晴れた日のねどこ

答えの出ないことばかり考えている

葵咲本紀から考える、刀ミュ世界観考察 〜三日月宗近という機能の謎〜

三日月宗近という機能の考察

公式に似せて作った背景画像(書体も同じ)(暇か?)




銀河劇場で複数回葵咲本紀を観劇し、現時点で感じた刀ミュの考察です。今日二回目の更新です。
感想はまた別エントリで。今回のエントリは、つはものと葵咲本紀を観ていないと完全に何を言っているかわからないのでお気をつけください。

また、考察はこちらにもあります。これもネタバレ。

 

 

 




いきなり結論から行くので、ちょっと改行します。戻るなら今のうちだぞ。





 

 

 















結論

刀ミュの世界って、「三日月宗近という機能」が歴史修正主義者と刀剣男士そのものを生み出した源なのでは…?


 




今回のエントリの目次です

 

 






前提

 

  • 三日月宗近は同じ時代に複数回跳び、同一人物に何度も接触をしている
  • 一つの時間軸ではなく、複数の時間軸で「もののべ」に接している

この推測をもとに話しているので、下記をあわせてご覧いただくとスムーズかと思います。

 

 

刀剣男士と時間遡行軍の戦いについて

時間遡行軍と刀剣男士の戦い

まず、時間遡行軍と刀剣男士の戦いについて。
過去の任意の地点で歴史修正主義者が歴史に干渉→歴史改編を企てます。それを防ぎ、本来あるべき歴史を守るため刀剣男士は戦っています。

 

 

 

 

 


刀ミュ世界の時間の流れについて

刀ミュ歴史の流れについて


つはものどもがゆめのあとで、三日月は同じ時代に何度も跳び、泰衡に複数回接触している。付喪神由来の力を使って操るのではなく、時間をかけ、言葉を重ね、彼と関係を深めている。そして同時に並行世界のたくさんの泰衡とも関係を築いてるとわたしは思いました。

 

三日月は、この出陣で藤原泰衡に数度干渉します。 そして「本来あるべき歴史」を全て彼に告げる。 初対面のはずなのに自分は友だと告げ親しげに振る舞う三日月に、 はじめは猜疑心を隠せない泰衡でしたが、最終的には自分の運命を受け入れます。 戦の天才である義経が生き延びると、この先血塗られた歴史が展開される。 正しい歴史を守るには、自分が義経を殺さなければならないという選択を。 義経を殺したくないと苦悩する泰衡が、運命を受け入れること。 自分の死後、蓮の花を供えて欲しい(※)と泰衡に託されるほどの信頼関係を築くまでに、いったい三日月はどれほど心を砕いたのでしょうか。 ※泰衡の首桶からは蓮の種が発見され、1995年に発芽、泰衡没後811年後の2000年に開花に至ったそうです。

泰衡は「その気になれば三日月殿は自分を操ることもできたはず」と言っています。 なので、三日月は自分の態度と言葉だけで、彼を正史へと導いたことになります。

【19.08.04追記】刀ミュ「つはものどもがゆめのあと」感想と考察 - 晴れた日のねどこ

 

三日月は、今回の出陣で初めて泰衡に接触した際、 彼に対し友のように振る舞いました。 そして、過去に幾度も泰衡に会い、言葉を交わしたかのような発言をしています。 このことから、三日月宗近は今回だけでなく、 何度も時間遡行を繰り返している可能性が高い。 おそらく過去の出陣でも審神者に告げず、単独で歴史に干渉していると思われます。

【19.08.04追記】刀ミュ「つはものどもがゆめのあと」感想と考察 - 晴れた日のねどこ

 



今作も同じく、「葵咲本紀の信康さん」以外の信康さんにも何度も接触していたんじゃないか。信康さんは三日月について「その方はわたしを友と呼び〜」と言っている。つまり、三日月は何度も信康さん(と貞愛)に接触しており、「葵咲本紀の信康さん」に会った時点で既に「友」と呼べる存在なのかなと。

 

葵咲本紀考察。三日月宗近という機能

 

 

 



刀剣男士の存在を明かした人物について「いったい誰がそのようなことを」と蜻蛉切が言った時、信康さんは名前は聞いていないと言いました。が、物語の最後で三日月の姿が投影された時、信康さんは「三日月殿は」とはっきり口にしてる。つまり三日月から本人の名を出すことを口止めされているんですよね。

三日月との信頼関係ができていなければ、信康さんは蜻蛉切、村正に彼の名前を出したはず。つまり葵咲本紀でも、三日月は複数回「物部」に接触を繰り返し、気の遠くなるような時間をかけ、彼らと対話を重ね信頼関係を築いたと思われます。






三日月宗近は「歴史改変」をしていない


過去へ行き、人間にその後の歴史や刀剣男士の存在を伝える三日月宗近
そこにだけフォーカスすると、その行為は明石の言うように歴史改変のように思えます。だが彼の目的はあくまでも「現世に伝わる歴史の流れ変えないこと」だと感じました。

 

三日月が重視するのは「歴史」そのもの。 彼は自分が思う方法で未来へ繋がる歴史を守ろうとします。 結果として、それが「積極的に歴史に干渉する=時間遡行軍と同じ行動」 になったとしても、目的のためには手段を選ばない。

【19.08.04追記】刀ミュ「つはものどもがゆめのあと」感想と考察 - 晴れた日のねどこ

 

歴史とは過去の出来事であり、現代に伝わる史実=真実とは限らない。何が正しいかどうかははっきりとはわからないことも多い。*1

歴史には様々な説があります。 未来に生きるわたしたちには、それが史実なのか伝承なのかを確かめる術はありません(確かめるために学問が発展したのだろうな、と思います)

三日月宗近は、史実と違う行動も意に介さない。 最終的に自分の知る歴史を守れればいい。 結果が同じならば多少の違いは異説として処理されるし、 自分が未来に存在することには変わりがないからです。 歴史は水のようなもの。 湧き出た水は流れ、分岐することがあっても、最終的に海へとたどり着く。 三日月が守りたいのは、その最終的な部分です。

【19.08.04追記】刀ミュ「つはものどもがゆめのあと」感想と考察 - 晴れた日のねどこ

 

 


多少の歴史の揺らぎは三日月にとっては許容範囲なのだろうと思います。

例えば源義経は自害した説が主流だけど、北方で生き延びたとか義経ジンギスカン説とかありますよね。

 

 






刀ミュ世界の付喪神について


今作で、篭手切江に明石は問う。

「刀剣男士と時間遡行軍の違いはあるのか?」

篭手切江が答えたように、そこに違いはない。

 


刀ミュ世界の付喪神は3パターンあるのかなと思う。

付喪神について。刀剣男士と遡行軍とその他



①の刀剣男士

審神者なる者とは、眠っている物の想い、心を目覚めさせ、自ら戦う力を与え、振るわせる、技を持つ者”
刀剣乱舞絢爛図録より)


眠っている物=付喪神 を刀剣男士としてこの世に顕現させる、それが審神者




②の時間遡行軍

“歴史の改変を目論む「歴史修正主義者」によって過去への攻撃が始まった”
刀剣乱舞絢爛図録より)


歴史修正主義者=時間遡行軍なのかは不明。
審神者のように「技」により付喪神を遡行軍の形に顕現させたのか、それ以外なのかは明らかにされていない。(話がそれるけど刀剣男士が闇堕ちして遡行軍になる説好きです。蜻蛉切と遡行軍の槍のイラストって、共通具合やばいよね)

歴史改変のために過去に干渉する者、それが時間遡行軍。




③持ち主の想いに感応し、持ち主を操る付喪神

葵咲本紀でいうところの「先輩」
(阿津賀志、阿津賀志巴里もこの系譜だと思うけど、後者では「感応した」って部分が削られてるらしいので、今回は無視します。今度過去作を見直しておく)




今回、②歴史修正主義者の標的、③の「先輩」の発動が同時だったので、結城秀康が②を従えたような形になっていた。歴史修正主義者が③を感知して結城秀康に狙いを定めたのか、「先輩」に干渉して秀康を操ったのか、因果関係は不明)

 


なんで人間の結城秀康があちら側に!?と村正と蜻蛉切は驚いていたけど、篭手切江の「ものに宿る気持ちが人の心に感応してしまうことがある」という台詞から、こういうことは稀にあるのではないか?と思った。


 

 

 


人間の持つ強い気持ちに感応して、付喪神が人間を操る。
それが時間遡行軍が存在する前の過去にもあったとしたら?
その度に「三日月宗近という機能」が発動して、歴史を正史に導いてきたんじゃ…?



 

 




三日月宗近という機能」の起源は?


今作の鶴丸のラストのセリフ「この世界には三日月宗近という機能がある」
この機能って、いつからできたものなんだろう?


刀剣乱舞の世界観について、原典のゲーム刀剣乱舞刀剣乱舞絢爛図録」から抜粋する

 

 

“歴史の改変を目論む「歴史修正主義者」によって過去への攻撃が始まった。
時の政府は、それを阻止するため「審神者」なる者を各時代へと送り出す。(中略)
付喪神「刀剣男士」と共に歴史を守るため、審神者なる者は過去へ飛ぶ──”

 


劇中で、刀剣男士の存在を人間に知らせることを「そんなん歴史改変や」と明石は言っている。でもこれ、本当にそうなのかな?

 

 三日月宗近は、史実と違う行動も意に介さない。 最終的に自分の知る歴史を守れればいい。 結果が同じならば多少の違いは異説として処理されるし、 自分が未来に存在することには変わりがないからです。 歴史は水のようなもの。 湧き出た水は流れ、分岐することがあっても、最終的に海へとたどり着く。 三日月が守りたいのは、その最終的な部分です。

【19.08.04追記】刀ミュ「つはものどもがゆめのあと」感想と考察 - 晴れた日のねどこ

 

再掲ですが、わたしがつはもので抱いた感想です。


三日月の目的はあくまでも2205年に連なる歴史を守ること。そのためには人間への多少の干渉は厭わない。遡行軍とは全く立ち位置が異なる。
明石は時間遡行軍と三日月を同列に語って歴史改変だと言っていたけど、例えば「三日月宗近という機能」が「遡行軍が現れる前に存在していたら」どうなんだろう?





刀剣乱舞の世界での順番は

  1. 歴史修正主義者が歴史改変を目論み、過去へ攻撃を始める
  2. 政府が審神者(刀剣男士)を過去へ送り、歴史改変を阻止する

だけど、刀ミュでの付喪神については先に語った通り、どうも3パターンあるらしい。




審神者がいなかったら三日月宗近も存在しない。
じゃあ「三日月宗近という機能」ってなんなの?と考えたんだけど。


政府に仕える審神者でなくとも、審神者の能力を持つ人はいるのかもしれない。
その存在が「三日月宗近のようなもの」を生み出し、歴史を正史へと導く「三日月宗近という機能の祖」ができた…って考え方もできるんじゃないかなあ。

 

 

 



三日月宗近という機能」とは何か?


まどマギって見たことあります?

 

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作中に、バッドエンドをやり直すため時間遡行を繰り返すキャラが出てくるんだけど。
彼女のその行動で因果が蓄積され、強大な敵を作り上げてしまうんですよ。

刀ミュの世界観もそんな感じでは?とふと思った。


三日月宗近システムであらゆる世界線の改変を防いできた過去がある。が、因果が蓄積され(あるいは三日月の行動を悪用すればと気付かれ)歴史修正主義者が生まれる。


そこから政府に管理された審神者、刀剣男士が生まれ、彼らは歴史を守る戦いに挑む…とか。そんな妄想をしました。




なんにせよ、刀ミュ世界で三日月はキーパーソンなのは間違いない。あの世界の成り立ち自体に関わる人物なんじゃないかなあ。なんで他のキャラじゃなく三日月なのか?というと、歴史が古いからヒトの想いを集めやすかった、天下五剣で神格が高い、とかなのかなあ。


それかゲームの主要キャラだからかな!?みたいなメタな理由しか思い浮かばないや。

 

 


トンデモだなあと思いつつ、そんなことをつらつらと考えました。

 

 

 

余談1

もののべって歴史の一部じゃなく、今後の歴史大半を語られてる可能性ない…? おてぎねと永見貞愛の歌で思ったんだけど。おてぎねって、焼失の恐怖を今作で度々出してたよね。貞愛はおてぎね焼失をわかってて「俺が覚えておく」って言ったのなら泣けるな…。

 

 

余談2

刀ミュって清光単騎前あたりから本格的にシリーズを視野に入れ始めたのかと個人的に思ってる。だからこそ三日月の歴史人物への干渉(つはもの)を描いたり、歴史人物キャストへのフィーチャーが強まったり(むすはじ)、つはものの伏線を巻き取るために阿津賀志巴里やみほとせ再演をやって、今作につなげたのかなーって。


で、今後は「刀剣男士の物語」じゃなく「歴史上人物と刀剣男士と心の物語」になっていくのかしら、と思いました。歴史キャストの見せ場も増えてるし、「心」について触れてるし。

新しい展開を感じさせて、どうなっていくか楽しみだなー。
この辺のシリーズ展開とか、刀ミュ全体に関しての考察?についてはまた別エントリで。

 

 

 

 

それではみなさま、良い推し事ライフを!

 

 

 

 

 

 

 

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葵咲本紀もこの双眼鏡で観てます。銀河劇場なら最前〜2バルまで使ったけどどこもいける。

一瞬値上がりしたけどまた戻りました。また見え方更新します。

 

 

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*1:はじめ、「例えば、ネアンデルタール人が実は猫背じゃなかった…って研究結果が2018年末に発表されてましたよね。でも現代人がサルから進化していった説は変わってない。」って例えを書いたが、あまりにもかけ離れすぎていて消した