晴れた日のねどこ

答えの出ないことばかり考えている

美人がお金持ちを選ぶ理由、若手俳優がファンを選ばない理由


タイトルこそあえてキャッチーなものにしましたが、価値観の断絶について真面目に書きます。
ブログカテゴリの関係で若手俳優〜との言葉も入れていますが、どちらかというとガチ恋関係なく対象を過剰に神格化する人に読んでほしい。

 

 

 

※残念ながら元記事は削除されてしまいました

https://megalodon.jp/2016-0404-1325-49/omocoro.jp/kiji/78338/

↑↑↑ 途中までですが魚拓です ↑↑↑

 


この方のツイートはここから下記のように続きます。

 

この会話ってよくよく考えたらセクハラのテンプレだ。男の人と思われるアカウントが「『可愛いね』って誉めてもセクハラなの?」って言ってるの見たことあるけど、誉めても貶しても人として扱わなきゃアウト。この記事中で、男の人は女の人を『美人』としか見てなくて意志のある人間として接してない。

だからアウトだし、見てて気持ち悪い。ここで言う『美人』というのは人じゃなく多分、フィギュアみたいな美しいけれど自我のない何か。人ではない何か、です

 

 



このツイートを読んで、いやー大げさでしょう、と初めは思った。
なんだかんだ言って、最後は「美人も大変なんだな、でもやっぱり素敵」みたいな落とし所に持っていくんだろうと思った(それはそれで寄り添っているふりをしているだけなので腹立たしいが)。だけど甘かった。



読み進めるうちに物理的に気持ち悪くなって、わたしは途中でブラウザを閉じた。



 

 


わたしはこのインタビューをしていた小山健さんのことは、オモコロの「ツキイチ!生理ちゃん」で知り、イラストのゆるくてかわいい雰囲気もあり、好感を抱いていた。
が、今回のインタビューで非常にモヤモヤしてしまった。
彼については申し訳ないけれどそれ以外の作品を読んだことはないので、今回は脇に置いておき、話を進める。





美人がイケメンや金持ちを選ぶのは「計算高いから」じゃない


俳優、タレント、モデル、歌手、スポーツ選手、アーティスト、医者、弁護士、一流企業の会社員、一般人の美男美女。


これらの単語を聞いて思い浮かぶのはどんなことだろうか。
かっこいいとか、きれいでいいなあとか、お金持ちなんだろうなとか、そういうポジティブでキラキラした感情じゃないだろうか。


「持つ者」が抱える苦しみを理解せず、自分の感じたポジティブさを善だと疑わず、相手にぶつける人は多い。

それが彼らを少しずつ追い詰めることには気づかない。
もしくは成功を妬み、「大したことないのに」「なんであんな人が?」「この人ブスじゃん?」と軽い気持ちで相手を殴りつける。

残念ながら、そういう人が大半ではないかと思う。



「所詮金持ちがいいんだろw」


女優の結婚相手が報道されると、ネット上でよく聞かれる意見だ。

実際のところはどうかわからない。本当にそうなのかもしれない。
が、わたしはその僻み混じりの言葉に、いつも少し呆れたような気持ちを抱く。

彼女たちがその相手を選んだのは、「一緒にいて楽だから」という気持ちが確実にあると思う。





「持つ者」の苦しみ


わたしの友人には医療関係者がいる。
彼は代々医者の家系で、自分も医者になることを志した。
出会った当時、医学部の学生だった彼と話をしているとき、彼はこんなことを言っていた。

「医者になってから寄ってくる奴は金目当てだから、学生のうちに相手を見つけろって親から言われてるんだよね」

 ああ、親御さんは苦労されたのかなあ、肩書き目当ての人って多そうだもんなあ…とその時は思った。


別の医療関係者の女性はこんなことを言っていた。

「自分が割とお給料がいいから、男の人が萎縮することがある」
「旦那さんは割と良いところの社員だから、そのあたりを気にしなくてよかった」

 


ある企業の創業者の血縁として生まれた兄弟は、数千万の遺産相続の争いに巻き込まれ、たった二十歳そこそこで親族と裁判を闘った。


これらは金銭がらみの悩みだけれど、このような「持つ者」の苦しみは、どこにだって転がっているのだ、実は。



お金持ちだからうらやましい?
美人だからうらやましい?
才能があってうらやましい?
モテるからうらやましい?


出自は選べない。
容姿は選べない。
才能は磨かなければ錆びついていく。
人から好かれることは同じかそれ以上の憎しみを買う。

その人が表に見せる、外向きの部分にしか注視せず、隠れた部分に思いを巡らせない人は多い。
ふとした瞬間に彼らが漏らした弱い部分、影の部分に、言葉は気軽に投げかけられる。


「そんなこと言っても金持ちじゃん」

「いいよねー、かわいいってだけでちやほやされて」
「才能あるっていいよな、俺もそんなふうにやりたいわ」
「え、なにそれ自慢?」


悪気なく無邪気に、あるいは明確な棘を持って投げつけられた言葉に、「持つ者」は徐々に疲弊する。
毎日少しずつ傷つき、心を許した人間のふとした言葉から価値観の違いにショックを受ける。


そんな世界だってあるのだ。





「優れている」「劣っている」そのどちらもが「マイノリティ」

 

 

この方は、集団の中でマイノリティとして扱われた経験を語っている。
言葉を選ばずに言うと、マイノリティは良くも悪くも「見世物」になりがちだ。
そして「自分より劣っている」と判断されれば蔑まれ、「自分より優れている」と判断されれば崇拝の対象になる


そしてそのどちらも、相手を対等な人間として扱っていない。



 

 

褒めること、ポジティブな言葉をかけること自体は悪くない。
だけど相手を自分とは違う異質なモノとして見てないか?
血の通った人間ではなく、コンテンツとして消費してないか?というのは考えた方が良い。


才能を認め尊敬し尊重することと、相手を神格化することは違う。



本人は純粋な気持ちから相手を賞賛しているのかもしれない。
「褒めてるのに何が悪いの?」と、自分の気持ちに水を差されたと感じて怒り出す人もいる。

 


しかし、相手を自分と違う人間だと無遠慮に神格化し消費をすることは、
少し人と違った人を「アスペ」と揶揄する行為と同じように、わたしは時々感じるのだ。






賞賛は、時に相手を孤独に追い込む


あなたが好きだ、あなたは綺麗だ、あなたの才能がうらやましい。
賞賛の言葉が相手を喜ばせると信じ込んでいる人は多い。


だけど時にそれは「お前は異物だ」という審判に、
「お前は孤独だ」という宣告になることだってあるのだ。



自分が言われてうれしいことは、相手も言われてうれしいはず?

それは自分が言いたいことをぶつけているだけだ。
自分に欠けたものを持つ相手に過剰に自分自身を寄せ、同一化を図ろうとしているだけだ。


ポジティブな感情はきっと伝わるはず?

それが成立するのなら、「好きだから」を免罪符にしたDVもストーカーも、この世の中には存在しない。





自分の隣にいる人間ですら、自分と同じ光景を見ているわけではないのだ。
視力の違い、身長の違い、着眼点の違い。
もしかしたら色盲で、色の識別が不得手かもしれない。

だったら、心や感情ならなおさらだ。






美人がお金持ちを選ぶ理由


美人がイケメンやお金持ちを選ぶことが多い理由。
それは計算高いからじゃない。一緒にいて楽だからだ。心が磨耗する機会が少ないからだ。

それはまさにこちらのツイートに書かれている。

 



 

 

 

平均から外れた人間は「マイノリティ」だ。
置かれた状況が近い人間、同じ気持ちを味わったことがある人間の方が、その喜びや苦しみを理解しやすい。

自分と違う人間を、容姿や肩書きに左右されずに見ることができる人間は、驚くほど少ない。
それができるのは、各々が立つ地形を無視し身軽に移動し相手に寄り添うか、自分にわからない相手が見る世界を、わからないまま尊重する人…わからないものをわからないままでいられる人だ。*1





若手俳優がファンと付き合わない理由


このままお堅い感じで締めることもできるが、というか、その方が収まりがいい気もするのだが、わたしは若手俳優関係のカテゴリでブログを書いているので、そこに絡めて「自分のファンとは付き合わない」という俳優の心理の考察をしようと思う。

  • 俳優は自分の武器を理解し、それを磨きファンに見せている
  • ファンに見せている姿はある種の幻想
  • 付き合う相手は「戦う相手」ではない(=使うのは武器ではない)
  • 受容して欲しいのは「光の当たっていない弱い部分」
  • 仕事への意識が高いほど、生身の弱い部分は晒さない(出すのは自分の中で消化し、他者に見せられるようコーティングした「見せてもいい」弱い部分)



「ファン」として近づけば近づくほど遠ざかるというのは本当に真理だなと思う。
だってそれは、自分の「光」に惹かれている人たちだから。
生身の自分じゃない、商品としての自分。

この子は自分の弱さを理解してくれているのかもしれない、
でもそれは「自分の本当の、心の底からの本心」を見ているわけじゃない。
「ファン」にそれを晒せる?



「マイノリティ」である俳優は、同じ業界の中では「マジョリティ」になれる。
だけど「ファン」と「俳優」は、見ている世界が違いすぎる。

…こんな感じかなあと思う。
あとは匂わせとかスキャンダルとか、いろいろ。



若手俳優じゃないわたし個人の勝手な想像・妄想なので、これが正しいのかはもちろんわからない。
「自分の武器」を使ってプライベートで承認欲求を満たす若手俳優ももちろんいるだろうし、そこまで考えていない人もいるかもしれないし(それを悪いと言っているわけではない。)

そして仮にこう思っている俳優がいたとしても、対象にリーチ出来る方法は何かしらある。なのでガチ恋の人たちはなんというか…考えれば考えるほどつらくなりそうなんだけど、策を練ってがんばってください…。





さいごに



余談だけど、「持つ者の孤独」を理解できるか否かは、こちらの @kiris_kirimura さんのモーメントを見てどう感じるかで判断できるかと。これは本当に…本当に最高のモーメントなので、全人類見て欲しい…

腕と翼の話


孤独を感じる「見世物」じゃなく、同じ一人の人間として扱ってもらえることがどういうことかというのは、このツイートに凝縮されていると思う。

 






ちなみに、「あの人はこういう弱いところがある人で…」と過剰に寄り添い、独りよがりな共感をし始めるのは妄想と現実の境界の消失の始まりなので、気をつけてください。

若手俳優のオタクはどんどんそこに足を取られ、自分が相手を理解した気持ちになって気が狂っていくけど、


「あなたと俳優はお友達ではなく赤の他人で」
「その考えは事実だと確認が取れたものではなく」
「あなたがそう感じただけだという話であって」
「相手がどう思っているかは観測不可能であり」
「仮に真実だと相手が言ったとしても、それは嘘の可能性がある」

というのを心に留めておいた方が良いと思う。



今日書いたあたりの話は延々とできるんだけど、ひとまずこのエントリはこんな感じで終わろうと思う。

ちなみに、もうちょっとエモくてポエミーに「持つ者の孤独」を書いた記事はこちら。

 



マシュマロやってます。
感想とか告白とかAmazonギフト券のコードとかお題とかなんでも。
リプライやDMも受け付けてますので、何かあればお気軽に。




以前頂いたDMの往復書簡もそろそろ記事にしておきたいなあ…


それでは良い推し事ライフを!
あーーー、遠征の準備してない!!!!!




5/14 追記
TwitterのDMにて感想と質問をいただきました!わーい!こちら許可いただけましたらそのうち記事にします。

*1:ちなみにわたしはこれを「わからないボックスに入れる」と呼ぶ。わからないボックスを運用できる人間は少ない。人は「知らないこと」に耐えられず、想像で空白を埋めようとして、現実をねじ曲げる。でも、わからないものはわからないものとして、そう認めればいいのだ(とはいえギリギリまで手を伸ばしたいのでめちゃくちゃ考えるタイプです)