドルでも、割と聞きますよね…。
それは俳優のファンじゃなく「◯◯くんが大好きな自分大好き!」とかっていう気持ちを「好き」って気持ちでくるんで、推しを利用したオナニーを集団大公開してるような感じで個人的には好きじゃないです。*3
最後に、過去に書いた文章を再掲しておきます。
簡単にいうと、「感じ良く接してくれているのは仕事だからと頭に入れておかないとやばい。勘違いしてはいけない」という内容です。
傾聴するタイプって、「他人を感情のゴミ箱にする」タイプの餌食にもなりやすい。対等な、もしくは対等に持ち込める人間関係ならその辺は調整可能ですが、「ファンと俳優」って、そういう地獄がめちゃくちゃ広がってそうだな、と思います。 相手は否定しようがないですから。 「自分をなんでも受け容れてくれる」と勘違いして、 好意という名の暴力を振るう人。 それを他人から指摘されたら、「わたしは好きだからやっている」「相手は否定していない」と自分を正当化する人や、妙な勘違いをしてしまう人も数多くいるんだろうなーと思います。
愛という名の下に、私たちは暴力を振るってはいないか?〜推しへのプレゼント問題〜 - 晴れた日のねどこ
「好きな気持ちはポジティブ!」と信じて疑わない人間は、「好き」の気持ちに傷つけられたり殺される人間のことを想像できないんだと思う。「好き」で殴られると結構きついんだけど、それがわからない人にはまあ多分、一生わからない。
— かんそうぶん (@KansouBn) October 14, 2018
そういう人はあまり他人に好意を向けられたことがないのかもしれない。
知らない人間からの好意って結構恐ろしいものだけど、「好きって気持ちは素晴らしい」教の人はそれが想像できないんだろうね。
「好きの気持ちが相手を殺す」の行ききった例がストーカー殺人とかです。そこまでいかなくてもまあ、色々ある。
何十人も相手するの、絶対疲れると思うんだよね。だから本当に相手の負担になりそうな接触は避けたいと思う。相手は仕事だから絶対に嫌な顔は出来ない。それをいいことに「好意を表明することはいいこと」って自分勝手に暴走するのは本当にヤバい。※これは俳優を信頼してるか否かとは全く別問題として
— かんそうぶん (@KansouBn) December 10, 2017
何十人も相手するの、絶対疲れると思うんだよね。だから本当に相手の負担になりそうな接触は避けたいと思う。相手は仕事だから絶対に嫌な顔は出来ない。それをいいことに「好意を表明することはいいこと」って自分勝手に暴走するのは本当にヤバい。※これは俳優を信頼してるか否かとは全く別問題として
「相手は仕事だから拒否できない」
「だから自分の行動が負担にならないか考えたい」って話に対して
「相手を信用してない」「○○はそんな人じゃない」って反応になるの、読解力と想像力がなくて首を傾げてしまう。完全に相手不在で自分の気持ちの押し付けでは?
たとえば自分が店員だとしてお客さんにやさしくするとする。失礼なお客さんでも無碍には扱えないよね。「店員さんも大変だろうからこちらも気を遣おう」って考えが、なんで「店員は好きで接客をしてる!そんな考えは店員の職業への志を信用してない!」って超理論になるか謎なんだよね。
嫌なお客さん、迷惑なお客さんはいる。それがたくさんいたら、好きな職業でも嫌になることはあると思う。だから配慮をしましょうね、相手も人間ですよ、と思う。特にそれが俳優やアイドルなら、ファンの対応で本業を辞めるリスクだってある。それを相手の立場を利用して良いように扱うのは品がない。
「○○くん/○○ちゃん(俳優・アイドル)はそんなこと思ってない!そんなことを思うのは相手を信用してない」みたいな考えはヤバイ。完全に相手不在だし相手を理想化して自分を正当化してる。ストーカーと遜色ないよ。プレも接触もリプも、好意が負担になることはあるから配慮が必要だと思う。
「わたしは好きだからやってるんだ!」という相手不在の自分勝手な感情って、ストーカーと変わらないんですけどね。 そして、「相手はそれがお仕事」「ファンを否定できない」というのは、常に肝に銘じておきたいなーと思います。 「推しは喜んでた!だから平気だもん!」 それはそうです。演技のプロですもん、相手は。 「自分は例外」「自分の推しは例外」とか思い始めたら、すでにかなりやばいと思います。
愛という名の下に、私たちは暴力を振るってはいないか?〜推しへのプレゼント問題〜 - 晴れた日のねどこ
再掲ここまで________________________________________________
わたしたちが推しているのは演技のプロです。
印象を操作するなんて朝飯前のはずです。
だから、いついかなる時も「もしかしたらこの行動はヤバいかもしれない」 と振り返る気持ちを持っていないと、容易く道を踏み外してしまうと思います。
結局のところ「どう思うかは推しのみぞ知る」なので、
常識に当てはめて大きく逸脱してないか考えつつ行動するしかないんですけどね…
それでも自分は出待ちをする!という人は、出待ちを続けてつらくなった話がネットにはちょこちょこあるので、各自おググりください。
あと余談なんですが、冒頭のロードの件。あれって本当にファンの企画なんでしょうか? アンチとか釣りじゃないか?と思ってます。キレ方があまりにもテンプレっぽい。
今日はそんな感じで。
【ドラフト】若俳サービス残業接触商法とかあれこれ - 晴れた日のねどこ
これから書きたい記事
・真剣乱舞祭2018感想
・スリル・ミー 感想
・新しき哉 感想
・Like A感想
・spi×VVコラボ第二弾の感想
・わたしは舞台に何を求めているのか
・イベントってどうすればみんなが幸せになれるんだろうね?
・オタクと推しと自意識と〜事実と妄想、自覚と無意識〜
・みほとせ再演、推しじゃない青江が気になりすぎて考察したよ
*1:推し、ファンとの接触は好きなんだろうなと感じますが、他人の感情を必要以上に察して疲れるタイプだと思ってます。自分でも繊細だと言っているし。だけど自分ではその疲れに気づいてなさそう!!保護されてほしい。
*2:宝塚とか…と思ったけど、あのファンクラブって歌劇団に「登録」申請してるんですって。そしてファンクラブ代表者は生徒さんの付き人兼マネージャーのような役割をすることが多いとか(送り迎え、身の回りの世話、各方面への連絡の代行など)。だから成り立ちが根本から違いますね…
*3:めちゃくちゃドライなことを言えば、推し事自体オナニーだとは思います。というか、生きてること自体オナニーだと思ってます(この言い方で気を悪くする人はいると思います。)
オナニー自体は自由にやって良いと思いますが、TPOを考えたい。