晴れた日のねどこ

答えの出ないことばかり考えている

あなたはいつかいなくなるから〜担降りをした話〜

担降りブログ。好きになるって奇跡だよね…自分の気持ちも環境も相手のフィールドも変わって行くものだし。今感じる「好き」を大事にしたい





ふと思い出したので、いつのまにか担降りした話を書こうと思う。担降りと言っても舞台俳優でもアーティストでもアイドルでもない。アクセサリー作家の人の作品を買わなくなった話なんだけど。

 

 



昔、ハンドメイド作家のアクセサリーが好きでよく買ってたんですよ。ミンネとかcreemaができる前で、そういうアクセサリーは雑貨店に委託するか、デザフェスみたいなイベントでしか手に入らなかった。当時わたしは田舎に住んでいて、地元の雑貨屋さんで新作が入荷するたびにどれにしようかとわくわくしながらアクセサリーを選んだ。


彼女が作る世界が好きで好きでたまらなかった。いろんな作家さんのものを買ってたけど、推しと呼べる作家さんは2人いた。
一人は前述の地元の雑貨屋さんで作品に出会った人。上京してからは、彼女が開催するワークショップに参加したりした。生まれて初めて、メールで感想も書いたりした。(今考えると、もらっても困るような一方的で重苦しい代物だったと思う)


もうひとりはイベントで作品を知りファンになった。彼女の作品目当てでデザフェスに毎回行った。本人にも認知されてて、ブースで立ち話をしたりしてた。あなたの作品がほしくてイベントに来てます!って毎回言ってた。


ずっと自分はこの人たちのアクセサリーが好きなんだろうなあと思った。興味がなくなることなんて想像できなかった。

 

 



わたしには姉がいるんだけど、姉妹揃って古着のシャツやワンピースが好きでよく着てた。でもある時から姉が着なくなった。理由を聞いたら「年齢的に似合わなくなった」と言ってた。でもよくわからなかった。よく行く古着屋さんのオーナーは、40を過ぎてもベルボトムにピチピチの柄シャツを着てたから。
年齢を理由にするなんて変なの〜、くらいに思ってた。まあそれは今でもちょっと思ってる。正確に言うと、年齢的に似合わなくなったんじゃないのだ、おそらくは。彼女の場合は会社のドレスコードに合わせて服を着て、だんだん古着の変なシャツの着方がわからなくなったんだと思う。毎日の生活に少しずつ追われ、古着をどう着るかにリソースが回せなくなったのだ、多分。


 



話を戻す。
古着はモノだから変わらない。だけど、作家が作るアクセサリーは変わる。なぜなら作り手である彼らは人間だから。考え方が変わる。ライフステージが変わる。手に入るパーツも変わる。そしてファンも変わっていくから、常に同じテイストのものだけを提供するのも難しい(だって、似たものはもう持っているもんね)。…そうやって作風は少しずつ変わっていく。


地元にいた時からファンだった作家さんは、ある時、現行とは別のレーベルを立ち上げた。そのシリーズは、より大人っぽく、秘密めいていて、わたしの胸をときめかせた。よくわからない部分もあったけれど、それが自分にはわからないなんだか上等なもののように感じた。だけど次のラインではがらりと作風が変わった。シンプルでくっきりとした、無駄を削ぎ落としたデザイン。それはあまりにも、今までの作風とは違っていた。理解できない部分が大きすぎて、少しずつ少しずつ興味が薄れていった。

イベントで知った作家さんのほうは、わたしの方の環境があわなくなっていった。仕事に忙殺され、イベントにいく気力体力がなくなった。こちらからは話しかけず、いつも向こうか話しかけてくれたけれど、気づいてもらえるかとどきどきすることや、人がいない時間を見てなんども訪ねることも、少し負担になっていった。
それなら委託店舗に行けば、とも思ったが、お店までは電車で1時間。休日、人でごった返すその駅に行くには、わたしは日々に疲れすぎていた。



環境は変化する。
人は変わる。



その少し後、自分のなかで装うことへの意識の変化が起きたことも書いておく。

アクセサリーはわたしにとっての武器であり防具だった。メイクも服も。人の形を保ち、心を奮い立たせ、世界と戦うための武装。これがあればわたしは世界一強くなれる。胸を張って前を見て、自信を持って歩くことができる。そう思っていた。

だけど、もうそんなに肩肘張らなくてもいいかもなと思うようになっていった。いくら着飾っても中身は変わらない。もう自分には、エンチャントのアイテムとしてのアクセサリーは必要ないな、と思った。




考えと生き方が少しずつ変わるうちに、大好きだったアクセサリーたちは、少しずつ装飾過多に感じるようになった。

トーションレースもカボションも真鍮のチャームもヴィンテージのビーズやボタンも外国の切手もレジンも、少しずつ重荷に感じるようになった。
今見返してもかわいいなと思うものはある。だけど今も身につけようと思うものはとても少ない。





好きだと感じるってすごいんだなと思う。相手とこちらのタイミングがあわないと好きになれないんだもん。それって奇跡みたいなことだと思う。一瞬だけの邂逅で終わることも、きっとたくさんある。

もちろん同じ方向を向いて、ずっと好きでいることはできるかもしれない。でも、環境って変わっていくから。「わたし」と「あなた」だけで世界は完結しない。してない。







この話にオチは特にないんだけど、今感じてる「好き」を大事にしたいなと思った。あとね、これは絶対に書いておかなきゃと思うんだけど、あの時感じたきらきらした気持ちは、わたしを作る大切な一角になってると思う。


今、わたしは推しが好きだ。
もしかしたらひと月先は嫌いになってるかもしれないし、他に興味が移るかもしれない。「好き」が積み重なって末長く続けば良いなあとは思うけど、ずっと好きだなんて言うつもりはない。だけど、推しからもらった気持ちは一生ずっと輝き続けると思う。





担降りする予定は今のところないけれど、気持ちが離れることがこの先あったら、その時は自分のこの文章を読み返そうかなと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

今日はそんな感じです。

それでは良い推し事ライフを!

 

 

 

 

 

 

 

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・後家安とその妹感想 

 

6/11追記
・あなたの出待ちは大丈夫かもしれない(仮)マシュマロ返信
・わたしの思う「オタク」と「ファン」の言葉の定義
・マシュマロ返信を兼ねて推し方スタンスを改めて
・spiファンイベント「Nonfiction」感想(ネタバレなし)

 

なんでどんどん増えていくんだろうな。

(★ありがとうございまます。★が引用スターで、☆がマシュマロで現状いただいてるリクエストです) 

 

 

 

 

 

 


 

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